ストーリーテリングマーケティングの成功例

長いあいだ採用され続けている王道のマーケティング手法には、確実な集客力があります。物語・ストーリー性を核にした「ストーリーテリングマーケティング」は、シンプルな手法ながらバリエーションが豊富で、ユーザーへの訴求力も高い方法です。

ここではストーリーテリングマーケティングの説明とあわせて、実際の成功例を3つご紹介しましょう。「アマゾン」「apple」などの巨大企業も物語を通して、自社のコンセプトや商品の魅力を伝えているのです。

ストーリーテリングマーケティングとは

「ストーリーテリングマーケティング」とは、企業のブランドコンセプトや商品・サービスを「物語」を使ってユーザーに印象づける手法です。

太古の昔から物語(ストーリー)には人を強く引き付ける力があり、また見た人・聞いた人の記憶に深く、長く残るという利点があります。
商品やサービスの紹介は具体的な数値や機能データを伝えたほうが効率的な気がしますが、人間は論理的・数値的なデータだけでは物を購入する気にはなりにくいもの。
物語の吸引力を通じて「情緒」にアプローチして、より深い「共感」をよびさまし、購入アクションにつなげることがストーリーマーケティングの目的です。

それでは、実際のストーリーテリング成功例を企業ごとにご紹介しましょう。

アマゾンを利用した後の幸せな風景を表現する「アマゾン」

アマゾンは、アメリカのウェブサービスおよび巨大ECサイトの会社です。アマゾンの場合、「アマゾン→幸せを提供する企業」というコンセプトを、ドラマという情緒的に受け入れやすい手法で表現しているのがポイントです。

アマゾンのCMは物語をたくみに使い、情緒的に企業コンセプトを伝えているのが大きな特徴。
物語を通じて「アマゾンを利用すると、こんなふうに”幸せな気持ち”になれます」と言うことを、分かりやすく伝えています。
一般的なマーケティングなら、アマゾンの利点である「便利さ・取扱商品の豊富さ・送料の安さ」などを売りこみのポイントとして、他社との比較のために数値を駆使した論理的なコンテンツを制作するのが王道でしょう。
しかしアマゾンは、あえて合理性や論理性を排除して「幸せな物語」を見せることによって視聴者のなかの「情緒」に訴えかけ、記憶に強く残るマーケティングを展開しているのです。

魅力的なユーザー像を通して購買意欲を高める「Apple」

Appleは、アメリカのインターネット関連製品およびソフトウェアなどを開発・販売している多国籍企業です。
企業発足当初から、物語を非常に上手に使ったマーケティングが得意で、企業コンセプトの「自分らしく生きること」の支援を訴えるCMを多数制作しています。Apple製品を使うことで世界に革新をもたらすというメッセージを発信しているのです。

たとえば「Macの向こうからー新海誠」というCMでは、Apple製品について語られている部分はわずかしかありません。製品の魅力や性能よりも「Macを使って、こういうスタイルで作品を作っているひとがいる」と言う点に焦点が当てられており、CMの主人公はあくまでも映像作家の新海誠さんです。
しかし製品やサービスの具体的な機能については語らないのに、Macという商品がくっきりと記憶に残るのがAppleのストーリーマーケティングの特徴です。

Apple製品を使っている人の魅力そのものが、非常に力強いストーリーとなって視聴者にアピール。その結果として製品を買ってみたいと思わせることに成功しています。

共通の悩みを提示して共感性を高める「アフラック生命」

がん保険・医療保険大手のアフラック生命。こちらは実際にがんにかかったことのある人の物語を中心として、見る人の共感性を高めていくストーリーテリングマーケティングです。

強く印象に残っているのが、お笑い芸人の宮迫博之さんを起用したCM。自分自身ががんになったときの体験談を語ったもので、事実だけが持つリアルさ、力強さが特徴です。
内容は、がんに直面した時に受けたショックや家族をもつ父親としての経済的な不安など、「がんになったら誰でも直面する悩み・問題点」が中心。問題提起後に、解決策としてがん保険を購入すべき理由がシンプルに伝えられており、すんなりと必要性が理解できる仕組みです。

がんが身近な病気になった現在だからこそ、アフラックのがん保険CMは見る人の共感を得やすいのでしょう。

まとめ

「物語」を通じて、商品の魅力を伝えるのがストーリーテリングの手法です。伝えるときには、以下の2点を強調して進めるようにしましょう。

  1. 合理性ではなく、ユーザーの情緒に訴える「物語」を軸にして商品紹介を展開する
  2. 問題提起→解決の物語を通じて、ユーザーの共感性を高める

ストーリーテリングの強みは、どの業種でも効果を発揮できる点です。ブランドや商品にかかわる物語を紹介することによって、企業への好感度を高めてユーザーの購入意欲を促進しましょう。

 

ストーリーテリングマーケティングの強み

マーケティングの世界は、つねに新しい手法を開拓し続けています。同時に、昔ながらのベーシックな手法を磨き上げて、より進化させて採用することもあるんです。
ここでは「物語」を使ってマーケティングをする「ストーリーテリングマーケティング」の利点についてご説明しましょう。

ストーリーテリングマーケティングの強みは「吸引力」と「拡散力」です。物語性が強いほどユーザーを引き付ける事ができ、SNS上で広く拡散していくことになります。

ストーリーテリングマーケティングとは

「ストーリーテリングマーケティング」とは、ブランドや商品およびサービスに関する「物語」を訴えることで、ユーザーの共感を生み出して販売成果を上げるマーケティング手法です。

一般的にマーケティングと言えば、商品やサービス、あるいは企業ブランドを「性能や機能、優位性」から紹介して、購入をうながします。その際、マーケティングの前面に出て来るのは商品・サービスの具体的なデータです。
ある商品の機能や優位性を説明するには、数値での比較が一番わかりやすい・ユーザーに伝わりやすいため、「データ重視」のマーケティング手法には「スピーディな伝達能力」と言う利点があります。他社製四より○○円安い、耐久性が高い、コスパが良いなどの機能的な利点は、数値でこそインパクトがある説明ができます。

いっぽうストーリーテリングマーケティングの場合は、商品やサービスの優位性を訴えるのに数値ではなく「物語」を利用します。商品の開発秘話や自社サービスにまつわるエピソードなどを盛り込み、ユーザーの「情緒」に訴えて、共感を引き出すのが目的です。
なぜ情緒・共感に訴えるのかというと、記憶と結びつきやすいからです。感情を揺さぶられた小説は長く覚えているものですし、共感度の高いCMは記憶に残ります。

このように「物語」を核としたストーリーテリングマーケティングでは、ユーザーに強い印象を与えられます。いい物語を持つCMは長く深く記憶され、企業イメージと一体化して商品購入を促進していくのです。

ストーリーテリングマーケティングには、つよい吸引力がある

ストーリーテリングマーケティングのもっとも大きな利点は「物語の吸引力」です。

小説でも映画でも、起承転結のあるストーリーや心温まるストーリーにはつい引き込まれてしまうもの。多くのユーザーを引き付けて記憶に長く残るうえ、マーケティングを展開している企業やブランドのイメージの底上げもしてくれます。そして物語を通じて企業にプラスイメージを持ったユーザーは、企業サイトをじっくりと見てくれ、コアなファンに成長します。そこから商品のリピート購入をしてくれたり堅実に商品やサービスを購入する優良な顧客になってくれたりするのです。

商品にまつわる「物語」を核にしたストーリーテリングマーケティングが成功すると、ネット上の潜在的顧客を上手に育成することができます。顧客との間に、長期間にわたって信頼関係を維持できる基盤ができるのです。

ストーリーマーケティングは広がりを持つ

ストーリーマーケティングのもうひとつの強みは「拡散力」です。

ネットの世界は個人が自由に情報を発信できるSNSの登場で、大きく変わりをしました。それまでの「特定の人が情報を発信し、それ以外は受け取るだけ」という形から、フェイスブックやツイッター、インスタなどのSNSツールであらゆるひとが簡単に情報を「発信」できる形へ進化しました。
その結果「自分がいいと思った情報、共感できたコンテンツ」を他者と共有することも、重要な自己表現のツールになったのです。
自分が見て共感できた動画CMなどをSNS上で共有・拡散する、受け取った情報を再び拡散すると言う流れの中で、多くの人がスピーディに情報を共有することになり、企業に対するイメージも一気に広がります。

「物語」はとくに人の共感を引き出しやすいツールです。
自分がハマって面白く感じたCMやコンテンツを誰かに教えたい・面白さをシェアしたいという意識の高まりを利用するのがストーリーテリングマーケティングです。

まとめ

ストーリーテリングマーケティングは、昔からよく使われている王道の手法です。「ユーザーの共感」を引き出して寄り添うことで、企業およびブランドは顧客と長期的な関係を結ぶことができます。ストーリーマーケティングを展開するときには、以下の3点を踏まえて進めてみましょう。

  1. ユーザーの「共感」を生む物語で、購入意欲を刺激する
  2. 物語を通して、ユーザーの企業好感度を揚げる
  3. SNSを利用した「物語の拡散」で、企業や商品の知名度・好感度を上げる

ストーリーテリングマーケティングでは、物語における「伝播力の強さ・拡散力の速さ」という特徴を生かす方法です。あえてデータや論理による情報提供を控えて、商品に関するストーリーに特化しましょう。

 

OODAループの成功例

OODAループは観察、状況判断そして意思決定と行動のそれぞれの英単語の頭文字を合わせたものです。
もともとはアメリカ空軍のパイロットが考え出した理論であり、戦場においては瞬時の判断が必要であったため理論が利用されていました。

意思決定の速さ、迅速な対応が求められるスポーツや教育、ビジネスなど様々な場所でも応用されるようになり、その現場に応じた行動をするために考え出された仕組みとして認知されています。

OODAループを活用するには

OODAループの観察は周囲の状況をよく観て多くの情報を的確に収集しそれを把握する、ということが含まれます。
この時の見るはただその状況を見ているだけではなく、見た結果を瞬時に認識し、気づきを得ることになります。

状況判断は集めた情報に対して状況を判断し、将来はどのようになっているかを予測していきます。
この時、自分の知識や過去の経験なども参考にしながらビジョンをつくります。

正確性よりも方向性、世界観に意味があることを優先させており、それを実現するために意思決定があります。
さらにただ意思決定をしただけではなく、決定した方法を実際の行動に移すようになり、移した後は最初の観察に戻ります。

つまりOODAループは
●観察
●状況判断
●意思決定
●行動

が繰り返されているものであり、繰り返すことが多ければ多いほど次に何か起きたときに瞬時に判断しやすくなり、すぐに行動と結びつけられるようになります。

PDCAサイクル

OODAループと似たものにPDCAサイクルがあります。
PDCAサイクルは日本で品質管理または生産管理で活用されている方法であり、業務管理や改善が目的です。日本人好みのような手法であり、計画をしっかりと立てて計画通りに動くことが重要であり、目標を作成しその目標の結果に対して改善するまではある程度の期間が必要になります。

そのため瞬時に判断するというよりも、じっくりと長期的に考えだしていくフレームワークであり、PDCAサイクルを導入しているのは日本のみとなっています。

製造業や食品加工業などに向いている方法であり、しっかりと計画を立てることでより生産性があがります。
PDCAサイクルにも良い点があるので、状況に応じて使い分けることが大切であり、しっかりとした目標が立てられない場合はOODAループを使うとすぐに行動に移すことができます。

OODAループのメリット

メリットはとっさの判断が必要なときに効力を示し、予想外のことが起きたとしても実行することによって解決していくことができる、個々に責任感を与えることができる、目標をあらかじめ設定する必要がないので、新規事業の場合に活用しやすい点があげられます。

さらに個人の生産性を高めることが可能であり、計画を立てることに時間をかけないので、その時間を有効活用することができ、処理速度が高まります。
OODAループを利用してユーザー層をより早く集客する時に用いることができ、成功例はインターネット販売が多いです。

近年ではめぐるましくネットマーケティングは状況が変わっており、計画や評価などを考えていると乗り遅れてしまいます。
その時々の現場の判断と実行が求められるため、インターネット通販では必要な手法と言えます。ですが、一般的な会社においても使用できる方法であり、事務や人事にも生かすことができます。

OODAループの成功例

成功例としては、以前はPDCAサイクルによって顧客の要望や必要な情報を聞き出し、その情報を当てはめて運用してその結果どうなったかを測定し、改善点を試しながら進めていくことを行っていました。

ですが、この方法であると流行や話題となっていることを取り入れることが難しく、情報を集めただけでそれを生かし切れていませんでした。

そのためOODAに変更をし、必要な情報を聞き出すだけでなく顧客の要望を理解してどのような手法でアプローチをしていくかを決め、実際に実行して集客をし、うまくいかない部分を改善していくという方法を取り入れました。

その結果より知りたい内容がタイムリーとなり、必要としている情報を様々な人に提供できるようになり、売上も高まっています。

また、教育現場においても子どもは想定外のことを行うことがあるので、OODAの考えを取り入れたほうが、より様々なことに迅速に対応することが可能です。

適切な手法を取り入れるのが最善

OODAとPDCA、どちらの手法も目標を達成するための手法であり、どちらかが劣っているわけでもありません。

ですが、インターネットが普及した現在においてはスピードが大切であり、常に変わっていく状況にいち早く対応しなくてはなりません。

ルーティンとなる仕事が多く、スケジュールが細かく決まっている場合はPDCAの方が合っていますし、ベンチャー企業や教育などのように人の心理に応じて状況が変わるような職業の場合はOODAの方が合っています。

どちらの手法をとるかは会社の雰囲気、仕事内容に関係してくるので、社風に合ったものを選び実行していくことが大切です。

ストーリーテリングマーケティングとは

ストーリーテリングマーケティングは、ビジネスに物語性を付け加えて顧客心理を掴む手法で、ストーリーを求める消費者の心に訴えかけるのに役立ちます。

この手法はいわゆるコンテンツマーケティングの一種で、コンテンツを発信する側が消費者に情報を提供することによって、購買意欲を育てたり購買行動を促すのが特徴です。
ストーリーテリングの方法は、昔話や童話のように、物語性を感じさせる書き出しで興味を持たせるのがポイントです。

昔々というように話し始めたり、あるところで誰が何をといった具合にストーリーを作っていきます。
ストーリーに主人公を設定したり、舞台設定や目的、ストーリーの展開と結末まで簡潔にまとめることが大切です。

テレビで物語仕立てのCMが多いのは、それだけ消費者がストーリーを求めている証拠で、伝わりやすい上に興味を持って購買意欲が高まるからに他ならないといえるでしょう。

起業や商品開発ストーリーテリング

これを創業者の起業ストーリーに用いると、消費者は興味を持って、企業や創業者の人となり、そして商品にも興味を持ち始めます。

当然ですが、魅力的なストーリーを用意しなければ消費者は惹かれないので、惹きつける物語にすることが肝心です。
それと、主人公には課題とヒーロー性を与えて、困難に立ち向かい課題を解決する流れでストーリーを仕上げるのもコツです。

顧客像をペルソナとして設定したり、商品やサービスを擬人化するテクニックもあるので、ストーリーテリングマーケティングは奥深いといえます。
誰を物語の語り部に設定するか、これも消費者が受け取る印象を大きく左右しますから、読み手の気持ちになってストーリーを作り上げることが必要です。

物語を作りビジネスに用いるのであれば、共感してもらえる話を活用することが大事です。
印象に残したり魅力を伝えて興味を持ってもらう、それこそがこの手法における成功の鍵を握ります。

ストーリーは創業者の存在を印象づけたり、ものづくりに対する思いをメッセージに乗せるのに有用です。
また、商品やサービスの魅力を伝えるのにも有用で、企業の成り立ちを知ってもらうのにも便利です。

感覚的にはツールとして使えますが、使い方を間違えると消費者に異なるメッセージを発信してしまったり、望む結果とは異なる着地点に至ることがあるので注意をしましょう。

創作か事実のストーリーか

ストーリーテリングマーケティングでは、物語を作って発信する方法を用いるので、やろうと思えば創作を事実のように使うことも可能です。
しかし、顧客を騙すようなやり方は歓迎されませんし、嘘がバレると失うものの方が大きいですから、事実に反しない範囲でストーリーを魅力的にすることが求められます。

事実の方が創作よりも話に説得力が生まれますし、事実を魅力的に伝えた方が顧客は惹かれたり喜びます。
共感を生むことが目的の1つなので、消費者が抱いている悩みや不満を設定して、それに気がついた創業者が解決に挑むという物語にすると共感を呼びやすくなります。

共感を生むストーリーテリング

解決すべき問題や課題を仮想的に据えることで、発信する側と消費者の共通の敵が生まれます。
この仮想敵を倒す流れで物語を組み立てていくと、ヒーローの創業者や敵を打倒した武器の商品やサービスが共感を呼ぶ結果に至ります。

ストーリーテリングマーケティングの活用方法には、消費者をヒーローに仕立て上げて、敵を打ち倒す疑似体験を提供する手もあります。
その為には、魅力に感じられる舞台や設定を用意して、倒すに値する敵や打倒までの道筋を丁寧に物語にすることが重要です。

このような物語の提供は、創業者を印象づけて企業の顔にしたり、企業名や商品、サービスを消費者の記憶に残すことになります。
市場には沢山の商品やサービスが溢れかえっていますが、その中で存在感を放つのは至難の業です。

小規模事業者でも活用できるマーケティング手法

企業規模が大きく、マーケティングに使える予算が大きければ話は別ですが、零細企業であったり個人商店だと限界があります。
中小規模の企業や個人が大手と勝負するには、やはり消費者を味方につけてビジネスを展開していくことが不可欠です。

ビジネスの力をつけるのに役立つのがまさにストーリーテリングで、存在に気がついてもらったり、名前を覚えてもらうことがビジネスの武器になります。
物語はメッセージの内容と伝え方が重要なので、方向性を明確にして伝えたいことを伝えるようにします。

次に、感情を揺さぶる方向に持っていき、更に物語の展開に惹き込んでいきます。
消費者の顧客心理を掴むことができれば、消費者は購買意欲が高まって、商品の購入やサービスの利用を考えるようになるわけです。

ストーリーは必ずしも時系列順に並べる必要はありませんし、抽象化して伝わりやすいように工夫すると、物語の魅力が増してシンプルに伝わります。
敵を倒すだけでなく、再生の物語や壮大な冒険の旅、出発して戻ってくるまでの道筋など、用いることのできる設定は沢山あります。

無の状況から成り上がる話や、悲劇と喜劇も人を惹きつけますから、面白いストーリーを考えて伝えたいことを伝えるのがポイントとなります。

共感マーケティングとは

近年、スマートフォンが世代を問わず普及しています。
それに伴い従来のマーケティング手法ではなく、共感マーケティングが注目されており利用する企業が増えている現状があります。

これはお店の集客力を上げるには身近な売り場、親近感のわく会社やスタッフ、身近に感じることができる商品やサービス、価格、日常の悩みを解決する、何を伝えたいかがわかりやすいといった5つの項目が必要となり、息の長いヒット商品を生み出すには身近で親近感があり、日常に寄り添ったものになります。

ですがこれらを会社がある地域だけでなく様々な地域に広めるには、人が会社訪問などをして営業をする、新聞広告を出すだけでは不十分です。
そのためソーシャルメディアを利用した手法が注目されています。

共感マーケティングとは

共感マーケティングとは人の心に寄り添い、売れる仕組みを作り上げる手法とその効果を指しています。
人の心に寄り添っているため営業などのセールス活動を行わなくても自然と売り上げが伸びていくほか、ソーシャルメディアを巧みにより戦略的に活動できるため宣伝効果が高い、宣伝効果が高い割に低コストである特徴があります。

実際にその商品を使ってみた人が口コミを書き、それを見た人が欲しくなって購入する、または友人が使用しているのを見て使ってみたいと思うなど共感を得ることができる効果であり、営業を無理に行わなくても商品が売れることを実現できる手法になります。

つまり共感マーケティングの場合、消費者を売上率向上に向けて仕掛けてもらうので、消費者が発信者であり、1人が発信したことがソーシャルメディアを利用して3人になり、そして10人に広がるということを利用しています。

つまりつねに消費者が主人公であり、主人公が興味があり使用してみたい、または行ってみたいと思わない限り効果を得ることができません。

インフルエンサーを活用

共感マーケティングの一番簡単な方法は、インフルエンサ―とも言われる影響力のある人にある商品を試してもらい、その感想をブログやサイト、動画に配信してもらうことであり、見ている人が多ければ多いほど様々な人に拡散していき、自然と売りたい商品の宣伝をしてもらえます。

ただし、共感マーケティングは上手に活用しないと売れる仕組みを作り上げることはできません。
インターネットの仕組みを理解し、それを十分に生かしていけるスキルが必要となります。

インターネットで物を売る場合、その商品を現実に手に取ることはできません。
そのため商品の価値を見える化し、わかりやすく伝えることが大切です。

商品へのこだわりや、その商品の特徴はもちろんのこと日常からさほどかけ離れない言葉や画像、映像を的確な場所に配置をし、随時配信をしていく、常に商品の紹介やこだわりばかりではなくクオリティが高い画像などを適度にちりばめる、など会社の印象をあげていきます。

共感マーケティングの基本

人と会社が共感しあうには、

●どの世代をターゲットにするかを明確にする
●自社の強みを示す
●共感してほしい部分はどこなのかを考える
●一つのチームのみでなく会社全体がメッセージを共有し、それを言語化する

という4つが基本となります。

そしてそれらを発信する力が必要であり、たくさんのユーザーを獲得し口コミを集め、インフルエンサーの力を借りて広めてもらわなくてはなりません。
インフルエンサーの協力が得られない場合は、共感を得てくれる人を多く集めることが大切なため、サイトの構築は慎重に行うようにし、ある程度頻繁にソーシャルメディアを更新していくと良いです。

なお、インフルエンサーの力を借りたとしてもそれがすぐに売上率向上には結びつきません。
影響力のある人であっても、それを見た側が価値を見出せなかったり、情報がつまらないものであったりする場合はスルーされてしまうからです。

ユーザーの心理を考え抜く

近年ではブログやサイトを立ち上げる人が多くなっており、多くの人は他の人への貢献欲、そして認められたいという承認欲求があります。
これは人と人とが直接触れ合ることがきっかけとなり、誰かに貢献することによって自分に価値を見出しているからです。

つまり自分が心の底から良いと思い、それを誰かに伝えてその人から感謝されたいと思っているので、このような貢献欲や承認欲求を満たすようなものであれば、簡単に配信されていきます。
共感マーケティングとは影響力のある人、もしくは貢献欲や承認欲求を満たしたいと考えている人の発信力によって成功するものであり、売り上げを伸ばしていくにはこれらの人が求めているものは何かを考えなくてはなりません。

そのためには売りたい商品の情報を魅力あるものにし、それを使用することによってどのような利点があるのか、実際に試すとどのようないいことが起こるのか、などを明確に書き記すことが大切です。

特に最近ではビジュアルの良さも大切になっているので、写真の撮り方にも注意をすることが必要であり、よりセンスのよい画像は拡散される傾向があります。

ライフタイムバリュー(LTV)の向上で、長期収益型ビジネスをめざす

顧客の「ライフタイムバリュー(LTV)」は、Webマーケティングで重要視される要素の一つです。
LTVは「ひとりの顧客から得た利益」の総計で、長期収益型ビジネスモデルで収益を上げ続けるにはLTVの向上が欠かせません。

ここでは「顧客のLTVをアップさせる方法」と「売ってからの顧客育成型」の2点から、Webマーケティングとライフタイムバリューの関係を考えました。
一人の顧客を丁寧に育てて高い収益をあげる、持続的、継続的な営業が長期収益型ビジネスにつながるのです。

顧客のLTVアップ=企業収益の拡大

顧客のライフタイムバリュー(LTV)は「顧客生涯価値」とも訳されます。
つまり「顧客が取引期間全体を通じて、企業にもたらした売り上げ」のことです。

Webマーケティングにおいては顧客のLTVを上げ、なるべく長く、なるべくたくさんの売り上げになるよう顧客をケアする必要があります。
ここではLTVアップの方法として

1.平均顧客単価のアップ
2.購入頻度のアップ

の2点をご説明しましょう。

1.平均顧客単価を上げる

物販であってもサービスであっても、顧客一人当たりの単価を上げていけば総合的な売り上げもアップします。
では、平均顧客単価を上げるにはどうしたらいいのでしょうか。おすすめの方法は二つあります。

1.関連商品の購入をうながす「クロスセル」
2.アップグレードした商品の購入をうながす「アップセル」

クロスセルは、顧客が興味を持ちそうな関連商品をこれまでの購入データから割り出して、販促活動を行う方法です。
アップセルは、顧客に従来よりもハイグレードな商品を紹介してメリットに納得してもらい、単価の高い商品購入を進める方法。

クロスセルではこれまでの顧客の購入データの蓄積とデータからの推測が必要になりますし、アップセルでは商品・サービスのクオリティが重要になります。
顧客がハイグレードな商品を見て「これなら余分に払ってでも欲しい」と思うようなレベルでなければ、購入してもらえないからです。

顧客の平均単価をあげるには、これまでの地道なリサーチやデータの蓄積、分析、そして商品・サービスの魅力が揃っている必要があります。
もっともWebマーケティングでは、顧客データなどは売り上げが発生した段階から蓄積されていることが多いので、客単価を上げやすい環境がととのっているとも言えるのです。

2.客の購入頻度を上げる

顧客ひとりが買う回数が増えれば、LTVも相対的に上がります。
適正な購入頻度は企業が扱っている商品・サービスによって異なりますが、一度買ったらもう二度と必要ないというアイテムはほとんどありません。

ですから購入頻度をあげるには、商品がなくなるタイミングやサービス期間が終了する時期を狙って、再購入を促すようにするのが効果的です。
たとえば家電なら、購入後半年で「調子はいかがですか」という状況を尋ねるメールを送り、1年後には「無料メンテナンスが受けられますが、どうでしょうか」などのサポート案内を送付して、顧客にメリットのある内容のコンタクトを取り続けます。

定期的にコンタクトを取ることが重要で、メールやメルマガでは売り込みはかけません。
営業しないことで顧客の企業に対する好感度が上がり、もう一度買ってみようかと思うことになるからです。

売ってからの顧客育成型

WebマーケティングでLTVを重視するのは、企業と顧客の関係が「売り切り」から「売る→コンタクトを維持→リピーター化」という流れに変わってきたからです。
これまでは一人でも多くの新規客を得て商品を売ればよかったのですが、今の日本では新規客を開拓するには時間も手間もかかりすぎます。

また新規客から得られる売り上げはそれほど大きな金額になりません。
同じ時間とコストをかけるなら、一度でも自社製品・サービスを購入した既存客に継続的にコンタクトを取り、企業ロイヤリティの高い顧客に育成して利益を上げるほうが収益につながるのです。

コンテンツマーケティングでは、顧客それぞれに必要な情報を提供することにより、顧客を育てていきます。
既存客との良好な関係を維持してリピーターになってもらう。これこそがLTVをあげる最終兵器なのです。

まとめ

社会と市場が変わってゆくにつれて、収益を上げられるビジネスモデルも変化していきます。
顧客のLTVをあげるには、以下の3点に十分注意をしていきましょう。

1.顧客のLTVアップには、顧客ごとのデータを利用した「クロスセル」で関連商品を販売する
2. LTVアップのためにハイグレード商品の購入をすすめる「アップセル」で単価の高い商品を販売する
3.「売り切り型」ではなく「売ってからの顧客育成型」に切り替えて、既存客をリピーターにする

企業にとっての優良客とは、長い期間にわたって商品やサービスを購入してくれる顧客です。
優良客から引き出せるLTVを上げるためにも、売った後から始まる関係を大事にして顧客育成につとめましょう。

コンテンツマーケティングにおける「PR型コンテンツ」のベストバランス

ネット上でコンテンツを継続配信して、潜在的顧客の中に信頼感を育成する。
これがコンテンツマーケティングの基本的な手法ですから、重要なのが「企業好感度の上がるコンテンツテーマ」です。

ここでは「顧客を放さないコンテンツテーマ」「新規リードのための問題解決型コンテンツ」と「顧客育成のためのPR型コンテンツ」の3点から、コンテンツテーマのベストバランスを探ってみましょう。
たくさんのコンテンツが読まれ、好感をもたれる企業サイトには、剛柔のコンテンツテーマがバランスよく並んでいるものなのです。

顧客を放さないコンテンツテーマのバランス

実際のところコンテンツマーケティングを展開している企業では、どんなバランスでコンテンツテーマをチョイス・制作しているのでしょうか。
企業によってバランスは異なりますが、「顧客のかかえる問題を解決する柔らかめコンテンツが50%」「自社商品販促のためのPR型コンテンツが50%」と言うのが一般的なようです。

問題解決型コンテンツが50%とは高比率だと感じるかもしれません。
しかしコンテンツマーケティングではネット上で有用性の高い記事を探しているユーザーをターゲットとしています。

問題解決型コンテンツは問題を抱える潜在的顧客に読まれやすく、その先に企業サイトへ誘導してさらにたくさんのコンテンツを読んでもらうための「釣り針」のようなものです。
企業に対してまだ関心も興味もないユーザーを企業サイトへ自然流入させるには、剛柔のバランスが取れたコンテンツを多数そろえる必要があるのです。

まずは問題解決型で新規リードをゲット

企業サイトへの自然流入をねらうなら、まずは問題解決型コンテンツを十分な数だけ発信しましょう。
有用性の高い問題解決型コンテンツは、企業に対する知識のない状態のユーザーにも抵抗感なく読んでもらえますし、「営業しすぎ」というマイナスイメージも持たれません。

だから「新規リード」を入手できます。
一般ユーザーが読みたいのは、役に立つ、あるいはおもしろいコンテンツです。

ですから自社製品やサービスのPRやセールスはいったん忘れて、ひたすらにユーザーに役立つコンテンツを発信することに専念しましょう。
サイト内のコンテンツ数が増えるうちに、次第に検索からの自然流入が始まります。

安定的に自然流入が認められたら、そろそろ次の段階へ進みましょう。
自社製品やサービスに関する詳細な情報提供や使用方法などのPR型コンテンツを、問題解決型コンテンツの中に交えて少しずつ発信、サイト全体のバランスを整えていくのです。

PR型コンテンツでは、製品・サービスの情報提に徹して顧客を育成

製品やサービスの情報を提供する「PR型コンテンツ」を制作・発信する時には、以下の2点に注意しましょう。

●1.売りたいという意図よりも、潜在的顧客に必要な情報を提供するスタンスを優先する
●2.企業に対する信頼感が育成される前に、セールス色の強いコンテンツを発信しない

企業である以上、コンテンツマーケティングの最終目的は「営業成果」です。
たとえコンテンツに一切の営業色をふくまず、純粋に一般ユーザーのためのお役立ち記事に徹するとしても、その背後には企業のブランディング戦略がかくれています。

企業コンテンツである以上、多少は営業的な内容が入ってくるのは当然ですが、あまりにも売り込みが強い記事はユーザーに拒否されることもあります。
今のネットユーザーは毎日たくさんの記事を読んでいますから、有用性の高い記事と売り込みメインの記事を瞬時に見分けてしまうのです。

ただし商品の詳細な情報提供であっても、「ほんとうに、ユーザーに必要な情報だからコンテンツ内で提示する」と言う意図があれば、ユーザーは抵抗感なく受け入れてくれます。
単純な売り込み記事ははねられてしまうが必要な情報なら好感をもって受け入れられ、企業に対するマイナスイメージにならない。

どこまでも顧客目線でコンテンツを作成するところが、テーマバランスとして難しいところです。

まとめ

コンテンツマーケティングでは、価値の高いコンテンツを発信し続けることで顧客を育成します。
企業ロイヤリティの高い顧客を育てるためには、以下の3点に注目してコンテンツのテーマを決めましょう。

●1.顧客に有用な「問題解決型コンテンツ」と、商品の「PRコンテンツ」の割合は1:1がベスト
●2.「問題解決型コンテンツ」で新規リードをつかみ、企業への好感度をあげる
●3.「PR型コンテンツ」では、売り込みより必要な情報提示を優先するスタンスをみせる

売り上げを上げるために、あえて営業色の薄いコンテンツをたくさん配信する。
矛盾しているようですが、長い目で見れば企業のイメージアップにも収益にもつながります。

長期的な視野に立って、自社にとってベストなコンテンツテーマのバランスを探っていきましょう。

実際にサブスクリプション方式を考える

最近、大注目を集めているビジネスモデル「サブスクリプション」。
いわゆる「定額制・使い放題」のビジネスモデルで、初めは動画や音楽配信サービスや飲食店から火が付きました。

ここでは、実際にサブスクリプションを導入できる業種・内容を考えてみました。

「提案型のコーヒーサブスク」と「買い切り・レンタル型のオーディオブックサブスク」です。
どちらも既にあるサブスクを参考にしたものですが、まだまだ独自の切り口もありそうです。

ユーザーの好みを知り、長期利用を促す!提案型「コーヒーのサブスク」

コーヒー好きの顧客を取り入れたいカフェにおすすめの「コーヒーのサブスクリプション」。
顧客の好みに合わせたコーヒー豆を毎月定額で購入してもらうものです。

こちらはすでにUCC上島珈琲やPOST COFFEE社が行っているサブスクで、コーヒー豆の種類の多さを生かして顧客の嗜好を絞り込み、「顧客の好みに合ったコーヒーを届ける」ことを主眼としています。
たとえばUCCのサブスクでは顧客が毎月購入したコーヒーの味を「判定」し、飲んだ後にスマホ経由でUCCに対し、「これは好き」「これは嫌い」という判定を送ります。

これにより企業側は顧客のコーヒーの好みを細かく把握することができ、次月商品には顧客の意見を反映させたコーヒー豆をチョイスできるのです。
顧客それぞれのデータベースはサブスクを利用するほど詳細になり、顧客にとっては「長期に続ければ、ますます好みに合致したコーヒーが送られてくる」という利点になります。

そのため比較的長く継続してもらえることになり、企業にとっては安定的な収益を上げられる方法です。

耳で読書!買い切り型とレンタル型2種類の「オーディオブックのサブスク」

このところ「オーディオブック」の人気が上がっているのをごぞんじですか?
スマホの普及により「耳で聞く読書」が20代から40代を中心にじわじわと広がりつつあります。

スマホでのオーディオブック利用なら、通勤時間でも家事のあいだにも「読書」でき、しかも最近は有名俳優を起用したオーディオブックも登場してきて、人気は高まるばかりです。
オーディオブックのサブスクでは、購入方法を「買い切り型」と「レンタル型」の2種類に分けておくといいでしょう。

サブスクリプションでは「定額・使いたい放題」が基本ですが、オーディオブックの場合は気に入った作品は購入して何度も聞きたいと思う顧客がいます。そのため

●1.月に決まった冊数を選んで利用、やや割高だがサブスク退会後も作品を聞ける「買い切り型」
●2.月の上限はなく効き放題で格安だが、サブスク退会後は作品を聞けない「レンタル型」

に分けておくと、顧客の利便性は高まります。
実際にオーディオブックのサブスクを開始するに当たっては朗読する作品の著作権などがからみ、簡単ではありませんが、同じシステムでインディーズバンドがオリジナル曲を音源としてサブスク配信するなど参考にできそうです。

成功するサブスクは、収益と顧客満足度の高さを両立させている

顧客が定額を払えば、利用し放題というサブスクリプション。
しかしどんな業種でも安い価格で提供すれば成功するかと言えば、そうでもありません。

成功しているサブスクにはふたつの共通ポイントがあります。

●1.企業に収益をもたらす価格設定がされている
●2.顧客が満足できるレベルの商品・サービスを提供している

サブスクは低額の料金を安価に設定すれば一時的には人気が出ます。
しかしそれでは長期にわたって利用してもらうことができず、結果として収益に反映されません。

サブスク型モデルは顧客が継続的に利用してこそ、安定した収益が上がるのです。
では、サブスクで収益が上がらないのはなぜか?

理由は、顧客が提供される商品やサービスに満足しておらず、利用が続かないからです。
サブスクでは、固定客をつかむために顧客のニーズをすくいあげて問題解決につながる商品・サービスを適正価格で提供する必要があります。

既存客にとって、従来の購入方法よりも利便性とコスパがよいサブスクを提案すれば、安定的な長期利用が見込めます。
その際に重視すべきなのが、商品の品質と設定価格です。

高すぎるサブスクは多数の利用を見込めませんが、安すぎる価格設定では収益にならない。
サブスク型モデルであっても商品と価格のバランスが重要なのです。

まとめ

これまでは儲からないと言われてきたサブスクビジネスですが、今では多数の企業が収益の柱としています。
売れるサブスクを考えるときには、以下の2点に注意しましょう。

●1.顧客の嗜好や問題をリサーチし、「長く使いたい」と思うサービスを展開する
●2.企業として収益が出せる価格設定・仕組みを作る

サブスク業界には、カーシェアやブランドバッグレンタル、健康相談まで多種多様な業種が参入しています。
新しいビジネスの場として検討してみてはいかがですか。

店舗型ではなくオンライン相談(面談)に切り替えた企業の成功例

スマホが普及し始めてからのオンライン上での営業活動は、日々、目を見張るような発展を見せています。
さまざまな業種が従来の店舗型営業からオンライン営業に切り替え、営業成果を上げています。

ここでは「オンライン上での相談(相談)」に焦点を当て、「オンライン相談(面談)のメリット」「EC(通販)サイトのチャット対応」について、実際の成功例を交えてご紹介いたします。
オンラインのメリットは、時間や距離に関係なく消費活動を促すことができる点です。

店舗型とは違う形の収益を上げることができます。

オンライン相談(面談)のメリット

企業が顧客との「オンライン相談(面談)」で収益をあげられるのは、次の3点の理由によります。

●1.全国どこにいる顧客の相談(面談)に応じられる
●2.オンラインだからこそ、顧客は気軽に小さなことも相談できる
●3.企業側は人件費を節約でき、実店舗より少ない固定費でサイトを運営できる

オンライン相談(面談)のメリットは、顧客からの多彩な相談・リクエストに対して企業がより柔軟に対応できる点にあります。
経費の面においても実店舗の固定費である家賃を節約できるのが大きな利点です。

店舗型では全国の顧客のために各地に店舗を置かねばならず、それだけ固定費は増加します。
つまり顧客に便利なシステムを構築しようと思えば思うほど、実店舗では多額の経費がかかるということなのです。

オンライン相談(面談)なら家賃は不要になり、一人のスタッフが北海道の顧客にも東京の顧客にも同じように対応できるために、人員の配置にも無駄ができません。
人件費の削減にもなり、総合的なコストダウンが可能になるのです。

オンライン相談(面談)の成功企業

実店舗ではなくオンライン相談(面談)で成功している企業としては、「家計の窓口」を運営している株式会社FPフローリストがあります。
「家計の窓口」は、一般家庭を対象として家計の見直しや住宅ローン、資産運用、相続などに関する悩みをスカイプ経由で相談できるサイト。

ちょっとしたことでも専門家であるFP(ファイナンシャルプランナー)に質問し、アドバイスを得られるために高い人気を誇るオンラインサービスです。
このサービスはもともと遠隔地にいる顧客向けに始められたものだったのですが、評判が良く需要が高いために現在は利用者を限定していません。

だれでも使えるので子育て中で実店舗へ行くのが難しい主婦や体力的な問題から外出するのが難しい高齢者など、幅ひろい年代の客層から利用されています。
またオンラインを使った事前予約制にすることで実店舗での待ち時間も不要となり、顧客の利便性もアップ。

相談を受けるフィナンシャルプランナー側も相談時間のスケジューリングがしやすくなりました。
必要な顧客に必要なサービスを提供するという、オンライン相談(面談)の利点を生かした人気サイトです。

EC(通販)サイトのチャットでの悩み解決事例

ECサイトはネット上にある通販ショッピングサイトのことです。
コロナ対策として外出自粛が広がりECサイトの需要はますます高まっていますが、そんな状況であっても「顧客からの質問」は必ず出てきます。

そんなECサイトでの「お悩み回答」に役立つのが「チャットボット」です。
チャットボットとは顧客からの質問に答える「自動会話プログラム」のこと。

それもただ自動回答すればいいだけではなく、以下の2点をクリアする必要があります。

●1.質問にスピーディに回答する
●2.質問に対する的確な答えを提示する

たとえばアパレルメーカーの「ユニクロ」では、サイト上で利用できるチャットボットをWeb・LINEの両方で展開しています。
顧客が「購入商品の返品」などの質問を打ち込むと、会話形式で「オンラインショップで購入したものか・実店舗か」などの質問がチャットボットから出されて、回答していくと返品方法や返金までの流れが具体的にしめされます。

回答表示はトークアプリ形式のため見やすく、使いやすい。
またチャットボットでは回答できない質問については、対応時間は限られますがチャット専門のオペレーターがそのまま引き継いでチャットで応答してくれます。

チャットボットと専門オペレーターの両方で対応してくれるために顧客の安心度も高く、満足度も高いお悩み解決方法です。

まとめ

実店舗より低コストで運営できるオンライン相談(面談)。
成功させるには以下の3点に注意が必要です。

●1.オンラインの利点を生かして、少ない人員で無駄なく顧客対応をする
●2.実店舗に来店しにくい客層も含めて、ターゲットを設定する
●3.ECのチャットボットでは、的確な回答をスピーディに出せるようにする

新型コロナウイルスの危機にある現在、オンラインでの相談はこれまでより需要が高まっています。
顧客を満足させるオンライン相談で、企業への信頼度をアップさせて売り上げに反映させましょう。

サブスク型収益モデルは圧倒的に企業経営が安定する

ビジネスの手法は実に多種多様で、時にはこれまでの常識をくつがえすような方法が大きな収益を生むことがあります。
たとえば最近では「サブスクリプション」と呼ばれる一種の「定額制」が大人気です。

ここでは「サブスクの収益モデル」「サブスク導入企業の成功例」「継続収入と安定性」の3点から、サブスク型モデルについて考えてみましょう。
安定的な収益をもたらすサブスク型モデルは、将来的にあらゆる業種に進出してくると言っても過言ではないのです。

サブスクの収益モデル

「サブスクリプション(subscription)」とは、製品やサービスなどの利用に際して定額を支払うことにより、一定の期間中好きなだけ利用する権利を得ることです。
もともとは新聞や雑誌などの購買予約を指す言葉でしたが、現在の日本では動画・音楽配信サービスの定額利用などの「定額・使いたい放題契約」である、と言う認識が一般的です。

サブスク型モデルの大きな特徴は、ユーザーの志向が「所有から利用」へ変化していることに対応している点にあります。
これまでの「買い切り型モデル」とは違い、物を所有する喜びよりも、使いたいもの・欲しいものを「一定期間だけレンタルして楽しむ」というユーザー志向の変動に対応した収益モデルなのです。

サブスク導入企業の成功例

サブスク型モデルは、海外や日本の企業ですでに導入され大きな利益を生んでいます。
ここではアメリカの自動車メーカー「フォード」のサブスク型カーシェアサービスと、日本のオンライン医療相談サービス「Doctors Me(ドクターズミー)」の成功例を見てみましょう。

フォードのカーシェア型サブスクモデル

アメリカを代表する自動車メーカーのフォードでは、グループ傘下の企業「キャンバス」でサンフランシスコにおけるカーシェアリングサービスを始めました。
アメリカではすでにGMなども定額制のカーシェアサービスを始めていますが、フォードの場合は低料金がポイントです。2018年の時点で利用料金は初回登録料が99ドル、月500マイル走行プランなら月額429ドルと利用しやすい価格帯です。

借りられる車種には高級車のリンカーンやスポーツカーのマスタングなども含まれており、人気を集めています。
こんな高級車をカーシェアに!?と思うかもしれませんが、車両はフォードのディーラーで短期リース車として使用済みのもの。

フォードにとってもリース済み車の新しい活用方法となり、定額利用料以外の経営的メリットもあります。

Doctors Me(ドクターズミー)のお気軽相談型サブスクモデル

「Doctors Me(ドクターズミー)」はオンライン上で健康相談ができる日本のヘルスケアQ&Aサービスです。
ちょっとした健康上の心配は日々感じるものですが、病院へ行くほどでもない…という場合に気軽に利用できるのが人気の理由。

ユーザーはPCやスマホ経由で、聞きたことをすぐに尋ねられます。
また質問に対する回答は医師、薬剤師、歯科医師、獣医師、栄養士、カウンセラー等の専門家が担当しますから回答のクオリティも非常に高く、9時〜24時の間なら平均30分以内に専門家による回答がもらえるというスピーディさも魅力です。

料金は「月額相談し放題プラン」で月額324円(2020年5月現在・税込)。比較的低料金のため、長期にわたって利用しているユーザーが多いサイトです。

サブスクによる継続収入と安定性

企業にとってのサブスク最大の魅力は「継続収入」と「顧客とのつながり」です。
登録ユーザーが増えれば増えるほど毎月の継続収入が上がり、企業としては経営が安定します。

また顧客と直接つながることにより、きめ細かな「顧客サービス」が可能になります。
サブスク型モデルの場合、「顧客のLTV」を最大化することが非常に重要です。

LTVとは「Life Time Value(ライフ タイム バリュー)」の略で、一人の顧客が商品・サービスに対して支払う総額を言います。

サブスクでは顧客に長期的に利用してもらう必要があるため、利用が少ない顧客に対しては企業から積極的にメルマガなどでコンタクトを取り、サービス利用をうながすこともできます。これは顧客と直接連絡が取れるサブスク型モデルだからこそ可能な、営業活動です。

まとめ

消費者の志向が「所有→使用権のリース」に移りつつある現在、サブスク型ビジネスはさらに伸びていくと考えられています。
サブスクを開始する場合は、以下の2点にしっかりと注意を払いましょう。

●1.顧客の利用が延びるよう、顧客目線でサービス内容を設定・見直す
●2.利用が伸びない顧客に対しては企業から積極的にコンタクトし、顧客のLTVを最大限化する

サブスク型モデルは、利用後にまた別のものをレンタルする、あるいは同じものをヘビーユーズするという流れになります。
そのため「顧客が求めるものを提供する」事さえできれば収益は維持でき、企業に安定的な収益をもたらします。

「顧客目線」が何よりも重要なビジネスモデルでもあるのです。