BtoB集客におけるコンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングは、直接的に潜在的顧客に働きかけることができるマーケティング手法です。
それでは企業から企業への働きかけには効果がないのか?という疑問がわきますが、適切な方向からアピールすれば、十分な効果を得られます。

むしろコンテンツマーケティングはBtoBにおいて非常に有効なマーケティング手法と言えます。

ここでは「BtoB集客(顧客との直接やりとりによる集客)におけるコンテンツマーケティングの有益性」や「成功のポイント」を考えましょう。
対企業であっても、コンテンツマーケティングは購買実績を上げうる手法なのです。

BtoBとは

「BtoB」とは、「Business to Business 」のことで、企業対企業の取引を言います。
売る立場と買う立場の両方が「企業」であることが特徴です。

企業と消費者の取引である「BtoC(Business to Consumer)」と「BtoB」との徹底的なちがいは、サイトを見ている人が購入者であるとは限らないということです。
「BtoB」の場合、相手は企業内に入る人ですから、購入決定までにはユーザー以外の大勢の人間が関与しています。

つまり、購入の意思決定者が複数人も存在しているのです。
そのため、サイトに来てから購買アクションまでには長い時間がかかります。

購入金額が高額になるほど、承認・購入決定までに時間が必要なのです。
そのかわり、いったん購入が決まったら、継続的に大量の販売が可能になります。

「大口顧客」になりうる潜在的顧客を狙うのが、BtoBの戦略です。

BtoBでコンテンツマーケティングは有益か?

BtoBの場合、企業に向かって、直接働きかけるのは難しいと思うかもしれません。
やはり、従来の営業マンが直接企業を訪問して人間関係を作り上げるマーケティングのほうが役に立つのではないか?

しかし、ネットの普及で企業の購買プロセスも大きく変わりました。
企業の購買担当者も、ネットで商品やサービスをチェックする時代です。

営業マンが訪問しない企業であっても、コンテンツやサイトを読むことで商品やサービスの機能・概要を知ることができ、購入にいたることもあります。
購買が決定するまでには競合他社の商品やサービスと比較検討されることになりますが、サイトやコンテンツの内容がしっかりしていれば、営業マン不要で売上を作ることが可能です。

つまり、BtoBでもコンテンツマーケティングは有益なのです。

BtoBで成功するコンテンツマーケティングのポイント2点

「組織人」を意識したペルソナ構築

それでは、BtoBで成功しやすいコンテンツマーケティングのポイント2点を、続けてご紹介しましょう。
BtoBビジネスでは、「組織の中にいる人物」を念頭に置いて、ペルソナを作り上げるのが重要なポイントです。

よくBtoBはペルソナを作りにくいと言われますが、潜在的顧客を「企業・組織の中にいる人物」と想定することで、ペルソナ構築は通常のBtoCビジネスと同じことになります。
具体的には、以下のような項目を上げてペルソナを作ってみましょう。

1.年齢
2.性別
3.役職
4.決裁権のレベル
5.所属部署
6.担当している事業と所属歴
7.担当事業の抱える課題

コンテンツ作成では、7の「担当事業の抱える課題」を解消できる内容をテーマに持ってきます。
潜在的顧客の問題解決につながるコンテンツを製作するという点においては、BtoBもBtoCも同じことなのです。

ただしBtoBの場合は、購入決定までに複数のひとがかかわっていることを考慮して、ペルソナも複数人作成するといいでしょう。

「組織人ペルソナ」が必要とするコンテンツを制作・発信

ペルソナの問題解決に向けたコンテンツを作ることは、BtoCと同じ。だとしたら、いきなり自社商品やサービスをすすめるコンテンツを作っても、あまり効果はありません。
通常のコンテンツマーケティングのように、中・長期的な視点で戦略を進めていきましょう。

まずは、目の前にある「企業人ペルソナ」の問題に向かって、コンテンツを制作・発信。問題解決に当たっては、論理的・合理的なコンテンツ内容も有用ですし、企業人相手であっても、ユーザーの感情面にアピールする内容も必要です。

BtoBの場合は、コンテンツ内容の剛柔のバランスが重要でしょう。
コンテンツで働きかけるのが「組織内・企業内の人物」であることに留意することで、無駄なく企業ロイヤリティの育成が進んでいきます。

まとめ

BtoBマーケティングの場合、ペルソナ構築がうまく行けばコンテンツマーケティングでも十分な成果を上げることができます。

1.サイトユーザーと購入者は同一人物でなく、購入決定までに複数の人間がかかわっている
2.ペルソナ構築に当たっては、一個人ではなく複数の「組織内人物」を想定する
3.正確な商品データ・ユーザーの感情面に訴える内容など、コンテンツのバランスをとる

BtoBであっても、最終的に攻略すべきは「人間」です。
企業の中にいる人物像に向かってコンテンツを発信することで、営業マン要らずの売り上げを上げていきましょう。