コンテンツマーケティング内製化のデメリット

コンテンツマーケティングを始めるとき「社内で作るべきか」「外注に出すべきか」と迷ったことはありませんか。
そこで「内製化のデメリット3点」をピックアップ、検証しました。

内製化によるメリットも多々ありますが、いまのところはデメリットのほうが大きく外注する企業が非常に多いのが現状です。

デメリット1:仕事量が多く、制作コンテンツの質が低下

コンテンツマーケティングは記事制作と同時にサイトのメンテナンスも必要になります。
そのため、想像以上に手間のかかる作業です。

しかし新しくコンテンツマーケティングを内製化しようという場合は、経験のないスタッフが担当することも多く、コンテンツのテーマに困ってたちまち発信ができなくなるケースが見られます。
サイトスタート前にある程度のストックコンテンツを作っておいてもあっという間に底をつき、あわててコンテンツを書こうとしても気持ちが焦ってうまくいかない、という事態におちいりかねません。

これは作業量がスタッフの経験と力量を超えてしまった一例です。
こうなると、最悪のケースではコンテンツ配信の停止も招きかねません。

コンテンツマーケティング部門を立ち上げ、専任スタッフを置いてもマーケティング開始当初はトラブルが多いもの。
よほどデジタルマーケティングに精通したスタッフでなければ良質のコンテンツを配信し続けることはとても困難です。

しかし成功するコンテンツマーケティングは、継続的に良質のコンテンツを発信し続ける必要があります。
中・長期にわたって有益性の高いコンテンツを制作・発信することで、読者との間に信頼関係を構築することが目的だからです。

継続的なコンテンツ配信ができなければ、かえって企業イメージを損ない、大きなデメリットになりかねません。

デメリット2:人材の育成・確保が難しい

サイトオープン時のトラブルをなくすためには、いい人材を教育すればいい!と思うでしょう。
実際に社員を教育してコンテンツマーケティング専任スタッフに育てようという企業はとても多いのですが、人材育成には時間がかかります。

読者の役に立つクオリティの高いコンテンツを書くには、経験が必要だからです。
すでに他部門で業績を上げているスタッフをコンテンツマーケティング部門へ移動させても、「本業」には強いがコンテンツマーケティングにはまだ不十分という人間が集まることになり、なかなか良質のコンテンツを制作するまでに至りません。

そのあいだ、サイトへの流入はそれほど増加しませんから企業側にも忍耐が必要です。
それなら、コンテンツマーケティングのプロを新規雇用しようということになりますが、コンテンツマーケティングを知り尽くした人材は簡単に手に入りません。

さらに、経験じゅうぶんな人材を雇用するなら人件費が必要になります。

デメリット3:人件費など、見えないコストが増加する

実はコンテンツマーケティングの内製化で問題になるのは「予想外のコストがかかる点」です。
専属のスタッフをあらためて雇用する場合は、人件費がアップします。すでに雇用している社員を専属スタッフにしても、初めのうちは育成期間ですから売り上げに貢献することにはなりません。

またコンテンツ発信がスタートしはじめても、作業は試行錯誤の連続です。
時間がかかり、そのぶん残業が増えて、やはり人件費は上昇します。

コンテンツマーケティングの完全内製化で、社内スタッフだけでコンテンツ制作・配信をする場合は、人件費にくわえて福利厚生費など「眼に見えないコスト」がアップする可能性が高いのです。
コンテンツマーケティングをまるごと外注に出す場合、コストは「外注費」として明確に見えてきます。

かかった費用がわかるので、結果と比較して対比用効果が出しやすく、外注を継続すべきかどうかの判断も明快に出すことが出来ます。
しかし内製している場合はコストが目に見えにくく、マーケティング展開中に見直しをするときでも「コストに対してどれほどの効果が上がっているのか」が見えにくいのです。

サイトへの流入が伸びて売り上げが上がっていたとしても、想像以上にコストがかかっていては成功したとは言えません。
コンテンツマーケティングの内製化では「見えないコスト」が大きなデメリットとなりうるのです。

まとめ

コンテンツマーケティングの内製化のデメリットは、次の3点です。

1.作業量が多すぎてコンテンツの質が低下
2.コンテンツマーケティングに精通している人材確保が困難
3.専任スタッフの人件費・福利厚生費など、見えないコストがアップ

巨大企業「インテル(Intel)」でさえも、いったん内製化をこころみたマーケティング業務を外注に戻した経緯もあります。
コンテンツマーケティングの完全内製化を進めて途中で挫折するよりも、初めは適度に外注をとりいれ、内製化へのソフトランディングを目指すのがいいでしょう。