近年、Webマーケティングとして人気のあるコンテンツマーケティングは、「インバウンド営業」の手法と言われます。
従来のプッシュ型・アウトバウンド営業と比較して、ネットユーザーを顧客に育成して、営業成果に繋げるものです。
ここでは「インバウンド営業への移行傾向」「コンテンツの質」「動画の利用」の3点から、Webマーケティング全般がインバウンド営業へ傾きつつあることをご説明しましょう。
従来のプッシュ型営業でよりもコンテンツマーケティングの方がユーザーの反応がいいのです。
顧客主体のインバウンド営業への移行
「インバウンド営業」とは、有益な情報を発信することでネット上の潜在的顧客を自社サイトへ引き寄せるマーケティング手法です。
コンテンツマーケティングのようなインバウンド営業と、従来のリスティング広告のようなアウトバウンド営業のあいだで大きく異なるのは、主体的に動くのが顧客なのか営業マンなのか、という点です。
従来のアウトバウンド営業では、営業マンが主体でした。
営業マンの持つ圧倒的な商品情報量が買い手にとって有用だったのですが、現在はネットで一定の情報を入手できるため、営業マンと買い手のあいだの「情報量の格差」がどんどん小さくなってきています。
そのため、今は営業マンだけでは商品が売れない時代になっているのです。
インバウンド営業では、継続的な情報発信を通じて購買意欲のないネットユーザーの中に、企業への信頼感を構築し、企業ロイヤリティを高めることで購買アクションへつなげます。
情報が詰まっているコンテンツを読むのも、企業に対して信頼感を持つのも、すべてが顧客の自発的な行動を起点になっているのです。
ネットユーザー主体で進むと、ユーザー自身に「自分が選んだ企業・商品だ」という意識が生まれます。
そして潜在的顧客の自発的な行動から育成された購買意欲は、長期にわたって継続します。
インバウンド営業が長いあいだ堅実な売り上げを続けるのは、ユーザー主体の営業であるからなのです。
良質のコンテンツを自社サイトで発信
インバウンド営業が顧客主体ということは、営業成果を上げるためには、「顧客に企業・商品への興味を持ってもらう」必要があります。そこで大切なのが、良質のコンテンツです。
良質なコンテンツとは、以下の3つの要素を含んでいます。
1.正確な情報をもとにして、オリジナルの文章が書かれている
2.文章は読みやすく、動画・動画併用で情報が伝わりやすい
3.ユーザーへの共感度が高い
インバウンド営業では、ネットユーザーの興味をそそり、コンテンツを読んでもらうことが最初の一歩です。
そして多くのユーザーは、今自分が抱えている問題解決に役立つ情報を探しています。
上記3点を満たすコンテンツは、ネットユーザーにとって問題解決の糸口となるため、有用性が高い=よく読まれる記事です。
顧客主体のインバウンド営業では、顧客の自発性をうながし、企業から顧客へ歩み寄るコンテンツの発信で、購買へつなげましょう。
動画発信で自社サイトへ誘導
近年のインバウンド営業で注目を集めているのが「動画の利用」です。
コンテンツマーケティングでは、必要な情報を正確に伝達できる文章コンテンツ+動画配信が、ベストの組み合わせと言えます。
コンテンツマーケティングに代表されるインバウンド営業では、従来は文章コンテンツを主な柱としてサイトを構築してきました。
文章コンテンツを補足するために画像や動画をサイト内に配置するのが一般的でしたが、最近では「動画メイン・文章サブ」という形の企業サイトも増えてきました。
これは動画の持つ「スピーディな情報伝達力」が、情報を一瞬で理解したいネットユーザーの傾向と合致しているからです。
とくにユーチューブなどの動画に慣れている若年層のネットユーザーにとっては、ゆっくり読んで内容を咀嚼する必要のある文章コンテンツより、動画のほうが受け入れやすい傾向があります。
ユーチューブやインスタグラムなどの動画SNSで情報を発信し、そこから自社サイトへ誘導する形のインバウンド営業も、今後はより成果を上げてくるでしょう。
まとめ
顧客に主体性を持たせるインバウンド営業では、以下の3点が非常に重要になります。
1.良質のコンテンツ発信で、ネットユーザーのなかの企業・商品に対する信頼感を育成する
2.文章コンテンツには正確な情報とともに共感性を盛り込む
3.サイト内に適切な量の動画を配置し、スピーディな情報伝達につとめる
コンテンツマーケティングのようなインバウンド営業は、顧客を自社サイトへ誘導することで長期的・継続的な営業成果をあげられます。
従来のプッシュ型・アウトバウンド営業だけでなく、インバウンドの手法を取り入れることによって、ネット上の潜在的顧客をとりこぼすことなくサイトに誘導しましょう。