共感マーケティングの強み

共感マーケティングの強み

Webマーケティングで欠かせないのが、SNS上での「共感」です。
Webマーケティングでは、読者による「共感」が企業への好感度と信頼感を生み、商品やサービスの売り上げにつながります。

ここでは読者の共感を引き出す「共感マーケティングの説明」から始めて「顧客と企業の信頼感」「差別化しにくい業界での共感マーケティング」について考えていきましょう。
読者の共感を得るには、読者の「情緒」に訴えかけるのが有効なのです。

共感マーケティングとは

「共感」とは、読んだり見たりした他人の意見・感情などに同意すること、または同意する「感情」のことです。人間が共感するのは本や映像作品だけではありません。わたしたちが、日ごろよく接しているWebの世界でも「共感」が起きています。

たとえばWebでみた動画コンテンツや記事の内容に同感したり同意したりすることは、共感していると言う意味です。人間は無意識のうちに共感していることが多く、気が付かないうちにSNS上のシェアや「いいね」をつけることで同意や共感・賛意をあらわしています。
そこで、共感マーケティングでは商品・サービス・ブランドコンセプトの「情緒的価値」が重要になります。

従来のマーケティング手法では性能やコスパなど「機能的な価値」を伝えることを優先してきました。
しかし共感マーケティングでは、読者の感動や共感など感情の動きを喚起して、そこから「買ってみよう」という行動をうながすのが狙いなのです。

価値観の共有が企業への信頼感となる

共感マーケティングの目的は、ユーザーとの間に「価値観の共有」をすることです。

Web上にいる潜在的顧客の多くは、一般的に流行している「トレンド」を意識しつつ、どこかで「価値観を共有できる商品・ブランド」をさがしています。それは「自分だけのもの・自分が見つけたもの」を探しているといってもよく、「みんなが持っているから」というより「私が見つけ出した、私が選んだもの」を好む傾向があります。
なぜなら「私が見つけたもの」の背後には、ユーザーが共感できるブランドコンセプト・商品コンセプトがあるからです。物語性を背後に持った商品・サービスはユーザーの情緒を刺激し、共感を生みます。そして共感できる商品を購入するのは自己肯定の一環でもあり、ユーザーの感情に深く揺り動かすことができるのです。
ユーザーにとってはエコやエシカルなど企業コンセプトを共有できる商品が魅力的ですし、購入にも抵抗がありません。そして共感できる商品を多く販売している企業に信頼感を持つようになり、やがて熱心な顕在的顧客となって売り上げを支えてくれます。

共感マーケティングの真髄は、ユーザーの情緒・感情を揺り動かすことで忠実な顧客を育成することにあるのです。

差別化が難しい領域こそ、共感マーケティング

共感マーケティングの強みは、「差別化が難しい分野でこそ集客力を発揮する」点です。

従来のマーケティングでは数値で機能性をあらわすことで、他社製品との比較検討をうながしてきました。数値は検討するには有用なものですが、ユーザーは比較をするうちに「どれも高性能に思えて、どれを買ったらいいのかわからない」という事態におちいります。
つまり機能性だけでは、潜在的顧客は購買に踏み切れないのです。

しかし共感性をベースにしたマーケティングでは、機能性よりも情緒性が優先されます。商品への「気持ち」が優先されるのです。そこでは「AとBの違いはあまりよくわからないが、Aのほうがなんとなく好きだから買おう」という流れができています。
ユーザーが「なんとなく好き」だと感じる商品の背後には、感動を共有しやすい物語・ストーリーがひそんでいます。ユーザーは無意識のうちに商品が持つ物語に感情を動かされ、その物語ごと商品を支援するようになります。
これを繰り返せば、ユーザーは購買アクションを通じてどんどん企業に対する信頼感を強めてくれ、次第に企業との「一体感」を感じ始めます。こういった意識の流れは、機能性を紹介するマーケティングでは得られにくいものです。
情緒・感情を介してつながっているから、差別化がしにくい分野でも強力な集客が可能なのです。

まとめ

共感マーケティングはユーザーの感情と結びついて購買アクションをうながします。以下の3点に特に注意して進めていきましょう。

  1. 商品・サービスに、ユーザーの共感を得られやすい「情緒的価値」を付加しておく
  2. 価値観を共有することによって、ユーザーと企業との間の信頼関係を構築する
  3. 差別化しにくい分野でこそ、共感・情緒的価値を利用する

共感という感情の動きは人間の根源に根ざしたものです。商品やブランドコンセプトに共感を持ってもらえれば非常に強固な信頼関係が構築できます。差別化しにくい分野・商品こそ共感マーケティングを利用しましょう。