デジタルマーケティングで欠かすことのできない戦略が「KPI」です。
業績を評価する指標のひとつ、と言われていますが、つまり「企業の設定するゴール」と考えるといいでしょう。
ここでは「デジタルマーケティングにおけるKGI・KPIとは何か」からはじめて「KPI戦略のメリット」「中小企業が取り入れやすいKPI戦略」をご紹介します。
KGI・KPIを理解したうえで具体的に設定、落とし込むことでスムーズな事業成長が見込めるのです。
KPI戦略とは
KPIとは「Key Performance Indicator」の略語です。
日本語では「重要業績評価指標」という訳語があてられています。
「事業ゴールにいたるまでの評価指標」のこと。
デジタルマーケティングでは最初に、事業目的に応じたKGIを決定します。
KGIは「Key Goal Indicator」の略。
こちらは「事業におけるゴール設定」のことで、ビジネス用語で言う「重要目標達成指標」です。
基本的なデジタルマーケティングの流れでは
1 重要目標達成指標として「KGI」を設定
2 「KGI」達成のために、重要目標達成指標「KPI」を複数設定し、実行
3 実行後フィードバックを行い、改善策が効果を上げていない場合は「KPI」を再設定
一般的にはひとつのKGIに対して4~5のKPIが設定、実行されます。
たとえば「企業利益の最大化」のKPIとして
1 営業アポ数
2 顧客のリピート率
3 新規獲得の顧客数
4 取引単価
などがあげられます。
一つ一つに改善策を策定して、実行。
重要目標達成指標・KPIを用いて成果をチェック。
成果が上がっていない場合はKPI設定に齟齬があるので、再設定・再試行します。
PDCAサイクルを回して継続的な改善の流れを作っていくのです。
企業のKPI成功事例:サイゼリヤ
具体的なKPI戦略の成功例として外食産業の「サイゼリヤ」があります。
サイゼリヤは低価格帯メニューが充実している人気チェーン。
それを支えているのが独自のローコストオペレーションです。
サイゼリヤでは、KGIとして「徹底したローコスト+顧客に選ばれる料理の提供=売上アップ」を設定。
コストをかけずに優秀な料理を提供するには、徹底したコスパの再検討が必要です。
そこでKPIとして「スタッフ1人あたりの‟人時生産性“アップ」を設定。
スタッフ1人・1時間当たりの粗利を数値化し、人時生産性として評価しました。
数字で1人当たりの粗利益を見ることで作業の無駄が省かれ、結果としてサイゼリヤの人時生産性は飛躍的にアップ。
外食業界では平均的な人時生産性=約3000円ですが、サイゼリヤでは約4000円と言われています。
サイゼリヤのケースは、的確なKGI・KPI設定で業務が改善、高い利益率を維持できるようになった好例です。
まとめ
KPI戦略においては、以下の3点が重要です。
1 KGIを設定
2 KPIを4~5設定。プロセス評価基準にのっとって改善策を導入
3 改善策が機能しない場合はKPIを再設定し、リスタート
この流れを繰り返すことによって事業目的が達成されていきます。
KPIの成功はKGIに直結しますので、改善が見られない場合はKPIを見直し、プロセス評価を設定し直すようにしましょう。