ファン獲得とストーリーテリングの関係性

ファン獲得とストーリーテリングの関係性

Webマーケティングの手法のひとつに、物語を利用した「ストーリーテリングマーケティング」があります。
ストーリーの力を借りて顧客を獲得・育成するもので、とくに近年、人気が集まっている手法です。

ここでは「ストーリーテリングの概要」から始めて、ストーリーテリングマーケティングにおける「ファンの獲得と育成」についてご説明しましょう。
成功するビジネスはファンを獲得しつづけ、しかもファンとの良好なコミュニケーションを維持し続けています。
そこにはストーリーそのものの力だけではないマーケティング技術も含まれているのです。

「ファンの獲得と育成」のビジネスモデル

ストーリーテリングとは自社の宣伝・広報に「ストーリー」を織り込んでいく手法です。
ストーリーには顧客の感情を大きく揺り動かす力があり、人の記憶に残りやすいという利点があります。
実際にコンテンツを制作する際には、自社商品やサービスに関する客観的・論理的なデータや文献にくわえて適度に人間味のある「ストーリー」も取り入れていくと効果的でしょう。

しかも最近はSNSや画像・動画など多種多様な方向からストーリーを発信することができるようになりました。
ビジュアルとテキストの併用で顧客の情緒に強く訴えかけるストーリーを届ける。
これで顧客と企業・商品・サービスとのあいだに感情的な結びつきを構築することができるのです。

それでは具体的に「ファンの獲得方法」「持続的なファンとのむすびつき」をご紹介しましょう。
「ファン獲得と関係の維持」がかみ合うとストーリーテリングマーケティングはうまく前進していくのです。

1.ストーリーを顧客と共有して、ファンを獲得し続ける

ストーリーテリングマーケティングでまず大切なのが、ファンを獲得すること。
ストーリーに共感してくれるファンを得て、企業と顧客がストーリーを共有することからマーケティングが始まります。

ではファンが共有しやすいストーリーとはなんでしょうか?
ストーリーを語る力は大切ですが、技術や力以上に重視されるのが「リアル感があること」です。

ストーリーテリングマーケティングというと、顧客が感動しやすい・感情移入しやすいドラマチックな物語が必要だと思うかもしれません。
しかしマーケティング上で必要なのは「顧客がすなおにストーリーの世界に入っていけるリアル感」です。

このリアル感は、ストーリーを発信している企業の「中」からしか出てきません。
創業時の秘話や苦労話、ヒット商品が生まれるまでのプロセスなど企業や商品の中にはたくさんのストーリーが詰まっています。
そこから顧客の情緒にアタックできる要素を洗い出し、ストーリーに組み立て直して顧客に提供してみましょう。

真実味のあるストーリーは、顧客に嘘をつきません。そして顧客は、企業に嘘をつかれるのが大嫌いです。
本当のストーリーには人を引き付ける力があります。だから次々と新しい顧客を発掘し、ファン化できるのです。

成功する者はファンと一緒に夢をかなえる

では、獲得したファンを維持し続けるのはどうしたらいいのか。
ここでは「ファンをストーリーに巻き込む」手法を取りましょう。いわゆる「ファン参加型」のコンテンツを発信するのが有効な方法です。

ネット上で潜在的顧客に有用な記事を発信し続けるコンテンツマーケティングは「ファン参加型」コンテンツを作りやすい形のひとつ。
なぜならさまざまなキーワードに反応して企業サイトへコンテンツを読みに来る顧客はすでに能動的にコンテンツに向かってきているからです。

そこで顧客に対して商品・サービスを利用した場合のビジョンを、ストーリーとして明確に語りましょう。
人はビジョンが明確に見えるストーリーに納得します。納得し共感すると、ストーリーが他人事ではなく「自分ごと」に変化します。
これで顧客をストーリーに巻き込む、参加させることが可能になるのです。

ファンがサイトやコンテンツに対して共感してくれれば、企業とのあいだに強固な関係性が構築されます。
「ストーリー」と言う感情に働きかけるパーツを介して、企業と顧客はともに同じ方向を見ることになり、関係性は長期にわたって持続するのです。

まとめ

ストーリーテリングマーケティングは、ストーリーのもつ強い吸引力を使用する手法です。
顧客の感情を動かすためには、以下の2点を踏まえた精密なテクニックが必要になります。

  1. ファン獲得のためには、事実に基づいたリアル感のある「本当のストーリー」を探して発信する
  2. ファンが共感できるコンテンツで「ファン参加型」「自分ごと」ストーリーを作り、関係を強化する

ストーリーテリングマーケティングが成功すれば、忠誠心の強いファンを獲得・育成することができます。
企業や商品にまつわるストーリーを上手に利用して顧客の情緒面にアプローチしていきませんか。