ウィズコロナでのコンテンツマーケティングの強み3点!

「ウィズコロナでのコンテンツマーケティングの強み3点!

いまだ感染拡大がおさまらない新型コロナウイルス。これまでの生活スタイルはもちろん、ビジネスにおいても大きな変化が余儀なくされています。
そんななか、直接対面しないで営業活動ができるコンテンツマーケティングは人気が急上昇。

ここではコンテンツマーケティングの強みとして「対面でなくても営業ができる」「ウィズコロナの消費スタイルに順応できる」「顧客と強固な信頼関係を構築できる」の3点をご紹介しましょう。
ネット上で顧客育成ができるコンテンツマーケティングは、今こそ強さを発揮するときなのです。

1.顧客と直接顔を合わせなくても継続的な営業ができる

コロナ時代におけるコンテンツマーケティング最大の利点は「顧客と直接対面しなくても、営業活動を継続できる」ことです。
従来のビジネスモデルでは営業マンが企業に通ったり、セミナーや展示会で潜在的顧客にアピールしたりすることが一般的でした。
しかしウィズコロナの現在、飛び込みで営業をかけたり大規模な展示会に参加したりすることは難しい状況です。

コンテンツマーケティングは、ネット上で良質のコンテンツを発信し続けることで顧客と良好な関係を作り上げて販売につなげる手法。
企業と顧客との間にあるツールは記事や画像、動画といった「コンテンツ」。顧客も営業マンと直接顔を合わせる必要はありません。

コロナウイルス感染拡大防止のためにも、オンラインだけで営業活動がおこなえるコンテンツマーケティングは非常に有望な方法です。
またコロナショックのためにマーケティング予算の縮小が始まるなか、オンラインだけで営業活動ができるコンテンツマーケティングに対して、残された宣伝・広告部門の予算が集中的に向けられているという現状もあります。

2.ウィズコロナの消費スタイルの変化に対応できる

現在はコロナウイルスを共存する「ウィズコロナ」の時代です。
ウィズコロナ時代の消費活動の特徴は「オンラインで販売されている商品・サービスは、できるだけオンラインで購入する」という点です。
感染防止のためになるべく不特定多数の人が集まる飲食店やスーパーでの滞在時間を短くし、オンラインですむ用事はネット上で済ませてしまう人が多数派。

コンテンツマーケティングはネット上で顧客と信頼関係を作り、自社商品やサービスを販売する方法です。
在宅で買い物や各種サービスを利用したいユーザーの需要と、みごとに合致した手法だと言えるでしょう。

また良質のコンテンツを発信し続けることで、空き時間が増えてしまった潜在的顧客へ効率よく商品やサービス、企業理念を伝えることも可能になりました。
そしてコンテンツを読んだユーザーは優良な顕在的顧客に育成されて売り上げに結びつきます。
コンテンツマーケティングはウィズコロナの時代における新しい消費スタイルに柔軟に対応できる手法なのです。

3.顧客と強固な信頼関係を構築できる

コンテンツマーケティングの強みは「顧客との間に強固関係を作り上げられる」点です。

そもそも、コンテンツマーケティングは商品やサービスを買うと決めているわけではない「潜在的顧客」をターゲットとしています。
それほど購入意欲が高くない潜在的顧客に問題解決につながるコンテンツを提供することで、実際に購入する顕在的顧客へ「育成」をするのが狙いです。

潜在的顧客が企業サイト内にあるコンテンツを読み進める過程で、次第に企業に対する好感度・信頼度をアップさせ、最終的に商品やサービスの購入に踏み切るところまで「育成」されます。
営業的な成果が上がるまでには多少の時間がかかりますが、いったん出来上がった信頼関係は非常に強固です。
「育成」が終わった潜在的顧客は、長期にわたって商品やサービスを購入し続ける「優良顧客」に変わっているからです。

飛び込み営業などのプッシュ型マーケティングでも、もちろん顧客とのあいだに信頼関係を作り上げることはできます。
しかしコンテンツマーケティングの場合は「ウィズコロナ」の状態でも休むことなく、顧客に働きかけることができる点が大きなメリットなのです。

まとめ

今はコロナウイルスとの共存の時代です。コンテンツマーケティングを使う場合は、とくに以下の3点の強みを生かすとより効果があがるでしょう。

  1. 直接、顧客と顔を合わさない利点を生かして、ウィズコロナ時代でもネット上で営業活動ができる
  2. リサーチ、比較検討、購入まですべてネットで済ませたいユーザー需要に対応できる
  3. 顧客育成を柱としているため、育成後は企業と顧客のあいだに強固な信頼関係ができる

新型コロナウイルスの感染拡大で、オフラインの営業活動は大きな影響を受けました。
今後はネット上でできる営業活動も視野に入れて、ウィズコロナに対応した新しい営業スタイルを進めていきましょう。

サブスクリプション方式と月額課金の違い

サブスクリプション方式と月額課金の違い

最近よく耳にする「サブスクリプション方式」。
月に決まった金額を支払うことで各種サービスを受けられる方法で、マーケティングのビジネスモデルを根底から変える可能性があるとも言われます。

ここでは「サブスクリプション方式の概要」と「サブスク方式と月額課金方式との違い2点」をご説明しましょう。
サブスクリプション方式は顧客といかに長く関係を維持していくかが大きなポイント。
ユーザーとともに問題解決や目標達成を目指すことが最終的な目標なのです。

人気急上昇中のビジネスモデル「サブスクリプション方式」

「サブスクリプション方式」とは、商品やサービスを一定期間利用し、利用期間に応じて使用料を支払う方式です。
当初はソフトウェアの利用形式として始まりましたが、今では音楽配信・動画配信のほか、車のレンタルサービス・お花の配達・ブランドバッグのレンタルなどジャンルは多岐にわたります。

サブスク方式がこれほど広がる前は、ソフトウェアでも物販でも購入したら終了という「買い切り方式」が一般的でした。
しかしサブスク方式では顧客は利用したいときだけ利用することになります。つまり「商品やサービスの利用権を時間で借りる方式」です。

顧客にとっては「要な時に必要な分だけ借りることができるのでコスパも良好ですし、何よりも余計なものを所有せずにすみます。
手軽で便利なことから、サブスク方式は「所有することに興味がない若者層から人気に火が付き、今では幅広い年代でさまざまなジャンルのサブスクが利用されています。

月額課金との違いは「顧客の満足度」を高める点にある

毎月お金を払って借りるなら、月額課金と同じでは?と思うかもしれません。
単純にお金の流れを追うだけならサブスク方式と月額課金に大きな違いはないように見えます。

しかしサブスクは
「顧客の満足度に焦点を当て、顧客ごとに特化したサービスを積極的に提案する」
と言う点に最大の特徴があります。

月額課金では毎月同額のお金を払って、同じサービスを手に入れます。
いっぽうサブスク方式では、顧客はつねに企業から最新のサービスを提案してもらえたり、個人に特化したサービスを提案してもらえたりする点が月額課金とは大きく異なります。

サブスク方式の場合、顧客はどんどん新しい商品やサービスを得ることができるので顧客満足度が高く、利用期間は延長されていきます。
利用期間が伸びるほどに企業側は収益を得られることになり、顧客は次々と新しいサービスやプランを次々と提案されて満足度の高い状態が続きます。

「顧客の満足度を高めて、できるだけ長い期間ずっとサービスを利用してもらう」
これこそがサブスク方式と月額課金の違う点なのです。

問題解決・目標達成をゴールとし、「既存客」をターゲットとする

サブスク方式と月額課金の違いは「顧客の満足度」と「長期利用」にあります。
顧客が抱えている問題を解決し、満足度を高めてもらってサービスの長期利用を促す。さらに追加サービスでアップセル・クロスセルを狙うのです。

サブスク方式では、一人の顧客からできるだけ長くサービスを利用してもらうのが目的です。
ひとりの顧客の生涯価値(LTV:LIFE TIME VALUE)を高めていくことが目的なのです。
ですからメインターゲットは「既存客」になります。

すでに商品やサービスを購入し、利用している既存客に対してきめ細やかな提案をすることで、固定額に上乗せして新サービスを利用してもらう。
別サービスを提案してより長期にわたり利用してもらうことが最大の目的です。

月額課金では毎月固定の支払いで、利用する商品やサービスに変更はありません。
新しい商品のトライアルや別サービスの提案をしないので、アップセル・クロスセルにつなげるのはむずかしいでしょう。

サブスク方式ではまずフリートライアルやベーシックプランで新規客を取り込み、顧客の利用データから最善のプランを割り出して提案していきます。
場合によっては顧客のプラン乗り換えで一時的に損をすることもありますが、それでも顧客の問題解決を優先することで良好な関係を作り上げ、長期利用につなげることができるのです。

まとめ

サブスクリプション方式では、ひとりの顧客と長くつきあうことが主眼です。
顧客と良好な関係を作り上げるためには以下の3点に十分注意して始めましょう。

  1. 従来の月額課金と違い、「顧客の満足度」を高めてサービスの長期利用をうながす
  2. 顧客満足度のために、つねに最新のサービス・オリジナリティのあるプランを提案する
  3. 既存客をメインターゲットとし、アップセル・クロスセルで収益を上げる

従来の買い切り型とちがい、サブスク方式では顧客も企業もウィンウィンの関係を作ることが可能です。
顧客満足度に焦点を置いて、長く収益をあげられるビジネスモデルを作り上げましょう。

ファン獲得とストーリーテリングの関係性

ファン獲得とストーリーテリングの関係性

Webマーケティングの手法のひとつに、物語を利用した「ストーリーテリングマーケティング」があります。
ストーリーの力を借りて顧客を獲得・育成するもので、とくに近年、人気が集まっている手法です。

ここでは「ストーリーテリングの概要」から始めて、ストーリーテリングマーケティングにおける「ファンの獲得と育成」についてご説明しましょう。
成功するビジネスはファンを獲得しつづけ、しかもファンとの良好なコミュニケーションを維持し続けています。
そこにはストーリーそのものの力だけではないマーケティング技術も含まれているのです。

「ファンの獲得と育成」のビジネスモデル

ストーリーテリングとは自社の宣伝・広報に「ストーリー」を織り込んでいく手法です。
ストーリーには顧客の感情を大きく揺り動かす力があり、人の記憶に残りやすいという利点があります。
実際にコンテンツを制作する際には、自社商品やサービスに関する客観的・論理的なデータや文献にくわえて適度に人間味のある「ストーリー」も取り入れていくと効果的でしょう。

しかも最近はSNSや画像・動画など多種多様な方向からストーリーを発信することができるようになりました。
ビジュアルとテキストの併用で顧客の情緒に強く訴えかけるストーリーを届ける。
これで顧客と企業・商品・サービスとのあいだに感情的な結びつきを構築することができるのです。

それでは具体的に「ファンの獲得方法」「持続的なファンとのむすびつき」をご紹介しましょう。
「ファン獲得と関係の維持」がかみ合うとストーリーテリングマーケティングはうまく前進していくのです。

1.ストーリーを顧客と共有して、ファンを獲得し続ける

ストーリーテリングマーケティングでまず大切なのが、ファンを獲得すること。
ストーリーに共感してくれるファンを得て、企業と顧客がストーリーを共有することからマーケティングが始まります。

ではファンが共有しやすいストーリーとはなんでしょうか?
ストーリーを語る力は大切ですが、技術や力以上に重視されるのが「リアル感があること」です。

ストーリーテリングマーケティングというと、顧客が感動しやすい・感情移入しやすいドラマチックな物語が必要だと思うかもしれません。
しかしマーケティング上で必要なのは「顧客がすなおにストーリーの世界に入っていけるリアル感」です。

このリアル感は、ストーリーを発信している企業の「中」からしか出てきません。
創業時の秘話や苦労話、ヒット商品が生まれるまでのプロセスなど企業や商品の中にはたくさんのストーリーが詰まっています。
そこから顧客の情緒にアタックできる要素を洗い出し、ストーリーに組み立て直して顧客に提供してみましょう。

真実味のあるストーリーは、顧客に嘘をつきません。そして顧客は、企業に嘘をつかれるのが大嫌いです。
本当のストーリーには人を引き付ける力があります。だから次々と新しい顧客を発掘し、ファン化できるのです。

成功する者はファンと一緒に夢をかなえる

では、獲得したファンを維持し続けるのはどうしたらいいのか。
ここでは「ファンをストーリーに巻き込む」手法を取りましょう。いわゆる「ファン参加型」のコンテンツを発信するのが有効な方法です。

ネット上で潜在的顧客に有用な記事を発信し続けるコンテンツマーケティングは「ファン参加型」コンテンツを作りやすい形のひとつ。
なぜならさまざまなキーワードに反応して企業サイトへコンテンツを読みに来る顧客はすでに能動的にコンテンツに向かってきているからです。

そこで顧客に対して商品・サービスを利用した場合のビジョンを、ストーリーとして明確に語りましょう。
人はビジョンが明確に見えるストーリーに納得します。納得し共感すると、ストーリーが他人事ではなく「自分ごと」に変化します。
これで顧客をストーリーに巻き込む、参加させることが可能になるのです。

ファンがサイトやコンテンツに対して共感してくれれば、企業とのあいだに強固な関係性が構築されます。
「ストーリー」と言う感情に働きかけるパーツを介して、企業と顧客はともに同じ方向を見ることになり、関係性は長期にわたって持続するのです。

まとめ

ストーリーテリングマーケティングは、ストーリーのもつ強い吸引力を使用する手法です。
顧客の感情を動かすためには、以下の2点を踏まえた精密なテクニックが必要になります。

  1. ファン獲得のためには、事実に基づいたリアル感のある「本当のストーリー」を探して発信する
  2. ファンが共感できるコンテンツで「ファン参加型」「自分ごと」ストーリーを作り、関係を強化する

ストーリーテリングマーケティングが成功すれば、忠誠心の強いファンを獲得・育成することができます。
企業や商品にまつわるストーリーを上手に利用して顧客の情緒面にアプローチしていきませんか。

高額商品の購入に至るプロセス

高額商品の購入に至るプロセス

高額商品はネット上では売りにくいと言われます。
反面、上手に顧客を育成していくことでかなり高額な商品でも販売することは可能です。

ここでは一例として顧客がネット上で注文住宅を購入するまでの手順を、「ステップメール」から「必要な情報をコンテンツで解説する」「リスティング広告とコンテンツマーケティングのSEOと効果検証」の3点からご紹介しましょう。
顧客がいる各ステージに適した情報提供を続けることで、ネット上でもかなりの高額商品を買ってもらうことができるのです。

高額商品は「分かりやすい購入プロセス」の解説コンテンツで高額商品も売れる!

注文住宅のように高額なものをネットで購入!?と驚くかもしれませんが、逆に住宅のような「選択肢や決めなければならないことがたくさんあるもの」の購入のほうがネット上でのセールスが向いているアイテムです。
ネット上では時間をかけて「比較検討→相談→支援→購入決定」ができ、顧客はじゅうぶんに納得してから購入に踏み切れるからです。

つまり、高額商品こそわかりやすい購入プロセスを解説したコンテンツが必要だということ。
それでは、具体的な手順・解説コンテンツについて見ていきましょう。

1.売り込みのためのステップメール

「ステップメール」とは、顧客に必要な情報を提供するためのメールです。
顧客ひとりひとりがその時にいるステージに配慮して送信タイミングや配信期間、内容を変えてから送付します。

ステップメールは顧客がその時に一番必要としている情報を提供することで、顧客とのあいだの良好な関係の基盤とします。
メルマガが企業からの最新情報の一斉送信だとすると、ステップメールは企業からお客さん一人ずつに送るパーソナルレターのようなもの。
ステージごとに細かく作り込むと、より効果が上がります。

2.プロセスの丁寧な解説コンテンツ

ステップメールの開封率が上がれば、次に実際に注文住宅を購入するまでの流れをわかりやすく説明した「解説コンテンツ」の出番です。
ここでは最終ゴールを「住宅の購入・発注」として顧客のイメージに沿ってコンテンツを作成します。

「注文住宅が欲しい」と思う→お金は足りるのか・資産チェック→実際に不動産屋に行き物件見学
→ローンの相談・審査に通るか?→具体邸なローン返済計画を考える
→土地購入の手続きとローン審査申し込み・住宅メーカーと打ち合わせ→棟上げ式・竣工

最終ゴールに至るまでの各プロセスについては、顧客にコンテンツ内で細かく解説しましょう。
解説コンテンツはわかりやすさを優先して作成し、顧客の安心を得るようにセールス的な内容は極力入れないようにするのがコツです。

効果的なリスティング広告とSEP対策・効果検証

ステップメール、分かりやすい解説コンテンツときたら、最後は「リスティング広告」と「SEO対策」をおこないましょう。

「リスティング広告」とは、グーグルなどの検索エンジンでユーザーが検索するキーワードと連動してネット上で掲載される広告のことです。
注文住宅の場合なら、よく検索されるビッグワードとして「住宅」「注文住宅」「戸建て」などがあげられます。
これらのビッグワードで検索をかけたユーザーに対して注文住宅メーカーが広告を出せばクリック率は上がります。

ただしリスティング広告ではクリックされて終わりというケースもあるため、「ビッグワード+地域名」を掛け合わせたキーワードを使用するといいでしょう。
とくに注文住宅のように「地域・エリア」に深くかかわっている商品は、地域性を重視してキーワードに入れ込むことが大切です。

またサーチエンジン上で高く評価されるための「SEO対策と効果検証」も欠かさずにおこないましょう。
SEO対策では顧客からのニーズが高いキーワードをチェックしてタイトルやコンテンツ内に入れ込みます。
ただしSEO対策をしたら、その後の効果検証が重要です。

具体的には「検索順位の推移・検索流入の推移」をチェックすることで、検索順位の変化を確認します。
順位が思ったように上昇していない場合は、再度SEO対策をほどこしてまた検証。
とくに高額商品を売り込みたいときは、コンテンツやサイトのSEO対策と効果検証を繰り返して、サイトを常に最良の状態にしておくことが重要です。

まとめ

高額商品、たとえば注文住宅のような多大なお金がかかわるアイテムこそ、ステップメールやコンテンツを使った「プル型マーケティング」が効果的だと言われます。
特に以下の3点に注意して進めてみましょう。

  1. ステップメールや、顧客が必要とする情報をわかりやすくまとめたコンテンツを配信する
  2. リスティング広告のキーワードには「ビッグワード+地域名」を入れて、地元客に情報を提供する
  3. サイトおよびコンテンツにSEO対策をおこない、適宜、効果を検証してサイトをブラッシュアップする

丁寧なプロセス解説を提供することで、顧客の「欲しい!」というシンプルな購入意欲を実際の購入アクションにつなげることができます。
コンテンツはできる限りわかりやすく、顧客の疑問に答えを与えるようにしましょう。

プル型マーケティングの成功事例

マーケティングの世界では注目を浴びて、それまでの既存の営業スタイルにとってかわる新しい動きが常に生まれています。
「プル型マーケティング」は、今やWebマーケティングの主流になりつつある手法。

ここでは「プル型マーケティングの概要」からはじめて、実際の成功事例3件をご紹介いたします。
従来の「プッシュ型マーケティング」とは違い、どこまでも顧客主体の手法である点が大きな特徴なのです。

プル型マーケティングとは

「プル型マーケティング」とは、自社製品やサービスについて顧客が興味を持ち、みずから購入に動いてくれるように喚起・誘導していくマーケティング方法です。
「インバウンドマーケティング」ともいわれます。

これまでの日本の基本的な営業スタイルは、CMやテレアポ、企業訪問といった直接的な売り込みが中心。
比較的、短期間で売り上げにつながるのがメリットでしたが、現在では「徹底した顧客目線」で展開する「プル型マーケティング」が主流となりつつあります。

コンテンツやSNSを使ったプル型マーケティングでは「届けたい客層に、確実に情報を届けられる」点が大きなメリット。
企業と顧客との信頼関係がしっかりと構築されるので、長期間にわたって購入してくれる優良顧客を育成できます。

それでは、具体的なプル型マーケティングの成功例3つを見ていきましょう。
今では、大企業もプル型マーケティングを採用してすでに成功しているのです。

プル型マーケティングの成功事例①キリン

キリンはキリンビールでおなじみの、国内大手の飲料メーカーです。

こちらでは自社サイトの中で「キリンレシピノート」という下部サイトを運営しています。
サイト内では「カンタン・おいしい・楽しい」をテーマにしたレシピを紹介。メニューはビールやワインなどにあうおかずやおつまみ、簡単に作れるスイーツまでとても多様です。

注目すべきは、飲料メーカーとして自社商品の売り込みをする姿勢がとても薄い点。
キリン商品にあうレシピを紹介するという位置づけですが、実際のレシピ内容にはキリン商品はほとんど関係がありません。
ただレシピ横に、「この料理に合う飲み物」として、おすすめのキリン商品がピックアップされているだけなのです。

こちらのレシピサイトの目的は「おいしく簡単にお料理」であり、なによりも顧客の利益が優先されているのが如実にわかります。
セールス色が薄く、しかも使えるレシピサイトを無料で公開することで、キリンというメーカーのめざす企業理念がユーザーに理解されやすくなっています。

プル型マーケティングの成功事例②ベルリッツ・ジャパン

ベルリッツ・ジャパンは語学レッスンの有名ブランドです。
こちらでは「ベルリッツブログ」という語学レッスン用のコンテンツサイトを運用しています。

週に1回の更新頻度で、その時期に検索されることが多いキーワードを使ってタイミングよくコンテンツを配信。
コンテンツ配信とともにWeb広告なども併用し、その時期ならではのコンテンツに注目が集まるようにしています。

現在ではブログコンテンツをきっかけとした見込み客からの問い合わせも増えており、紙媒体の広告と同様に集客力を発揮しています。
このブログコンテンツの特徴は、MP3の音声データを豊富に使っていること。

もともと外国語に興味のあるユーザーをターゲットとしているために、音声で耳から理解したいというニーズが非常に高かったそうです。
そのため英語のトレーニング用ブログはすべて音声入り。顧客目線に立って、ニーズを的確に拾い上げている好例です。

プル型マーケティングの成功事例③三越伊勢丹

つねに攻めている百貨店、三菱伊勢丹。
こちらではECサイトではなく、ファッション情報を発信する「FASHION HEADLINE」というサイトを運営しています。

注目すべきはその徹底した中立性。
サイトは中立性を守るために、三越伊勢丹+ニュースサイト運営の実績があるIT企業・イードとの共同出資という形をとっています。

そのため三越伊勢丹の商品紹介だけでなく、その時期に必要なファッション情報をどんどん提供していくというスタンスのため、プロのバイヤーによるセレクトや気になる雑貨など、印象的なコンテンツが多いです。
宣伝色を排することで、かえって三越伊勢丹のブランドがきわだつという成功例です。

まとめ

プル型マーケティングは、顧客目線に立った情報提供で、顧客とのあいだに緊密な信頼関係を作り上げていくのが特徴です。
マーケティング展開時には以下の2点に注意しましょう。

  1. 徹底して顧客目線に立ち、情報を届けたい客層をねらって発信する
  2. サイト、コンテンツでは情報提供に集中し、中・長期的に顧客を育成する

プル型マーケティングは成果が上がるまでに時間がかかることもありますが、いったん動き始めたら連鎖的に反応がある手法です。
しんぼう強く、時間をかけて顧客を育成していきましょう。

キャラクターマーケティングの失敗例

キャラクターマーケティング

日本人は一般的に「キャラクター好きだ」と言われます。
これまでにも多様なモチーフのキャラクターが生まれ、人気を集めて企業の売り上げなどに貢献してきました。

しかしなかにはキャラクターの良さを生かしきれず、失敗してしまったマーケティング例も少なくありません。
ここでは「キャラクターマーケティングの概要」から始めて、失敗してしまった2例をご紹介しましょう。
キャラクターマーケティングには抑えるべき要点があり、要点がズレていたり、そもそも要点そのものを抑えていなかったりするために失敗する例が多いのです。

キャラクターマーケティングとは

「キャラクターマーケティング」とは、特定のキャラクターを利用することで自社製品やサービスのプロモーションをおこない、収益につなげる手法です。

現在の市場では製品・サービスのコモディティ化が進み、競合他社との差別化が難しくなっています。技術の向上などから、製品やサービスの差が小さくなってきているためです。
そのためキャラクターマーケティングでは「キャラクター」を使うことで明確な差別化をねらうという目的もあります。

なぜキャラクターマーケティングで失敗するのか?

キャラクターマーケティングで失敗する場合、おおむね2つの敗因があげられます。

  1. キャラクターを受けさせたい「ターゲット」の分析が十分でなく、需要が掘り起こせない(要点がズレている)
  2. キャラクターを育てる手間を惜しみ、デザインをしただけで放置してある(要点そのものを抑えていない)

ただ漫然とオリジナルキャラクターをつくっても、それだけで売り上げや企業の知名度が上がるわけではありません。
マーケティングの初めからターゲットに受ける要素を盛り込んだキャラデザインをおこない、キャラクターを育てる手間をかける必要があるのです。

それでは実際の失敗例を2例、見てみましょう。
どちらも、ちょっとした要件を抑えておかなかったために多額のコストが生かされていない残念な例です。

失敗例①アピールすべき「要点のずれ」で失敗「トヨタ・プリガ―」

日本最大手の自動車メーカー「トヨタ」。
今もなお大人気の車種「プリウス」のマーケティングにおいて、かつて「美少女パーツキャラ」をつくって大失敗した例があります。

2016年のプリウス発表にともない、トヨタでは「PRIUS! IMPOSSIBLE GIRLS(通称・プリガー)」と呼ばれるプロジェクトを立ち上げました。
これは約40点ものプリウスの部品・機能を美少女キャラに擬人化するというもの。

主なターゲットを若年層と定義して始まったプロジェクトですが、残念ながらほとんど話題にのぼることもなく、いつのまにか消滅。
大々的なキャラクターマーケティングの失敗例となりました。

敗因はおそらく
「ターゲットである若年男子の需要・好みを正確に分析していないキャラクター造形だった」
という点にあります。

機械の擬人化キャラクターとしては育成シミュレーションゲームの「艦隊これくしょん(略称・艦これ)」などの成功例がありますが、いずれも若年層男性が感情移入しやすいキャラ設定がされており、ユーザーが世界に入り込みやすくなっています。
しかしトヨタ・プリガ―プロジェクトの場合はキャラクターに「入り込みやすさ」の余地が少なく、ユーザーからの反応が薄かったのが敗因だと言われています。

失敗例②キャラクターの人格化が薄くて失敗・「自治体のゆるキャラ」

地方自治体が地域おこしの起爆剤として期待する、ゆるキャラ。滋賀県の「ひこにゃん」や熊本県の「くまモン」など数々の人気キャラがいますが、反面話題にも上らないキャラクターも多数あります。

Web上で注目もされない地方ゆるキャラの敗因は
「キャラクターの人格化ができておらず、育成しにくい」
点にあります。

キャラクターマーケティングではユーザーとの間に中・長期的な関係性を作り上げることが最大の「要点」です。
この要点を抑えておかないと、ユーザーは企業やブランドに愛着を持てずマーケティングは成功しません。

ユーザーに愛着を持ってもらうにはキャラクターの「育成」がポイント。
しかし多くの地方自治体のゆるキャラは、デザインができあがった段階でプロジェクトが終了してしまい、その後の運用を通じてキャラを育成することをしないために、マーケティングの展開が見られないのです。

まとめ

キャラクターマーケティングでは企業のイメージアップや宣伝広告、オリジナルキャラクターのグッズ収益などが見込めます。
効果の高い方法なので以下の2点をしっかりと抑えることが大切です。

  1. キャラデザインの前にターゲットを厳密に選定し、好みや動向をしっかり分析する
  2. キャラクターに人格を持たせ、育成することでユーザーとの間に愛着関係を作り上げる

的確なキャラクター造形をおこない、運用後の育成を通じてユーザーの支持を得るようにしましょう。

WEB集客におけるターゲティング[中小企業マーケティング]

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、マーケティングの世界は大きく様変わりしようとしています。
人との接触を極力避けるという観点から、従来の飛び込み型よりWebを使ったデジタルマーケティングに注目が集まっています。

ここでは「中小企業のWeb集客」「ターゲット選定の重要要素4点」の2点から、Web集客における顧客ターゲット設定の重要性をご説明しましょう。
実は中小企業こそ自社サイトから顧客を呼び込む「Web集客」が効果的。顧客を集めるには、自社サイトを見てほしい顧客の要件を明確にしておくべきなのです。

中小企業のWeb集客ではターゲット設定が重要!

日本のビジネス界では中小企業が約99%を占めると言われます。
しかし大企業と比べると、資金や人材面からいって大企業と同じようなマーケティングを展開するのは難しいでしょう。

この状況を打破できるのが、Web上でユーザーにアピールする「Web集客」の手法。
中小企業では「競合他社との差別化」が売り上げに直結しますから、自社製品・サービスにしかない価値や利点をWeb上で徹底してアピールして集客につなげましょう。
効率的な集客のためには、マーケティングの初期段階で「どの年代、どの性別、どんなタイプの顧客に売りたいか」と言う点を明確にしておく必要があります。

そこで重要なのが「顧客のターゲット設定」。ターゲットを絞り込むためには「顧客要素 4点」がポイントになります。
初めてのWeb集客でもこの4点を抑えておくと作業を進めやすいでしょう。

必須要素1.年令

まず考えるべきなのがメインターゲットの「年令」です。年令層を固定することで効果的なマーケティング手法が分かってきます。
たとえばメインターゲットを10代から20代とするのなら、その年齢に刺さりやすいキーワードを探してコンテンツのタイトルおよび内容に盛り込み、さらにツイッターなどのSNSでこまめにコンテンツ更新の案内をしましょう。

若い顧客は気に入ったコンテンツを積極的に拡散してくれる傾向がありますから、こまめな発信が効果を上げます。
いっぽう、30代以上をターゲットとするのならコンテンツの文章量を増やして長文コンテンツにするのがおすすめ。一定以上の年齢層には具体的な問題解決につながる記事が好まれる傾向があるからです。

必須要素2.性別・未婚と既婚

ターゲットの「性別」も重要な要素です。
自社製品やサービスの種別によっては、性差が大きくなります。たとえばコスメ業界なら女性がメインターゲットのことが多いですし、男性用ビジネススーツのターゲットは男性です。

性別だけではくくりが大きすぎるので、サブジャンルとして「未婚・既婚」も入れておくといいでしょう。「未婚か既婚か」によって本人の可処分所得が大きく違ってきますし、Webマーケティングを展開するうえでも方向性に大きな影響を与える要素です。

同じ製品・サービスを売るとしても
「おしゃれで女子ウケばつぐんのコーヒードリッパー」
とするか
「コスパ最高!○○円以下で買える最強コーヒードリッパー」
とするかは、ターゲットの性別と未婚・既婚によって使い分けるべきなのです。

必須要素3.地域

地元密着型の中小企業にとっては「地域」は重要視すべき要素。中小企業では職種にかかわらず、ローカルマーケティングと言われる特定地域のユーザーを対象にした戦略が有効です。

地元のユーザーはリピート率が高く、とくに企業ロイヤリティが高い顧客になる可能性を秘めています。長期にわたる売り上げを確保しやすい客層ですし、口コミで企業の評価を拡散してくれる大切なお客さん。
地元に根ざした中小企業は、ターゲット設定の際に「地域性」を欠かさずに取り入れておきましょう。

必須要素4.興味・趣味

忘れてはならないのがターゲットの「興味・趣味」です。嗜好品をあつかう中小企業にとっては、もっとも大きな要素だと言ってもいいでしょう。

興味や趣味は非常に幅が広く、「釣り」や「スポーツ」などのように売り上げに直結するものから「絵画鑑賞」「散歩」などのようにすぐ売り上げに結びつかないものもあります。
しかし特定の「興味・趣味」に関係するキーワードをコンテンツタイトルや内容に入れ込むことで、類似コンテンツとの差別化ができてクリック率やサイト内の滞在時間が変わります。Web集客では意外と影響力の大きな要素です。

まとめ

中小企業のWebマーケティングでは、ターゲット設定が成否を分けます。設定時は以下の3点に留意しましょう。

  1. マーケティング初期にターゲットを明確にする
  2. 中小企業のWebマーケティングでは「年令・性別・地域」を必ず入れ込む
  3. 類似コンテンツとの差別化のためにも「趣味・興味」要素も取り入れる

中小企業のターゲッティングでは最初の段階で狙いたい客層を明確にしておくとで無駄のない売り込みが期待できます。

OODAループの成功例

OODAループは観察、状況判断そして意思決定と行動のそれぞれの英単語の頭文字を合わせたものです。
もともとはアメリカ空軍のパイロットが考え出した理論であり、戦場においては瞬時の判断が必要であったため理論が利用されていました。

意思決定の速さ、迅速な対応が求められるスポーツや教育、ビジネスなど様々な場所でも応用されるようになり、その現場に応じた行動をするために考え出された仕組みとして認知されています。

OODAループを活用するには

OODAループの観察は周囲の状況をよく観て多くの情報を的確に収集しそれを把握する、ということが含まれます。
この時の見るはただその状況を見ているだけではなく、見た結果を瞬時に認識し、気づきを得ることになります。

状況判断は集めた情報に対して状況を判断し、将来はどのようになっているかを予測していきます。
この時、自分の知識や過去の経験なども参考にしながらビジョンをつくります。

正確性よりも方向性、世界観に意味があることを優先させており、それを実現するために意思決定があります。
さらにただ意思決定をしただけではなく、決定した方法を実際の行動に移すようになり、移した後は最初の観察に戻ります。

つまりOODAループは
●観察
●状況判断
●意思決定
●行動

が繰り返されているものであり、繰り返すことが多ければ多いほど次に何か起きたときに瞬時に判断しやすくなり、すぐに行動と結びつけられるようになります。

PDCAサイクル

OODAループと似たものにPDCAサイクルがあります。
PDCAサイクルは日本で品質管理または生産管理で活用されている方法であり、業務管理や改善が目的です。日本人好みのような手法であり、計画をしっかりと立てて計画通りに動くことが重要であり、目標を作成しその目標の結果に対して改善するまではある程度の期間が必要になります。

そのため瞬時に判断するというよりも、じっくりと長期的に考えだしていくフレームワークであり、PDCAサイクルを導入しているのは日本のみとなっています。

製造業や食品加工業などに向いている方法であり、しっかりと計画を立てることでより生産性があがります。
PDCAサイクルにも良い点があるので、状況に応じて使い分けることが大切であり、しっかりとした目標が立てられない場合はOODAループを使うとすぐに行動に移すことができます。

OODAループのメリット

メリットはとっさの判断が必要なときに効力を示し、予想外のことが起きたとしても実行することによって解決していくことができる、個々に責任感を与えることができる、目標をあらかじめ設定する必要がないので、新規事業の場合に活用しやすい点があげられます。

さらに個人の生産性を高めることが可能であり、計画を立てることに時間をかけないので、その時間を有効活用することができ、処理速度が高まります。
OODAループを利用してユーザー層をより早く集客する時に用いることができ、成功例はインターネット販売が多いです。

近年ではめぐるましくネットマーケティングは状況が変わっており、計画や評価などを考えていると乗り遅れてしまいます。
その時々の現場の判断と実行が求められるため、インターネット通販では必要な手法と言えます。ですが、一般的な会社においても使用できる方法であり、事務や人事にも生かすことができます。

OODAループの成功例

成功例としては、以前はPDCAサイクルによって顧客の要望や必要な情報を聞き出し、その情報を当てはめて運用してその結果どうなったかを測定し、改善点を試しながら進めていくことを行っていました。

ですが、この方法であると流行や話題となっていることを取り入れることが難しく、情報を集めただけでそれを生かし切れていませんでした。

そのためOODAに変更をし、必要な情報を聞き出すだけでなく顧客の要望を理解してどのような手法でアプローチをしていくかを決め、実際に実行して集客をし、うまくいかない部分を改善していくという方法を取り入れました。

その結果より知りたい内容がタイムリーとなり、必要としている情報を様々な人に提供できるようになり、売上も高まっています。

また、教育現場においても子どもは想定外のことを行うことがあるので、OODAの考えを取り入れたほうが、より様々なことに迅速に対応することが可能です。

適切な手法を取り入れるのが最善

OODAとPDCA、どちらの手法も目標を達成するための手法であり、どちらかが劣っているわけでもありません。

ですが、インターネットが普及した現在においてはスピードが大切であり、常に変わっていく状況にいち早く対応しなくてはなりません。

ルーティンとなる仕事が多く、スケジュールが細かく決まっている場合はPDCAの方が合っていますし、ベンチャー企業や教育などのように人の心理に応じて状況が変わるような職業の場合はOODAの方が合っています。

どちらの手法をとるかは会社の雰囲気、仕事内容に関係してくるので、社風に合ったものを選び実行していくことが大切です。

ストーリーテリングマーケティングとは

ストーリーテリングマーケティングは、ビジネスに物語性を付け加えて顧客心理を掴む手法で、ストーリーを求める消費者の心に訴えかけるのに役立ちます。

この手法はいわゆるコンテンツマーケティングの一種で、コンテンツを発信する側が消費者に情報を提供することによって、購買意欲を育てたり購買行動を促すのが特徴です。
ストーリーテリングの方法は、昔話や童話のように、物語性を感じさせる書き出しで興味を持たせるのがポイントです。

昔々というように話し始めたり、あるところで誰が何をといった具合にストーリーを作っていきます。
ストーリーに主人公を設定したり、舞台設定や目的、ストーリーの展開と結末まで簡潔にまとめることが大切です。

テレビで物語仕立てのCMが多いのは、それだけ消費者がストーリーを求めている証拠で、伝わりやすい上に興味を持って購買意欲が高まるからに他ならないといえるでしょう。

起業や商品開発ストーリーテリング

これを創業者の起業ストーリーに用いると、消費者は興味を持って、企業や創業者の人となり、そして商品にも興味を持ち始めます。

当然ですが、魅力的なストーリーを用意しなければ消費者は惹かれないので、惹きつける物語にすることが肝心です。
それと、主人公には課題とヒーロー性を与えて、困難に立ち向かい課題を解決する流れでストーリーを仕上げるのもコツです。

顧客像をペルソナとして設定したり、商品やサービスを擬人化するテクニックもあるので、ストーリーテリングマーケティングは奥深いといえます。
誰を物語の語り部に設定するか、これも消費者が受け取る印象を大きく左右しますから、読み手の気持ちになってストーリーを作り上げることが必要です。

物語を作りビジネスに用いるのであれば、共感してもらえる話を活用することが大事です。
印象に残したり魅力を伝えて興味を持ってもらう、それこそがこの手法における成功の鍵を握ります。

ストーリーは創業者の存在を印象づけたり、ものづくりに対する思いをメッセージに乗せるのに有用です。
また、商品やサービスの魅力を伝えるのにも有用で、企業の成り立ちを知ってもらうのにも便利です。

感覚的にはツールとして使えますが、使い方を間違えると消費者に異なるメッセージを発信してしまったり、望む結果とは異なる着地点に至ることがあるので注意をしましょう。

創作か事実のストーリーか

ストーリーテリングマーケティングでは、物語を作って発信する方法を用いるので、やろうと思えば創作を事実のように使うことも可能です。
しかし、顧客を騙すようなやり方は歓迎されませんし、嘘がバレると失うものの方が大きいですから、事実に反しない範囲でストーリーを魅力的にすることが求められます。

事実の方が創作よりも話に説得力が生まれますし、事実を魅力的に伝えた方が顧客は惹かれたり喜びます。
共感を生むことが目的の1つなので、消費者が抱いている悩みや不満を設定して、それに気がついた創業者が解決に挑むという物語にすると共感を呼びやすくなります。

共感を生むストーリーテリング

解決すべき問題や課題を仮想的に据えることで、発信する側と消費者の共通の敵が生まれます。
この仮想敵を倒す流れで物語を組み立てていくと、ヒーローの創業者や敵を打倒した武器の商品やサービスが共感を呼ぶ結果に至ります。

ストーリーテリングマーケティングの活用方法には、消費者をヒーローに仕立て上げて、敵を打ち倒す疑似体験を提供する手もあります。
その為には、魅力に感じられる舞台や設定を用意して、倒すに値する敵や打倒までの道筋を丁寧に物語にすることが重要です。

このような物語の提供は、創業者を印象づけて企業の顔にしたり、企業名や商品、サービスを消費者の記憶に残すことになります。
市場には沢山の商品やサービスが溢れかえっていますが、その中で存在感を放つのは至難の業です。

小規模事業者でも活用できるマーケティング手法

企業規模が大きく、マーケティングに使える予算が大きければ話は別ですが、零細企業であったり個人商店だと限界があります。
中小規模の企業や個人が大手と勝負するには、やはり消費者を味方につけてビジネスを展開していくことが不可欠です。

ビジネスの力をつけるのに役立つのがまさにストーリーテリングで、存在に気がついてもらったり、名前を覚えてもらうことがビジネスの武器になります。
物語はメッセージの内容と伝え方が重要なので、方向性を明確にして伝えたいことを伝えるようにします。

次に、感情を揺さぶる方向に持っていき、更に物語の展開に惹き込んでいきます。
消費者の顧客心理を掴むことができれば、消費者は購買意欲が高まって、商品の購入やサービスの利用を考えるようになるわけです。

ストーリーは必ずしも時系列順に並べる必要はありませんし、抽象化して伝わりやすいように工夫すると、物語の魅力が増してシンプルに伝わります。
敵を倒すだけでなく、再生の物語や壮大な冒険の旅、出発して戻ってくるまでの道筋など、用いることのできる設定は沢山あります。

無の状況から成り上がる話や、悲劇と喜劇も人を惹きつけますから、面白いストーリーを考えて伝えたいことを伝えるのがポイントとなります。

共感マーケティングとは

近年、スマートフォンが世代を問わず普及しています。
それに伴い従来のマーケティング手法ではなく、共感マーケティングが注目されており利用する企業が増えている現状があります。

これはお店の集客力を上げるには身近な売り場、親近感のわく会社やスタッフ、身近に感じることができる商品やサービス、価格、日常の悩みを解決する、何を伝えたいかがわかりやすいといった5つの項目が必要となり、息の長いヒット商品を生み出すには身近で親近感があり、日常に寄り添ったものになります。

ですがこれらを会社がある地域だけでなく様々な地域に広めるには、人が会社訪問などをして営業をする、新聞広告を出すだけでは不十分です。
そのためソーシャルメディアを利用した手法が注目されています。

共感マーケティングとは

共感マーケティングとは人の心に寄り添い、売れる仕組みを作り上げる手法とその効果を指しています。
人の心に寄り添っているため営業などのセールス活動を行わなくても自然と売り上げが伸びていくほか、ソーシャルメディアを巧みにより戦略的に活動できるため宣伝効果が高い、宣伝効果が高い割に低コストである特徴があります。

実際にその商品を使ってみた人が口コミを書き、それを見た人が欲しくなって購入する、または友人が使用しているのを見て使ってみたいと思うなど共感を得ることができる効果であり、営業を無理に行わなくても商品が売れることを実現できる手法になります。

つまり共感マーケティングの場合、消費者を売上率向上に向けて仕掛けてもらうので、消費者が発信者であり、1人が発信したことがソーシャルメディアを利用して3人になり、そして10人に広がるということを利用しています。

つまりつねに消費者が主人公であり、主人公が興味があり使用してみたい、または行ってみたいと思わない限り効果を得ることができません。

インフルエンサーを活用

共感マーケティングの一番簡単な方法は、インフルエンサ―とも言われる影響力のある人にある商品を試してもらい、その感想をブログやサイト、動画に配信してもらうことであり、見ている人が多ければ多いほど様々な人に拡散していき、自然と売りたい商品の宣伝をしてもらえます。

ただし、共感マーケティングは上手に活用しないと売れる仕組みを作り上げることはできません。
インターネットの仕組みを理解し、それを十分に生かしていけるスキルが必要となります。

インターネットで物を売る場合、その商品を現実に手に取ることはできません。
そのため商品の価値を見える化し、わかりやすく伝えることが大切です。

商品へのこだわりや、その商品の特徴はもちろんのこと日常からさほどかけ離れない言葉や画像、映像を的確な場所に配置をし、随時配信をしていく、常に商品の紹介やこだわりばかりではなくクオリティが高い画像などを適度にちりばめる、など会社の印象をあげていきます。

共感マーケティングの基本

人と会社が共感しあうには、

●どの世代をターゲットにするかを明確にする
●自社の強みを示す
●共感してほしい部分はどこなのかを考える
●一つのチームのみでなく会社全体がメッセージを共有し、それを言語化する

という4つが基本となります。

そしてそれらを発信する力が必要であり、たくさんのユーザーを獲得し口コミを集め、インフルエンサーの力を借りて広めてもらわなくてはなりません。
インフルエンサーの協力が得られない場合は、共感を得てくれる人を多く集めることが大切なため、サイトの構築は慎重に行うようにし、ある程度頻繁にソーシャルメディアを更新していくと良いです。

なお、インフルエンサーの力を借りたとしてもそれがすぐに売上率向上には結びつきません。
影響力のある人であっても、それを見た側が価値を見出せなかったり、情報がつまらないものであったりする場合はスルーされてしまうからです。

ユーザーの心理を考え抜く

近年ではブログやサイトを立ち上げる人が多くなっており、多くの人は他の人への貢献欲、そして認められたいという承認欲求があります。
これは人と人とが直接触れ合ることがきっかけとなり、誰かに貢献することによって自分に価値を見出しているからです。

つまり自分が心の底から良いと思い、それを誰かに伝えてその人から感謝されたいと思っているので、このような貢献欲や承認欲求を満たすようなものであれば、簡単に配信されていきます。
共感マーケティングとは影響力のある人、もしくは貢献欲や承認欲求を満たしたいと考えている人の発信力によって成功するものであり、売り上げを伸ばしていくにはこれらの人が求めているものは何かを考えなくてはなりません。

そのためには売りたい商品の情報を魅力あるものにし、それを使用することによってどのような利点があるのか、実際に試すとどのようないいことが起こるのか、などを明確に書き記すことが大切です。

特に最近ではビジュアルの良さも大切になっているので、写真の撮り方にも注意をすることが必要であり、よりセンスのよい画像は拡散される傾向があります。