コンテンツマーケティング前のペルソナ分析は重要

継続的に良質なコンテンツをネット上で発信し続けるコンテンツマーケティング。
しかし「コンテンツを頻繁に発信」する作業だけでは、働きかけたい客層に効果的に記事を送ることはできません。

まずはコンテンツを届けたい対象「ペルソナ」の分析から始めましょう。
ここでは「ペルソナの設定」のほか、具体的な「ペルソナ分析の手順」「分析のメリット」を順番にご説明します。

ペルソナをきちんと設定・分析することで、コンテンツマーケティングの効果は大きく変わってくるのです。

コンテンツマーケティングにおける「ペルソナ」とは

「ペルソナ」とは、コンテンツマーケティング上で「ターゲットとしたい顧客の属性・状況」をまとめて設定した架空の潜在的顧客像のこと。
コンテンツを読んでもらい、「潜在的顧客→自社製品やサービスを購入する可能性のある潜在的顧客」へと育成したい客層のイメージ像です。

ペルソナの設定は面倒な作業に思えますが、ネット上には非常に幅広い年代・属性のユーザーがおり、漫然とコンテンツを更新しても最終目的である「購買」につながるかは不明です。
SEO対策などをほどこして検索エンジン上位に上がったとしても、自社製品・サービスに全く興味のないユーザーでは、営業効果が上がりにくいのです。

狙った客層にコンテンツを読んでもらうには、最初に「潜在顧客になる可能性が高いペルソナ」を明確に設定することが重要。
そして設定したペルソナが興味を持ちそうなテーマ、キーワードを選択したうえでコンテンツを制作・発信していくことで効果が上がります。

コンテンツの無駄打ちを防ぐためにも、マーケティング初期の段階で、理想のペルソナ設定・ペルソナ分析をしておくことが重要なのです。
では、具体的にペルソナ分析の4つの段階をみていきましょう。

ペルソナ分析の手順・4段階

1.仮ペルソナを2~3件、設定する

「仮ペルソナ」とは、ひとつの人物像に結集する前の段階のペルソナです。
実際に製品やサービスを購入した「顕在的顧客」の中から、理想的な顧客像を大まかに「仮ペルソナ」として設定します。
この段階ではまだ「仮」のため、2~3件にわけて設定しましょう。

仮ペルソナの参考とするのは、顕在的顧客層の上位20%に共通する要因(ファクト)です。
具体的には

1.性別
2.職業
3.勤務先での役職や業務内容
4.年収
5.家族構成 婚姻歴などパートナーの有無
6.居住地
7.最終学歴
8.趣味

などです。
最低でも、上記の8つのファクトは押さえておきましょう。
ファクトは多ければ多いほどペルソナのリアル感は増加していきます。

ファクトを書き出してまとめ、2~3人の仮ペルソナを作成しましょう。

2.仮ペルソナが、顕在的顧客内にいる割合を検証する

ざっくりと仮ペルソナを作った段階で、実際の顕在的顧客トップ20%のなかに、仮ペルソナに該当する人がどれくらい存在するのかを、統計などを使い検証していきます。
この検証作業によって仮ペルソナの偏りが修正されて、現実の潜在的顧客を最大公約数的に表現できるひとつの「ペルソナ」に統合されます。

3.ペルソナを運用し、修正→完成に近づける

出来あがったペルソナにあわせたコンテンツを制作しても、思ったような手ごたえが感じられないことがあります。
その場合は設定したペルソナと現実の潜在的顧客の間に「ズレ」が生じています。このズレを、現状に即して修正していきましょう。

修正をしていくことで、ペルソナがどんどんリアルになり、より効果的なコンテンツ発信ができます。

3.ペルソナ分析のメリット

上記の手順を踏んで「ペルソナ設定・分析」をするメリットは、3点あります。

1.潜在的顧客がイメージしやすくなる
2.顧客が解決したいと思っている問題点=コンテンツで書くべきテーマが浮かび上がる
3.関係者全員が、ひとつの顧客イメージを共有できる。

メリットの中で意外と大きなものが「3」です。
コンテンツマーケティングの作業はほぼWeb上で完結するだけに、誰に向かってコンテンツを発信して良いのかわからなくなることがあります。

ひとつのペルソナを共有することで、関係者全員が「生きた顧客を相手にしていること」を常に意識でき、的を絞ったコンテンツ制作ができるようになります。

まとめ

コンテンツマーケティングでは、初期段階でペルソナを設定することがとても重要です。
以下の3点に注意しながらペルソナの設定・運用をしていきましょう

1.手順に沿って必要なデータを盛り込んだペルソナを設定する
2.ペルソナを関係者で共有し、明確なターゲットをイメージしてコンテンツを制作する
3.実際にペルソナを運用しながら、必要に応じて、随時を修正していく

正しいペルソナに向かって発信できれば、コンテンツマーケティング成果も上がります。
結果につなげるためにも、ペルソナ設定・分析は非常に重要なのです。