一般人にわからない業界用語は逆効果

コンテンツマーケティングでは、ネット上にいるごく一般的なユーザーをターゲットとしています。
そのため、一般的なネットユーザーに分かりにくい業界用語・専門用語は、多用しないほうがいいでしょう。

ここでは「記事に業界用語を入れる方法」と「業界用語の多用のリスク」の2点から、上手な用語の使い方をご紹介します。
コンテンツを作る際には、読者が用語を理解していない可能性をつねに念頭に置きましょう。

記事中に業界用語・専門用語を入れる方法

コンテンツマーケティングではごく一般的なネットユーザーを読者として設定しているため、業界用語・専門用語を知らない読者でもスムーズに理解できる記事を作る必要があります。
分かりやすい記事作成のためには、次の2点に注意するべきです。

1.業界用語・専門用語を使う時には、かならず説明をいれる
2.記事内では、同一の意味を持つ用語は表記を統一する

記事テーマによっては、業界用語・専門用語を使うことで記事内容が深まることがあります。
その場合でも、読者目線に立って記事を書くことが重要です

それでは、具体的に上記2項について考えていきましょう。

1.業界用語を使う場合は、説明を入れる

記事の中で業界用語・専門用語を使用する場合は、一般の人が理解できるように丁寧な説明を添えましょう。
たとえば記事中・文章中に「ワンタイムパスワード」という用語を使いたいときは、すぐ後ろの文章で「ワンタイムパスワード」の説明を入れると、読者に用語の意味がスムーズに伝わります。

ただ「ワンタイムパスワード」と書いて記事を続けるのではなく、専門用語のすぐ後ろに「ワンタイムパスワードとは一回しか使用しないパスワードで、非常に安全性の高いのが特徴です」と続けておけば、読者はすんなりと意味を理解できます。
あるいは、業界用語・専門用語の後ろにカッコをつけて「ワンタイムパスワード(一回しか使用しないパスワードで、安全性が高い)」という風に説明することもおすすめ。

ただしカッコ内の説明が長文すぎるとかえって読みにくくなるので、説明文は簡潔にしましょう。

2.業界用語を使う場合は、表記を統一する

業界用語・専門用語は非常に多様化しており、一つの意味に対して、複数の言葉があるケースも見られます。
先ほどの「ワンタイムパスワード」でも、同一の内容を意味する言葉として、

1.ワンタイムキー
2.ワンタイム認証
3.使い捨てパスワード
4.OTP

の4つがあります。
いずれも「1回だけ使えるパスワード」という意味なのですが、4つもあると同じ言葉なのか、意味が微妙に異なるのかが、専門家以外には分からないものなのです。

そのためごく単純なテクニックとして、「ひとつの記事中では同じ意味をあらわす言葉を統一する」のがおすすめ。
記事の冒頭に「ワンタイムパスワード」という用語を使い、文中で意味の説明をしたら、あとは必ず「ワンタイムパスワード」を使って他の用語を混合しないことです。

たったこれだけのことですが、読者が混乱することがなくなり、スムーズな理解の助けになります。
小さな工夫、小さなテクニックではありますが、これらはすべて「読者の理解を助ける」「読者が一度読んですぐに記事内容が理解できる」ために行うものです。

いわば書き手から読者に向けた「親切」であり、記事を最後まで読ませるために工夫なのです。

分かりにくい言葉は、コンテンツごと忘れられる危険性

なぜ、これほどまでに気を使って業界用語・専門用語の説明をする必要があるのでしょうか?
大きな理由は「読者は、意味の良くわからない記事を読んでくれない・読んでも忘れてしまう」からです。

コンテンツマーケティングでは、まず読者に記事の最後まで読んでもらう必要があります。
初めて聞くような業界用語・専門用語は、読者の頭の中に残りません。

それどころか、記事全部が流れていってしまい、コンテンツマーケティングにおける重要課題「起業への信頼感育成」につながらない結果を招くのです。
コンテンツマーケティングで成功したければ、一般的なネットユーザーが理解できる記事を書くことが大切なのです。

まとめ

日ごろから専門用語を多用している人にとってはごく普通に感じる用語であっても、ネットユーザーには難しいものもあります。
以下の3点を念頭に置いて、記事作成をしましょう。

1.業界用語・専門用語を使う場合は、すぐ後ろに説明を添える
2.ひとつの記事中には、同一の意味を持つ専門用語はひとつだけ使い、混合しない
3.分かりやすい記事こそ、企業ロイヤリティの育成につながる

コンテンツマーケティングの記事は、どこまでも読者主体、潜在的顧客が理解しやすいことが重要です。
常に「読者の視点」に立って記事をスムーズに読み進められるようにしましょう。

記事コンテンツマーケティングの推奨文字数は800字以上 

コンテンツマーケティングはコンテンツの継続配信が基本です。
ネット上の潜在的顧客に刺さるような内容のコンテンツを配信することで企業に対する信頼感を育成していくため、コンテンツにはある程度のボリュームが必要。

では具体的に1記事あたり、どれくらいの文字数がベストでしょうか。
ここでは「コンテンツのベストボリューム」「画像・動画の使用方法」「見出しの活用」の3点から、望ましいコンテンツ文字数を考えました。

最低でも800字、これくらいは1記事に必要なのです。

800字以上のボリュームで、集客力を高める

一般的にコンテンツマーケティングで集客力のある記事は、最低でも800字以上、できれば2000字以上のボリュームが必要だと言われます。
内容によっては4000字~5000字もある人気コンテンツも検索上位にランキングされています。

これほど長文のコンテンツに人気があるのは、最低でも800字以上の文字数が必要とされるほど内容の濃い記事こそ、ネット上の潜在顧客を引き付けるからです。
これほどコンテンツマーケティングが広まる以前なら、800字以下の記事でも十分に検索サイトの上位に表示されました。

ユーザーは600字前後の記事でも十分満足してくれたのです。
しかし現在はネットユーザーがコンテンツに求める内容が多様化し、ますます複雑になってきています。

単なる数値や情報の羅列をした記事では最後まで読まれませんし、読者の興味をそそりませんから、自社サイト内で他の記事に誘導することもできません。
ユーザーのニーズを満たせるような記事内容を追求していったら4000~5000字になるという事でしょう。

もちろんすべてのネットユーザーが長文コンテンツを必要としているわけではありませんが、SEO対策をほどこし、共起語や関連語を含めてユーザーにとって有用性の高い記事を作成する場合、やはり800~1000字、欲を言えば2000~5000字のしっかりした内容を持った文章が必要なのです。

記事内に画像・動画を入れてわかりやすく

では800字以上のコンテンツを継続配信すれば、自社サイトへの流入数が増えるのか?
これも単純な話ではなく、コンテンツ内には適度に画像や動画を挿入していくのが望ましい形です。

コンテンツマーケティングでは、なによりもネット上の潜在的顧客に好まれる記事を作成する必要があります。
そして今のネットユーザーは、文章だけで構成されているコンテンツを読むのは疲れると感じるのです。

とくに若年層には一瞬でパッと理解できる動画が好まれる傾向があります。
文章には正確で詳細な情報を伝える機能はありますが、文字を読んで理解するのは時間がかかるのが弱点。

画像や動画は視覚的に理解できるので、情報伝達が短時間ですみます。
自社商品やサービスの使用方法やトラブルシューティング的な内容を伝えるには、文章よりも画像や動画のほうが向いているのです。

どれほどわかりやすい文章でも、画像一枚のほうが伝わりやすい情報があります。
商品の外観や使用方法の紹介には、文章コンテンツにくわえて、画像・動画を併用しましょう。

サイト内で800字以上の文章と画像・動画をうまく組み合わせることで、サイトの集客力が高まります。

見出しで読みやすく・伝わりやすく

800字以上の文章を作る時には、見出しをつけて読みやすくする工夫も大切です。
大見出し・小見出しを使って、画面上で文章の区切りをわかりやすく表示し、文章を読みなれないネットユーザーでもスムーズに読み進められるようにしましょう。

とくに最近は多くの人がスマホを使ってコンテンツを選び、読んでいます。
スマホ画面という小さいスペースで800字以上のコンテンツをストレスなく読んでもらうには、見出しでコンテンツ内容を表現・整理することが不可欠なのです。

できれば、見出しだけを拾い読みしてもテキスト全体の意味が伝わるようにしましょう。
スマホを使用している潜在的顧客はすぐに内容がわかる記事を好みます。

800~1000字のコンテンツであればサッと見出しだけを読み、興味がそそられれば細かいテキストに進んでくれます。
2000字以上の記事であっても的確な見出しがあり、段落わけがきちんとできていればちゃんと最後まで読んでもらえるものです。

必要な情報を適切な文字数でわかりやすく伝える、そのために見出しが必要なのです。

まとめ

コンテンツにとって「ベストボリューム」というのは記事内容によって異なります。
以下の3点を頭に置いて、記事作成をしてみましょう。

1.目安として、800字以上のコンテンツを作成する
2.文章だけでなく、画像・動画も補足的に追加する
3.長文のコンテンツは見出しで内容を整理、読みやすくする

質の高いコンテンツを作成するには300字の文章では足りません。
情報の内容によっては2000字以上が必要なこともあります。

テーマや想定する潜在的顧客にあわせた文字数で、読者にコンテンツを最後まで読ませるよう心がけましょう。

サイト内ブログ、ただの日記になっていませんか?

近年、大人気のコンテンツマーケティングは、良質のコンテンツを継続配信することでネットユーザーを自社サイトへ誘導します。
「良質のコンテンツ」というのがポイントなのですが、自社で発信しているサイト内ブログの内容は十分でしょうか。

ここでは「コンテンツ内容の有用性」から始めて、「顧客目線から見た良質ブログ」「文章の読みやすさ」と進めていきます。
流入率の高いブログはただの日記ではありません。読みやすさの中に企業や自社商品・サービスの情報をきちんと盛り込んでいるのです。

コンテンツ内容の有用性

コンテンツマーケティングでは、ネットユーザーにとって有用なコンテンツを継続配信することが重要です。
継続することでユーザーに信頼できる企業だとアピールでいますし、ネットユーザーと企業の間に信頼関係が構築されれば購買アクションにつながります。

しかしコンテンツマーケティング担当者にとって大変なのは、新しいコンテンツを発信し続けることです。
サイトへの集客力を高めるには、毎日のコンテンツ更新が望ましいとされていますが、実際には毎日更新は作業量が膨大。

プロの作家でも毎日新しい文章を生み出すのはかなり大変なことですし、営業成果に結びつけねばならないコンテンツマーケティングでは、書ける内容が限られてきます。
とくにニッチな業界では、記事テーマが早くに枯渇してしまうでしょう。

こうなると苦しまぎれに、自分のランチ内容や差し入れの画像付きコメントなどで何とか発信しようということになります。
しかし日記的な内容のコンテンツは、ユーザーにとって有用性の高い記事ではありません。

たまに箸休め程度に発信するのは良いのですが、頻回にランチに関する記事を配信されてもユーザーに信頼感が育成されないのです。
では、潜在的顧客が求めている良質なブログとは、具体的にどんなものでしょうか。

顧客目線から見た良質ブログ

ネット上にいる潜在的顧客が求めているのは「自分の役に立つ記事」です。
具体的には、ある問題に対する解決法となるような内容のコンテンツを求めています。

たとえば自宅の害虫で悩んでいるのなら、害虫駆除に役立つ情報・商品・サービスについて読みたいのです。
コンテンツマーケティングは、ネット上に無数にいる潜在的顧客の中から自社商品・サービスを必要とする可能性の高い客層がターゲットです。

潜在的顧客が有用性の高いコンテンツを読むことで企業に対する興味を持ち、コンテンツやブログの継続的な配信から信頼感を持つようになります。
潜在的顧客にとって役に立たないコンテンツを毎日配信しても信頼関係を構築する基盤にはなりません。むしろ信頼関係を失う危険性さえあります。

成功するコンテンツマーケティングをめざすなら、つねに「顧客目線からみたコンテンツの有用性」を意識して記事作成・配信をしましょう。

文章の読みやすさ

顧客にとって役に立つ情報を発信するのならば、自社商品・サービスについての正確で詳細な情報を乗せたコンテンツだけを、配信し続ければいいのでしょうか。
ここで重要になってくるのが、文章の読みやすさ・わかりやすさです。

ここがコンテンツマーケティングのむずかしいところで、どれほど正確で詳細な情報を、含んでいても専門用語を多用した文章ではネットユーザーは読んでくれません。
ネットユーザーに受け入れられやすいポイントが3点あるのです。

1.必要な情報がわかりやすい文章で書かれていること
2.専門用語が多用されておらず、使われている場合はシンプルな説明がされていること
3.問題を抱えるユーザーに対して共感度の高い文章であること

一般的なネットユーザーの求めるものは、必要な情報をわかりやすく、かみ砕いて説明してくれているものです。
さらに顧客に共感するような立場に立ったコンテンツは、よりネットユーザーにとって受け入れやすいでしょう。

つまり「正しく・読みやすく・共感度の高い文章=良質なコンテンツ」なのです。

まとめ

コンテンツマーケティングを展開するうえで良質なコンテンツは必要不可欠なツールです。
以下の3点を重視して展開していきましょう。

1.常に顧客にとって役に立つコンテンツを制作・発信する
2.専門用語を多用せず、分かりやすい文章で伝える
3.コンテンツの継続配信で、潜在的顧客の中に信頼感を育成する

サイト内ブログは気軽に読んでもらいやすい形態のコンテンツですが、内容も軽くて意味がないものではネットユーザーの関心をひきつけ続けることはできません。
コンテンツマーケティングでは、何よりもコンテンツの有用性が重要なのです。

まずは読者が「これは使える!」と感じる記事を配信し、自社サイトへ誘導しましょう。

デジタルマーケティングとウェブマーケティングの違い

デジタルマーケティングとウェブマーケティングは、どちらもインターネットを用いてウェブ上にて様々な施策を進めていきますが、各々には要所要所に明確な違いが存在します。
特にマーケティングを行う対象には差異が生じやすく、ウェブマーケティングは名称通りウェブサイトを主として考えていくマーケティングであるが故に、範囲が限定的という特性があります。

デジタルマーケティングとは

デジタルマーケティングにおいては、ウェブサイトという限られた範囲内に限らずにデジタルから得る事ができる様々な情報とタッチポイントを用いて進めていくため、ウェブマーケティングに比べると顕著に取り扱いする範囲が広いです。

ウェブサイトを主として考えていくマーケティングでは、企業が運営しているウェブサイトが持つコンテンツをより良いものにし、アクセスしてもらえる顧客を増やしつつ商品の購入やサービスの利用などのアクションに繋げていく方法を思案します。

そのため、具体的に用いられる事柄としては検索エンジンへの最適化やリスティング広告の活用、アクセス解析や継続的に臨機応変に進めていくウェブサイトの見直しなどが挙げられます。
今日ではウェブサイトにアクセスした時に現れる広告や自社のウェブサイト、メールやアプリなど情報技術が発達し普及した事によりこれまでよりも顧客と関わりを持つ方法が増えています。

デジタルマーケティングの定義は広範囲が対象

デジタルマーケティングにおいては増加した関わりを持つ方法の全てを取り込むのですが、ウェブマーケティングとの違いとしてあるのがウェブサイトやウェブサイトに関わる情報のみに限らず、インターネットユーザーが気軽に感想を投稿できるサイトに投稿されている情報やSNS、デジタル上で管理される会員情報やデジタルサイネージ、アクセスを行った場所といった極めて詳しい情報まで対象です。

他にもインターネット上でもショッピングサイトを展開している実店舗については、ショッピングサイトと実店舗を連携させる事も可能なので顧客の1人1人に対してより良いタイミングで最適なアプローチを行う事により、ますます関係性が深くさせられますし売上も向上させる事ができます。

このように、ウェブマーケティングのみに限らずデジタルマーケティングの存在感が著しく大きくなったのはスマートフォンが普及した様子が大きく関係しており、個々が気軽に情報を得て購入したり情報発信ができるようになったからこそ、企業などは本音や本心が鮮明になるデジタルマーケティングを活用する重要性が高くなっています。

メールマガジンからコンテンツページへと誘導しリードナーチャリング

今や、売り込みや直接営業だけで売り上げを作るのは難しくなりつつあります。
かわりに登場してきたのが、コンテンツマーケティングなどでとられる「リードナーチャリング」です。

リードナーチャリングは見込み顧客を「育成」することで売り上げるという、従来とは大きくちがうマーケティング手法。
ここでは「ナーチャリングとは」という点から始めて、「メルマガによるリードナーチャリングのメリット」「メルマガからコンテンツに誘導する導線づくり」へ進めていきます。

「顧客を育てる」ことで、顧客も企業もウィンーウィンの関係を作り上げていきましょう。

ナーチャリング、リードナーチャリングとは、既存顧客以外の「潜在的顧客」を発掘し、まだ購入意欲が固まっていない段階から時間をかけて顧客を育成。
最終的に自社製品やサービスの売り上げを上げることです。

単純にメルマガのクリック率を上げることや、コンテンツのリードを上げることだけではなく、その先にある購入アクションが最終目的です。
さて、リードナーチャリングのツールは複数ありますが、ここでは「メルマガとコンテンツ」に焦点を当ててメリット2点を見てみましょう。

継続的な配信でがっちりと顧客の心をつかみ、メルマガからコンテンツへ誘導。購買アクションへつなげられるのが大きな利点なのです。

メルマガによるリードナーチャリングのメリット2点

継続的、定期的にアプローチでき、顧客との信頼関係を構築しやすい

リードナーチャリングにおいて最も重要なことは「継続して、定期的にアプローチし続ける」ことです。
Webの世界では毎日多数の情報があふれています。

有益なもの、あまり役に立たない情報が無数にある中で、読者に効果的にアピールするためには、つぎの2点を頭に入れておきましょう。

1.継続的にメルマガ、コンテンツを発信し続けることで、企業としての体力・信頼度をアピール
2.読者に有益と思われるメルマガ、コンテンツを届けることによって、信頼関係を構築

継続的・定期的にメルマガやコンテンツを配信し続けることは、想像以上に労力がかかります。
まず継続的に配信し続けるためのコンテンツのストックが必要ですし、コンテンツの質も重要です。

またいったん始めたら最低でも半年は配信をつづける必要があり、スタッフによる配信作業ができる体制にあるかどうかも重要視されます。
これほど時間をかけてでも、継続的にメルマガを配信していけば、読者は一度くらい開封してみようかという気になりますし、読んでみて役に立てば次からは自動的に開封してくれます。

継続配信は、顧客との信頼関係を構築できるテクニックなのです。

リードの購買プロセスに合わせた情報提供ができる

メルマガ・コンテンツの配信は漫然と行っていてもコンバージョンにつながりにくい。
必要なのは、「読者のいる位置」に合わせた内容のメルマガを適宜、配信していくことです。

たとえば、メルマガを送り始めたばかりの顧客に「最新機種が発売されます!」という記事を送ってもそれほどはかばかしい反応はありません。
なぜなら、その顧客はまだ購入アクションに近い場所にいないからです。

反対に数カ月の配信を続けてきた顧客なら、その製品の購入を検討するでしょう。それだけの、下準備がメルマガで作られているからです。
このように、潜在的顧客それぞれがいる場所・位置によって、さまざまなタイプのメルマガを送り分けることができるのが大きなメリット。

必要な時に必要な記事を送ることで顧客のステージを順番に上げて、最終的な購入アクションに近づけていくことができます。

メルマガからコンテンツへ呼び込む導線づくり

継続的なメルマガ配信でクリック率が上がったら、今度はWebページのコンテンツへ顧客を誘導しましょう。
実はメルマガにはひとつ弱点があります。それは「効果は高いが瞬間的なもの」である点。
メルマガはどれほど有用な内容であっても「フロー型」ですから、内容的にもボリューム的にも、一回読み切りスタイルです。

反対にコンテンツは「ストック型」。ある程度のボリュームがあり、何度も読み返せるだけの内容が詰まっています。
ですから、コンテンツマーケティングの流れとしては

「メルマガで読者の興味を引く・必要な情報の告知をする→Webページへ誘導し、コンテンツにいたる」

というのが効率的なのです。
メルマガは、いってみれば新聞の「大見出し」のようなもの。
ここで興味を引き、一気に「本文」であるコンテンツへ連れてゆく役割があるのです。

まとめ

今さらメルマガなんて、という意見もありますが、メルマガは効果的な「つかみ」になります。
メルマガからコンテンツページに誘導するには

1.継続的なメルマガ配信で、読者の信頼を得る
2.適切な内容のメルマガを送ることで、読者を育てる
3.メルマガで顧客をつかみ、コンテンツへの興味を持たせる

の3点をおさえておくのが大切です。
メルマガから行った先で、有用性の高い上質のコンテンツを読めば、きっと顧客は忠実な読者・購買層になってくれるでしょう。

サーチコンソール・Googleアナリティクスをコンテンツに活用

コンテンツマーケティングなんて、コンテンツを継続発信するだけでいいんでしょう?と思っていませんか?
成功するコンテンツマーケティングでは、良質のコンテンツを発信していくことに加えて、「サイトパフォーマンスの分析」および「キーワード検索の分析」をおこない、定期的にサイト構築やコンテンツの方向性を見直すことも大切です。

今回は分析ツールの「GoogleサーチコンソールとGoogleアナリティクス」の活用法についてご説明しましょう。
まずは「二つのツールの違い」を理解し、「Googleサーチコンソールの活用法」「Googleアナリティクスの活用法」を知って効果的に使い分けましょう。

このふたつを併用することでより明確にサイトの状況が見えるようになるのです。

「Googleサーチコンソール」も「Googleアナリティクス」のちがい

「Googleサーチコンソール」も「Googleアナリティクス」も、どちらもグーグルの無料解析サービスです。このふたつは以下のような違いがあります。

1.Googleサーチコンソール(Search Console)は、「Webサイトにアクセスする前」のデータを解析するツールです。

ユーザー属性および集客経路・アクセスページを組み合わせて分析し、自社サイトがどれくらい表示されているか、クリックされているかを知ることができ、検索エンジンにおけるサイトの評価もわかります。また潜在的顧客のコンバージョン測定も可能です。

2.Googleアナリティクス(Analytics)は、「Webサイトにアクセスした後」のデータを解析するツールです。

潜在的顧客が「どの検索キーワード」でサイトにやってきたのか、「キーワードの検索ニーズ」はどれくらいあるのかがわかるもの。
サイトにやってきた潜在的顧客が「どこから」きて、サイトの「どのページ」を見て、見た後にどんな「アクション」をしたのか、ということを突き止めることができます。

なお、どちらのツールも無料ですが、利用にあたってはGoogleアカウントが必要です。事前に作成しましょう。

コンテンツマーケティングでの、Googleサーチコンソールの利用法

Googleサーチコンソールでは検索エンジンとの連携をおこなうことができ、検索エンジン内に蓄積された分析データを、Googleで検索して表示させてみることができます。
具体的には、潜在的顧客が「どんなキーワードで検索して、サイトへ流入したか」がわかるのが大きなメリットです。

またサイトのクリック数や表示回数、CTR(Click Through Rate クリック率のこと)、掲載順位がでるため、自社サイトのパフォーマンスをチェックするのに最適です。
とくにCTRの解析は非常に重要。

コンテンツマーケティングでは、いくら表示回数が多くても、クリックされてコンテンツが読まれなければ意味がありません。
検索エンジンでの表示回数とクリック数、CTRを解析して、どれくらいの人数が表示後にクリックしているのかを確認することで、「何故スルーされるのか?」「どうしてコンテンツまで誘導できないのか」という問題点の洗い出しにつながり、改善策を見つけるきっかけになります。

コンテンツマーケティングでのGoogleアナリティクス利用法

Googleアナリティクスでは、潜在的顧客のWebサイト流入後のデータを解析することができます。
具体的には、ユーザーひとりひとりについて、閲覧ページとコンバージョンの成果が分かるようになっているのがとても有用です。

たとえば2016年4月にリリースされた機能「ユーザーエクスプローラー」を使えば、潜在的顧客がサイトにやってきた回数ごとのデータが保存されており、どのページをいつ見たのかが時系列でわかるようになっています。
その顧客が「いつ・どのページを・どのコンテンツを読んだのか」が分かれば、現在ポジションが推測でき、適切な内容のメルマガ・コンテンツを送付することができます。

潜在的顧客を次のステージに誘導するために最適なコンテンツを事前に選定できるのです。
コンテンツマーケティングにおいては、潜在的顧客を育成することが重要。

Googleアナリティクスを利用することで、より効果的に「その顧客に必要なコンテンツをベストなタイミングで届ける」ことが可能になるのです。

まとめ

GoogleサーチコンソールとGoogleアナリティクスは、併用することで相乗効果が上がります。活用方法は以下の3点です。

1.Googleサーチコンソールではサイト流入後の分析を、Googleアナリティクスではサイト流入前の分析をする
2.GoogleサーチコンソールでWebサイトのパフォーマンスを管理する
3.Googleアナリティクスでは潜在的顧客の立ち位置を確認する

それぞれのツールが解析できるポイントが異なるため、組み合わせることでムラのないデータ分析が可能になります。
分析をおこない、必要な改善策をこうじておけば、より効果的にコンテンツを発信できるのです。

リードナーチャリングの為のコンテンツマーケティング

インターネットやスマホの普及によって、営業活動も大きく変化してきました。
これまでのように直接お客さんと顔を合わせて営業していくほかに、Webサイト上で顧客との関係を構築する方法も重要になりつつあります。

そこで「リードナーチャリング」に焦点を当てて、「顧客育成」「購入プロセスの長期化」「顧客の流出防止」について考えてみましょう。
見込み顧客の育成で、営業成果が違ってくるのです。

「リードナーチャリング」とは

「リードナーチャリング」とは「見込み客の育成」のこと。
ここでいう「リード」とは「見込み客」という意味です。

従来の得方法では「リードジェネレーション=新規開拓および、購入見込みのある顧客」を獲得することを主な目的としてきました。
つまり「案件につながりそうな顧客に購入を案内する」方法です。

これはこれで効果のある営業手法ですが、広く多くの人に対してアピールできるとは限りません。
そこでコンテンツマーケティングでは、コンテンツ更新やSNS発信などで集めた潜在的な顧客に対し、メルマガなどの継続的なコミュニケ―ションから、潜在顧客の購入意欲を高めていく戦略をとります。

つまり「案件につながる顧客を育てていく」のが主眼です。
良質のコンテンツを継続的に更新することによって、じっくりと顧客を育てていく。

これが「リードナーチャリング」のためのコンテンツマーケティングです。

購買プロセスの長期化とリードナーチャリングの関わり

ゆっくりじっくりと「見込み顧客(リード)を育てる」ことがリードナーチャリングの目的ですが、なぜこれが顧客の育成が効果的なのでしょうか。
実は、リードナーチャリングの台頭と、Webが発展したことによる「購買プロセスの長期化」には深い関係があります。

Webでさまざまな情報が手に入る時代になり、従来の「店頭で商品を見てから購入」という購入アクションとは、まるで違う手順を踏む人が増えてきました。
どんなものでも、情報入手後の比較検討、商品スペックやユーザーのクチコミなどの読み込みを経て、ようやく購入が決まります。

そのため営業方式も従来の見込み顧客を相手にする「リードジェネレーション」だけでは効果が上がりません。
Web上に多数いる「潜在顧客」をじっくりと育て上げ、顧客とブランドとの間に信頼関係を構築したうえで自社商品やサービスの購買へ導くことが重要。

手順が複雑なようですが、長期的に見ると営業効果が上がっていくリードナーチャリングこそ、現在の顧客動向にあった営業方法なのです。

ただし、リードナーチャリングには時間がかかります。
ネットにおけるユーザーの販売心理プロセスをあらわす「AISCEAS(アイシーズ)」から見れば、コンテンツを読んでいる顧客は、まだInterest(関心)や Search(検索)の段階です。

ここから購入まではさらに時間がかかるため、良質なコンテンツ更新を重ねて顧客の気持ちを引き付ける必要があります。

リードナーチャリングをしなければ、顧客が流出

「リードナーチャリング=潜在顧客の育成」には、時間と手間がかかります。
それならコンテンツマーケティングで「リードナーチャリング」などせずに、従来どおり、見込み顧客にだけアプローチすればいいのでは?と思うかもしれません。

それも一つの方法ではありますが、リードナーチャリングをしなければ、顧客が他社へ流れてしまう危険性もあります。
実際、コンテンツ更新やメルマガ発信などをおこたり、長期的なリード(潜在顧客)フォローを続けていけない場合は、多くの顧客は2年以内に競合他社から製品やサービスを購入するというデータがあります。

顧客を長期的に育成していくことは、たとえ短いスパンで見ると購入アクションにつながらなくても、他社への流出を食い止める力になりえるのです。
みすみす潜在顧客を他社に取られてしまうわけですから、これほど大きなビジネス上の損失はないでしょう。

「潜在顧客」や、以前は製品を購入したが最近はお休みという「休眠顧客」に対しては、コンテンツの継続発信によるソフトなアプローチが次第に効果を上げていきます。
顧客の流出を防ぐためにも、リードナーチャリングは有効な方法です。

まとめ

ネットの普及によって、企業にとって潜在顧客となりうる層は飛躍的に増大しました。
多大な可能性のある顧客層をしっかりと取り込むためには、次の3点に留意して顧客育成(リードナーチャリング)およびコンテンツマーケティングを展開していく必要があります。

1.コンテンツ更新・SNS発信・メルマガで、継続的に潜在顧客に働きかける
2.購買プロセスの長期化に対応し、中・長期的なスパンで顧客を育成する
3.定期的なコンテンツ更新で、顧客の流出をふせぐ

効果的なリードナーチャリングには、コンテンツマーケティングが有用です。
時間をかけて、潜在顧客の育成・休眠顧客の掘り起こしを続けましょう。

コンテンツマーケティングにはメルマガも必須

コンテンツマーケティングは、継続的なコンテンツ発信をツールとして、Web上にいる「潜在顧客」を自社ブランドの「顕在顧客」にするのが目的です。
しかし自社サイト上でコンテンツを更新しているだけでは、顧客との関係構築につながりません。

そこで登場するのが「メルマガ」。ここでは「集客→メルマガによる関係今日か」や「メルマガのデメリット」「読まれるメルマガのコツ」を通して、コンテンツマーケティングとメルマガの連動方法をご説明しましょう。
上手に組み合わせれば、購買力の高い顧客を育成できる方法です。

メルマガで「集客後」の関係を構築

コンテンツマーケティングで重要になるのは、集客後の読者との関係構築です。
「サイト訪問→コンテンツを読む」だけでは、まだまだ購入アクションにはつながりませんが、集客後のケアで企業ロイヤリティの高い顧客を育成することができます。

つまり「潜在顧客」を「顕在顧客」にかえてゆくには、「コンテンツ後・集客後」が非常に重要なのです。

はじめてコンテンツを読んだ読者に対しては、メルマガを活用してサイトへの再訪をうながす必要がありますし、メルマガ配信を通して開封率やクリック率、その後のサイト利用状況や滞在時間などを確認することもできます。
また「どのようなテーマのコンテンツが、より購買アクションにつながるのか」を見るためにも、メルマガの開封率やクリック率が参考になります。

コンテンツ発信と読後のメルマガ配信は、いわばセットのようなもの。
サイト訪問後に、より強固な関係を読者との間に構築する仕組みなのです。

メルマガのメリット・デメリット

コンテンツマーケティングを展開する企業側にとって、メルマガのメリットは大きく2点あります。

1.低コストで多数の読者に届けることができる
2.企業側の希望するタイミングで配信することができる

企業にとっては、メルマガは便利なツールです。
いっぽうで受け取る顧客側としては「読むかどうか、自分で判断できる」点がメリット。

これは、企業にとっては大きな問題点です。
いくら企業が頻繁にメルマガを送ったとしても、読者が読みたくないと思えば開封されません。

開封されないメルマガはサイト再訪のきっかけになりませんし、読者にとって有益性がなく、ひいてはコンテンツそのもののイメージを損なうこともあります。
メルマガ配信は、コンテンツマーケティングでは重要かつ有用性の高いツールですが、読者をコンテンツから離れさせてしまうリスクもある、諸刃の剣なのです。

せっかくメルマガを配信するのなら、読者が開封してくれるもの、読んだ後にまたサイトにやってきて新しいコンテンツを読んでくれる内容のものを作るのが大事なポイントです。

読まれるメルマガのコツ

それでは、読者が「読むのが楽しみ」と思うメルマガ配信のコツは何でしょうか。
大きなポイントは2点あります。

1.売り込み・宣伝の匂いがしない情報提供に徹すること
2.読者層にあわせて内容を変え、複数のメルマガを用意すること

とくに、売り込みの強いメルマガは読者から好まれない傾向があります。
読者は自分にとって有益な情報が欲しいのであり、メルマガを配信する企業が送る情報を読みたいわけではありません。

あくまでも「読者のため」「読者目線」にたったメルマガ制作に徹することで開封率が上がり、サイト訪問が増えてコンテンツが読まれ、ひいては企業に対する信頼度が上がることにつながります。
また、サイト再訪の効率を上げるためには、複数の内容のメルマガを用意しておくのが大事です。

メルマガは多くの読者に一気に配信することができますが、内容を使い分けることで、必要な情報を必要な読者へピンポイントで届けることができます。
たとえば1通目のメルマガ内容に興味を示さなかった読者であっても、別の観点から作成したメルマガを送るようにすれば、開封率もアップします。

読者の好みの傾向もわかるのです。

ちなみに、上記の「読まれるメルマガ内容」2点は、集客力の高いコンテンツの作り方にも共通するもの。
しかしコンテンツは発信のスタイル上、特定の読者に向かってピンポイントで公開することはできません。

その点、メルマガなら一点集中方式で適切な内容を送り届けることができる。
無駄打ちをしないメルマガを目指すなら、ターゲットが求めるものを配信しましょう。

まとめ

コンテンツマーケティングでは、「コンテンツ更新+SNS連動+メルマガ配信」を併用することで、集客の相乗効果が生まれます。
さらに読者が楽しみにするようなメルマガ制作に力を注ぎましょう。

1.メルマガ配信で、コンテンツへの再訪をうながす
2.「読まれない」リスク回避のために「売り込みではない有益な情報提供」に徹する
3.読者層ごとに複数のメルマガを用意して、適材適所で配信する

これで開封率もあがり、コンテンツマーケティング全体の成功率もアップするでしょう。