コンテンツマーケティングとタイトルとディスクリプションの重要性

コンテンツマーケティングは、定期的にコンテンツを配信することでネット上の潜在的顧客をサイトに呼び込む手法です。
タイトルやディスクリプションの存在は読者を呼び込むカギになります。

ここでは「アクセス数の上がるタイトル」「クリック率を上げるディスクリプション」「最適化と検索エンジンのあげ方」の3点から、タイトル・ディスクリプションの重要性を考えましょう。

タイトルもディスクリプションも、ネット上でコンテンツを探している読者に直接的に働きかけるツールなんです。

タイトルに検索率の高いキーワードを入れてアクセス数を上げる

読まれるコンテンツには、「引きの強いタイトル」がついています。
タイムリーなビッグワードを取り込んだタイトルや、コンテンツのテーマが一目でわかるタイトルだと、読者は興味をそそられてクリックしてくれます。

もちろんクリック後のコンテンツ内容が不十分だと最後まで読んでもらえないケースがありますが、なにはともあれクリックしてもらわなければコンテンツマーケティングは始まりません。
ですからコンテンツ制作の第一段階として「潜在的顧客がどんなキーワードからコンテンツに到着するのか」を知っておく必要があります。

ビッグワードやロングテールキーワードから旬のワードを絞り込み、タイトルに合わせたコンテンツを作ると自然検索からの流入率もあがるのです。
タイトルには検索率の高いキーワードを入れ込み、読者の評価だけでなく、検索エンジンでも高い評価を得られるようにしておきましょう。

ディスクリプションもキーワード重視でクリック率を上げる

「ディスクリプション」とは、サイトのページ内容を紹介する文章です。
正確には「メタディスクリプション(meta description)」といい、検索エンジンのページタイトルのすぐ下に表示されるもの。

ネットサーフィンをしているユーザーは、検索エンジンで記事を探し、興味を引くタイトルがあればその下のディスクリプションを読んでページ概要を知ることになります。
ですから、ディスクリプションの内容が興味をそそるものであればクリックしてもらえる率が上がります。クリック率と非常に深い関係のあるのが、ディスクリプションなのです。

ちなみに、ディスクリプションはサイトページ内には表示されません。
しかし、だからといってタイトルだけをつけてディスクリプションなしの状態では、ユーザーはクリックしようという気になりません。

キャッチーで有益性を感じさせるタイトルの下に、簡潔でわかりやすいディスクリプションをつけることで検索エンジン上の存在感をあげることができ、読者にクリックする気を引きだすことになるのです。
もしコンテンツが特定の問題解決につながるようなものであれば、ディスクリプションで内容を簡潔に表示し、確実に悩めるユーザーをサイトに呼び込むことです。

検索順位が上がる!タイトルとディスクリプションの最適化

アクセス数・クリック率を上げるためには、タイトルとディスクリプションをセットで強化する必要があります。
適切なキーワードを選択して盛り込んだ後は、字数や長さに注意しましょう。

まずタイトルは、30字程度におさめるのがベスト。とくにSEOを意識するなら、最大でも全角文字35字以内にするのが鉄則です。
これ以上長いタイトルにすると、検索エンジンでは省略されてしまいます。

途中で切れてしまっているタイトルではコンテンツ内容がきちんと伝えられませんし、読者は中途半端な気持ちになります。
だから30~35字のなかで伝えたいことをタイトルに落とし込むべきなのです。

ちなみにこの文字数で含められるキーワードは、5つが限界です。それ以上は不自然なタイトルになりますから、キーワードの選択、組み合わせをよく考えてタイトルを作りましょう。
同時にディスクリプションの最適化も進めます。

ディスクリプションもきれいに表示される文字数に限界があり、目安は120字以内です。
パソコン表示なら240字まで行けるとも言われていますが、途中で切れてしまうリスクを回避することを考えると、短いほうがいいでしょう。

スマホでは50字程度しか表示されないようですから、上限50字で短くまとめるのもコツです。

まとめ

コンテンツマーケティングでは、まずユーザーにクリック・コンテンツを読んでもらうことで関係が始まります。
タイトルやディスクリプションの制作では以下の3点に注意を払いましょう。

1.タイトルには検索されやすいキーワードを取り込む
2.ディスクリプションで簡潔にページ内容を紹介する
3.タイトルは35字、ディスクリプションは50~120字を目安に書く

どれほどいいコンテンツでも、「読まれやすい体裁」を整えなければネット上の読者は読んでくれません。
ちょっとした配慮ですが、検索エンジンからの自然流入を上げたいのならかならず押さえておくべきポイントです。

SEO対策の為にもコンテンツマーケティング

Web上でサイトを運営している時、どうしても気になるのが「SEO」です。
大量にあるサイトの中でも検索上位にあれば人目にふれやすく、リードも増えていきます。

こここではSEO対策とコンテンツマーケティングの関連を「サイト内ボリューム」「キーワードの選定」「コンテンツの有益性」の3点から考えてみましょう。
SEO対策とコンテンツマーケティングの手法には、重複している部分も多いのです。

SEO対策とは

「SEO」とは、Search Engine Optimizationのこと。
つまり、ネットの検索順位を上げるためにサイトを最適化させる、検索エンジンの動向に合わせるということです。

具体的には、GoogleやYahoo!などの検索エンジンにピックアップされやすいようにサイト構造を修正していく作業がSEO対策に当たります。
SEO対策の目的は、「自然検索ユーザー」にサイトを選んでもらうことです。

SEOなどの自然検索結果からサイトに流れてくるユーザーを呼び込み、コンテンツのリード数を増やすことがねらいです。
一方のコンテンツマーケティングは、企業などが運営するサイトへ「潜在顧客・見込み客」を誘導し、コンテンツを読んでもらうことが目的。

SEO対策もコンテンツマーケティングも、どちらも「Web上にいる人に、特定のサイトを選んでもらう」「サイト内コンテンツを読んでもらう」という方向性は同じです。
つまり、SEO対策とコンテンツマーケティングには重複する部分が多く、コンテンツマーケティングを展開することでSEO対策が自動的にできるメリットがあります。

それではSEO対策に有効なテクニックを順番に見ていきしょう。

サイトボリューム・キーワード選出・コンテンツの有益性がSEO対策

良質なコンテンツと十分なサイトボリュームでSEO対策

SEO対策として重要なのが、「サイトボリューム」です。
サイトボリュームとは、Webサイトのページ数のこと。

ボリュームが増えればサイトへのユーザー流入数が増え、検索エンジンでも上位にランキングされます。
しかし、サイト内のページ数をむやみに増やしても検索エンジンに評価されるわけではありません。

やはりユーザーが役立つと考え、よく読まれるようなコンテンツが多いサイトページに人気が集まります。
コンテンツマーケティングで成功しているサイトは定期的に記事更新を続けることで、自然とサイト内のコンテンツ数が増加していきます。

そしてコンテンツの数が多ければ、それだけ多様なユーザーの問題解決に役立つ記事が見つかる確率が高くなり、「有益性の高いサイト」「コンテンツを読めば役に立つサイト」として、評価が上がる=検索上位になる、という流れです。

コンテンツマーケティングを展開することで、自然とSEO対策ができることになります。

適切なキーワード選出でSEO対策

SEO対策でもコンテンツマーケティングでも重要なのが、「キーワード選出」です。
コンテンツ制作の指針ともなる「キーワード」を選ぶには、「ビッグキーワード」や「ロングテイルキーワード」が目安となります。
「ビッグワード」は、検索エンジンでとても人気のあるキーワードのこと。

ビッグワードを使ってコンテンツを作成することで集客数を高め、リードを稼ぐことが可能です。
「ロングテールキーワード」は、複数のキーワードを組み合わせたものです。

キーワード数が複数のため、「○○の○○について知りたい!」というように検索意図がはっきりしているユーザーが多く、サイト内滞在時間が長いのが特徴です。
中・長期的にリード数を維持して、コンバージョンにつながりやすい傾向があります。

SEO対策としては「ビッグワード」「ロングテールキーワード」をうまく組み合わせて、継続的にユーザーがサイトにやってくる流れを作りましょう。

コンテンツの有益性でSEO対策

検索エンジン上位にあるサイトは、コンテンツの有益性が高いものです。
ユーザーは、読んで役に立ったからサイトを再訪する・納得できるコンテンツだからSNSで拡散することになります。

Googleでは日々アルゴリズムの改善が行なわれていますが、どの場合でも、良質で有益なコンテンツが上位にきます。
ユーザーがさらりと読めるコンテンツを400字で表現することは可能ですが、読んで納得し、問題解決につながり、さらにほかの人にSNSなどで拡散しようと思わせる記事には、やはり2000字程度の文字数が必要でしょう。

ユーザーの役に立ち、読みやすい文字数を想定してコンテンツ制作を始めることは、SEO対策の基本です。

まとめ

SEO対策がよくわからない、という場合は、コンテンツマーケティングの王道の手法にしたがうのが効果的です。
次の3点を押さえながら進めましょう。

1.継続的なコンテンツ更新でサイトに記事を蓄積し、サイトボリュームを上げる
2.適切なキーワード選択で、サイトへの流入を増やす
3.適度な文字数のコンテンツで、記事の有益性を高める

SEO対策を考えていて、自然とコンテンツマーケティングに行きついたというケースもあります。
上手に手法を利用して、サイト流入数を高めていきましょう。

コンテンツマーケティングに「古い」はあり得ない

コンテンツマーケティングは継続的にコンテンツを更新することで、Web上にいる潜在顧客をサイトに呼び、企業への信頼度を高める手法です。
注目度の高い手法ですが、最近では「動画だけ見せればよく、テキストコンテンツはいらない」という意見さえ出てきました。

ここでは「テキストコンテンツの重要性」「動画とコンテンツの連動」「動画からコンテンツへの誘導」の3点から、コンテンツマーケティングについて考えましょう。
コンテンツマーケティングには、テキストも動画も包括できる柔軟性な「容器」です。

中身を変え、見せ方を変えれば、有用性は高いんです。

動画さえあれば、コンテンツは要らない?

コンテンツマーケティングの「コンテンツ」には複数の種類があり、テキストと動画、画像が主なものです。
ひとつのサイト内にテキストコンテンツと動画を一緒にしているところもあれば、テキスト+画像、動画のみで構成されているサイトもあります。

最近は「文字を読むのが面倒くさい」と動画だけを見るユーザーが増加しつつあり、動画だけのサイトも登場してきました。
コンテンツマーケティングの視点から言えば「テキストだけ読む」「動画だけ見る」は、どちらも正解です。

テキストコンテンツも動画もユーザーにとって有益性の高い情報を発信しているわけですから、ツールとして文字を使っていようが動画だろうが同じことです。

コンテンツごとの特徴を言えば、動画や音声は「受動的」であり、テキストは「能動的」であるという違いがあります。
文字は自分で読まなければ理解できませんが、動画・音声は何もしなくても勝手に入ってきます。

この違いが「テキストは面倒」「動画は楽」というユーザー評価となっているのです。
では、動画だけで十分な情報を伝達できるものでしょうか?

動画や音声だけでは伝えきれない情報もありますし、テキストで構築し、ユーザーが読んで考えることで有益性が高まるものもあります。
動画だけ・音声だけのサイトでは、長期的なリード数は見込めないのが弱点です。

テキスト・動画を上手に組み合わせるのが成功するコンテンツマーケティングです。

動画とコンテンツの相乗効果

動画とテキストコンテンツを上手に組み合わせると、相乗効果でよりコンテンツの有益性が高まります。
動画とテキストの得意分野の違いが、お互いをおぎないあう方向へ進むからです。

具体的に言えば

1.動画は短時間で見ることができ、記憶に残りやすい
2.テキストはじっくりと説明することができ、更新しやすい

ということ。
動画の利点は「スピード」と「優位性」です。ビジュアルで記憶に残る動画には、短時間で多くの情報量を詰め込むことができますし、記憶に残りやすいのです。

テキストの利点は、「論理的」と「コンテンツ更新の簡単さ」です。
さらに言うなら、動画制作はハイコストですが、テキストコンテンツは比較的安価ですみます。

動画とテキストを組み合わせるには、サイト上で、動画・画像のあとにテキストで説明を入れる、テキストを補足するような動画・画像を入れる、というふうにしてみましょう。
お互いの弱点をおぎないあうような形にすればより分かりやすく、分かりやすいことがユーザーに伝われば、自然と動画もテキストも見てくれるようになります。

これが相乗効果です。

動画からテキストコンテンツへ繋げる誘導ライン

動画とテキストをうまくサイトに入れることによって、動画好き・テキスト好きのユーザー両方の流入も見込めます。
双方を上手につなぐラインをサイト内に作っておきましょう。

テキストばかりのサイトではユーザーは長時間サイト内に滞在してくれないかもしれませんし、そもそもコンテンツを読んでくれるか、疑問です。
テキストコンテンツには記事の有益性を高める働きがありますから、動画のあとにはテキストを入れ、また次の動画につなげるようにすればサイト内に誘導ラインができます。

動画もテキストコンテンツも両方見てもらえれば、サイト内の滞在時間は伸びていきますし、ユーザーはサイト運営企業に対して親しみを感じてくれます。
そのうえで動画をシェアして拡散してもらえば、自然とサイトへの流入数もアップ。

検索エンジンの上位になりやすく、SEO対策も兼ねている方法です。

まとめ

コンテンツマーケティングでうまく動画を取り入れていくには

1.テキストコンテンツと動画を組み合わせたサイト構成
2.文字と動画で相乗効果
3.テキスト⇔動画の相互誘導

の3点が必要です。
現在の検索エンジンでは「動画のみサイト」はあまり高く評価されない傾向があります。
テキスト・動画の利点を取り込み、柔軟なコンテンツマーケティングを展開しましょう。

サーチコンソール・Googleアナリティクスをコンテンツに活用

コンテンツマーケティングなんて、コンテンツを継続発信するだけでいいんでしょう?と思っていませんか?
成功するコンテンツマーケティングでは、良質のコンテンツを発信していくことに加えて、「サイトパフォーマンスの分析」および「キーワード検索の分析」をおこない、定期的にサイト構築やコンテンツの方向性を見直すことも大切です。

今回は分析ツールの「GoogleサーチコンソールとGoogleアナリティクス」の活用法についてご説明しましょう。
まずは「二つのツールの違い」を理解し、「Googleサーチコンソールの活用法」「Googleアナリティクスの活用法」を知って効果的に使い分けましょう。

このふたつを併用することでより明確にサイトの状況が見えるようになるのです。

「Googleサーチコンソール」も「Googleアナリティクス」のちがい

「Googleサーチコンソール」も「Googleアナリティクス」も、どちらもグーグルの無料解析サービスです。このふたつは以下のような違いがあります。

1.Googleサーチコンソール(Search Console)は、「Webサイトにアクセスする前」のデータを解析するツールです。

ユーザー属性および集客経路・アクセスページを組み合わせて分析し、自社サイトがどれくらい表示されているか、クリックされているかを知ることができ、検索エンジンにおけるサイトの評価もわかります。また潜在的顧客のコンバージョン測定も可能です。

2.Googleアナリティクス(Analytics)は、「Webサイトにアクセスした後」のデータを解析するツールです。

潜在的顧客が「どの検索キーワード」でサイトにやってきたのか、「キーワードの検索ニーズ」はどれくらいあるのかがわかるもの。
サイトにやってきた潜在的顧客が「どこから」きて、サイトの「どのページ」を見て、見た後にどんな「アクション」をしたのか、ということを突き止めることができます。

なお、どちらのツールも無料ですが、利用にあたってはGoogleアカウントが必要です。事前に作成しましょう。

コンテンツマーケティングでの、Googleサーチコンソールの利用法

Googleサーチコンソールでは検索エンジンとの連携をおこなうことができ、検索エンジン内に蓄積された分析データを、Googleで検索して表示させてみることができます。
具体的には、潜在的顧客が「どんなキーワードで検索して、サイトへ流入したか」がわかるのが大きなメリットです。

またサイトのクリック数や表示回数、CTR(Click Through Rate クリック率のこと)、掲載順位がでるため、自社サイトのパフォーマンスをチェックするのに最適です。
とくにCTRの解析は非常に重要。

コンテンツマーケティングでは、いくら表示回数が多くても、クリックされてコンテンツが読まれなければ意味がありません。
検索エンジンでの表示回数とクリック数、CTRを解析して、どれくらいの人数が表示後にクリックしているのかを確認することで、「何故スルーされるのか?」「どうしてコンテンツまで誘導できないのか」という問題点の洗い出しにつながり、改善策を見つけるきっかけになります。

コンテンツマーケティングでのGoogleアナリティクス利用法

Googleアナリティクスでは、潜在的顧客のWebサイト流入後のデータを解析することができます。
具体的には、ユーザーひとりひとりについて、閲覧ページとコンバージョンの成果が分かるようになっているのがとても有用です。

たとえば2016年4月にリリースされた機能「ユーザーエクスプローラー」を使えば、潜在的顧客がサイトにやってきた回数ごとのデータが保存されており、どのページをいつ見たのかが時系列でわかるようになっています。
その顧客が「いつ・どのページを・どのコンテンツを読んだのか」が分かれば、現在ポジションが推測でき、適切な内容のメルマガ・コンテンツを送付することができます。

潜在的顧客を次のステージに誘導するために最適なコンテンツを事前に選定できるのです。
コンテンツマーケティングにおいては、潜在的顧客を育成することが重要。

Googleアナリティクスを利用することで、より効果的に「その顧客に必要なコンテンツをベストなタイミングで届ける」ことが可能になるのです。

まとめ

GoogleサーチコンソールとGoogleアナリティクスは、併用することで相乗効果が上がります。活用方法は以下の3点です。

1.Googleサーチコンソールではサイト流入後の分析を、Googleアナリティクスではサイト流入前の分析をする
2.GoogleサーチコンソールでWebサイトのパフォーマンスを管理する
3.Googleアナリティクスでは潜在的顧客の立ち位置を確認する

それぞれのツールが解析できるポイントが異なるため、組み合わせることでムラのないデータ分析が可能になります。
分析をおこない、必要な改善策をこうじておけば、より効果的にコンテンツを発信できるのです。

BtoC集客におけるコンテンツマーケティング

継続的なコンテンツ発信で、顧客とコミュニケーションをはかるコンテンツマーケティングでは、企業と顧客との距離が近いのが特徴です。
ここでは「BtoC集客(顧客との直接やりとりによる集客)」戦略における「コンテンツマーケティングの有益性」や「成功のポイント」を考えてみましょう。

BtoCのように顧客との距離が近いほど、コンテンツマーケティングは効果を発揮し、高い集客を得やすいのです。

BtoCとは

「BtoC」とは、「Business to Consumer」のことで、企業が消費者に対して、直接取引や働きかけをすることを言います。
そしてウェブサイトを利用したBtoCマーケティングの特徴は、ほとんどの場合「ネットユーザーと購入者が同一である」点です。

サイトを見ているユーザーがそのまま商品やサービスを購入するため、購入の意思決定がとても速いのが大きな特徴。
さらに購入の理由は商品の機能性だけでなく「これを買ってみたい」というユーザーの感情に大きく左右されます。

ですから非常に便利で機能的な商品・サービスであっても、サイトを見ているユーザーが「カッコいい」「使ってみたい」と思わなければ、購入アクションにつながりにくく、購入の判断基準は非常に流動的です。

「BtoC」マーケティングにおいては、デザイン性や流行を意識して商品・サービスを開発していく必要があり、「ユーザーの感情面」に働きかけるコンテンツが非常に有効だと言えます。

でコンテンツマーケティングは有益か?

ネットユーザーの感情をベースにして購入が決定される「BtoC」ではコンテンツマーケティングは非常に有益な方法です。
そもそもコンテンツ制作にあたっては、あらかじめ規定しておいた「潜在的顧客のペルソナ」に向かってアピールしやすいキーワードを抽出していますから、消費者(Consumer)の心理や感情に近づきやすいのです。

さらに効果を上げるには、細かくペルソナを設定し、特定の層の潜在的顧客に向かって一点突破方式でコンテンツを投げかけてゆくのがおすすめ。
ネットユーザーが多様化している現在では、消費者を大きなカテゴリー別にとらえていては網にかけることができません。

ユーザーの趣向が細分化されているため、消費者を年齢や性別などの大枠で分けてもあまり効果がないからです。
細かくペルソナを作成し、効果的にコンテンツを発信して効率よく潜在的顧客層にアピールしましょう。

BtoCで成功するコンテンツマーケティングのポイント2点

スマホユーザーを意識したコンテンツ制作

それでは、BtoCで成功しやすいコンテンツマーケティングのポイント2点を考えてみましょう。
まずひとつは、スマホユーザーを意識してサイト・コンテンツを作ることです。

現在、多くのネットユーザーはスマホを経由してサイトにアクセスしています。
そのため、スマホに最適化したコンテンツマーケティングをBtoCに取り入れることによって、より多くのサイト流入を見込むことができます。

サイト構築では、まずファーストビューに力を入れましょう。
スマホユーザーのほとんどは、ページのファーストビューで続きを読むかどうか決定します。

キャッチーなタイトルに画像や動画を取り入れ、求心力の強いコンテンツ制作を心がけましょう。

感情訴求型コンテンツを制作・発信

BtoCでは、ユーザーの感情に訴えることが非常に大きな要素を持ちます。
合理的で論理的なコンテンツよりも、ユーザーが「おもしろいな」「カッコいいな」と思える内容が効果的です。

つまり「感情喚起型」「感情訴求型」のコンテンツが重要になります。
さらにユーザーの感情にぴったりはまったコンテンツは、ツイッターなどSNSでシェアされることになり、ときに爆発的な波及力を得るのです。

もちろん商品やサービスの品質も重要ですが、いいものであってもユーザーの気持ちに引っ掛からなければ、思ったような購入アクションにつながりません。
ユーザーの共感を得やすいテーマ、コンテンツ内容にすることで、高い集客効果を上げることができます。

まとめ

BtoCマーケティングとコンテンツマーケティングは、非常に相性のいいビジネス戦略です。
より効果的にコンテンツを発信し集客するためには、次の3点を意識しましょう。

1.ユーザーと商品利用者と購入者は同一人物、購入決定までの時間が短い
2.多くのユーザーはスマホ経由でアクセス、ファーストビューを重視している
3.ユーザーの感情面にアピールするコンテンツで、潜在的顧客の共感を得る

ネットの普及で、企業は直接、消費者につながることができるツールを手に入れました。
良質のコンテンツ発信を続けることで顧客と強く結びつき、企業ロイヤリティを育成していきましょう。

OODAループを用いてコンテンツマーケティング

コンテンツ発信をツールとして、顧客との間に関係性を構築してゆくコンテンツマーケティング。
非常に目まぐるしく移り変わる市場に対しては、柔軟に対応する必要があります。

ここでは、スピーディな意思決定法「OODAループ」の4つのステップを紹介しながら、コンテンツマーケティングに生かす方法をご紹介します。
起業・新規事業に効果的なフレームワークを使いこなして、確実な業績を上げていきましょう。

市場に柔軟に対応するための意思決定法「OODAループ」

「OODAループ(ウーダループ)」は、アメリカの軍事戦略家であるジョン・ボイドが作り上げた意思決定方法のためのフレームワークです。
状況の変化に瞬時に反応し、すばやく行動に移すことで先の見えにくい状況のなかでも柔軟に意思決定をくだせるためにさまざまなビジネスシーンで取り入れられています。

現在は、市場や顧客を取り巻く環境が変化するスピードが従来よりもスピーディ。
コンテンツマーケティングを展開する中でも、せっかく立てた計画が現状にそぐわなくなり、思ったような成果があがらないことがあります。

そんな時こそ、「OODAループ(ウーダループ)」を使って分析をしてみるべきタイミング。
ここでは、OODAループを「4つのステップ」の流れに沿ってご紹介します。

「観察(Observe)」「仮説構築(Orient)」「意思決定(Decide)」「実行(Act)」の4つです。
ちなみに「OODAループ」という変わった名前は、4つのステップの頭文字を集めたものです。

コンテンツマーケティングで思うような成果が上がっていない時は、この流れに従って見直してみてはいかがでしょう。

「OODAループ」の四つのステップ

1.観察(Observe)

第1ステップの「観察(Observe)」では、情報収集をおこないます。
市場の動向やコンテンツマーケティングでターゲットとすべき「潜在的顧客」が置かれている状況・環境などを的確に把握します。

また顧客の置かれている状況だけでなく、「3C分析」などのツールを使って競合他社およびサイトの現状、自社の分析も含めて総合的な情報収集につとめましょう。
情報収集を始めたら、つねに次のステップである「仮説構築(Orient)」を意識しながら動くのが大切。

なぜなら、「観察(Observe)」と「仮説構築(Orient)」のあいだには、余計な時間を置いてはいけないからです。
情報が新鮮で正確なうちに、第二ステップへ移行しましょう。

2.仮説構築(Orient)

第2ステップである「仮説構築(Orient)」は、集めた情報・データを統合して分析、仮説を構築する段階です。
その時点で最適だと考えられる仮説を立てて、今後のマーケティング戦略の方向性を定めます。

OODAループでは、仮設構築は一回では終わりません。
思うようにコンテンツマーケティングでの成果が上がらないたびに、情報収集→仮設構築をおこない、仮説を作り直します。

その際、前回の仮説がなぜうまく行かなかったのかを分析し、同じ間違いを繰り返さないことが重要。
こうやってOODAループを繰り返すうちに戦略の誤りが正され、効果的なマーケティングを展開できることになります。

3.意思決定(Decide)

第3ステップの「意思決定(Decide)」では、第4ステップ「実行(ACT)」に向けての「意思決定(Decide)」をおこないます。
「仮説構築(Orient)」の段階では、まだ方向性しか決まっていないので、行動の幅が広すぎます。

決めた方向性を実行可能な行動レベルに落とし込む作業が必要なのです。
机上の戦略を、具体的な行動につなげ、最後の実行ができる状態へもっていくのが、「意思決定(Decide)」での仕事です。

4.実行(Act)

第4ステップ「実行(Act)」は、最終段階。「Decide(意思決定)」で決めた行動をおこない、結果を確認します。
実は、OODAループはここで終わりではありません。

1回めのOODAループは第4ステップ「実行(Act)」で終了しますが、この後すぐに次のループが始まります。
最初のループの第4ステップ「実行(Act)」で、「行動の実行後に起きた変化や状況のデータを収集」。

そしてこのデータが、すぐに2回目のループの第1ステップ「観察Observe」に取り入れられていくのです。
こうやって情報収集を繰り返し、仮設の誤りを正して戦略を修正、再び行動に落とし込んで変化を見極める。

この繰り返しがOODAループです。

まとめ

成功するコンテンツマーケティングでは、つねに変化するWeb上での動きに的確に反応することが求められます。
そのためには

1. OODAループの4ステップに従い、正確に現状を把握する
2.情報収集から行動までの時間を短くする
3. OODAループを繰り返すことで構築した仮説の誤りを正し、戦略を修正し続けていく

コンテンツマーケティングのターゲットである潜在的顧客も市場も、常に流動的です。
変化を把握し、一足先に動き続けることで、顧客に刺さるコンテンツを制作・発信していきましょう。

コンテンツマーケティング前のペルソナ分析は重要

継続的に良質なコンテンツをネット上で発信し続けるコンテンツマーケティング。
しかし「コンテンツを頻繁に発信」する作業だけでは、働きかけたい客層に効果的に記事を送ることはできません。

まずはコンテンツを届けたい対象「ペルソナ」の分析から始めましょう。
ここでは「ペルソナの設定」のほか、具体的な「ペルソナ分析の手順」「分析のメリット」を順番にご説明します。

ペルソナをきちんと設定・分析することで、コンテンツマーケティングの効果は大きく変わってくるのです。

コンテンツマーケティングにおける「ペルソナ」とは

「ペルソナ」とは、コンテンツマーケティング上で「ターゲットとしたい顧客の属性・状況」をまとめて設定した架空の潜在的顧客像のこと。
コンテンツを読んでもらい、「潜在的顧客→自社製品やサービスを購入する可能性のある潜在的顧客」へと育成したい客層のイメージ像です。

ペルソナの設定は面倒な作業に思えますが、ネット上には非常に幅広い年代・属性のユーザーがおり、漫然とコンテンツを更新しても最終目的である「購買」につながるかは不明です。
SEO対策などをほどこして検索エンジン上位に上がったとしても、自社製品・サービスに全く興味のないユーザーでは、営業効果が上がりにくいのです。

狙った客層にコンテンツを読んでもらうには、最初に「潜在顧客になる可能性が高いペルソナ」を明確に設定することが重要。
そして設定したペルソナが興味を持ちそうなテーマ、キーワードを選択したうえでコンテンツを制作・発信していくことで効果が上がります。

コンテンツの無駄打ちを防ぐためにも、マーケティング初期の段階で、理想のペルソナ設定・ペルソナ分析をしておくことが重要なのです。
では、具体的にペルソナ分析の4つの段階をみていきましょう。

ペルソナ分析の手順・4段階

1.仮ペルソナを2~3件、設定する

「仮ペルソナ」とは、ひとつの人物像に結集する前の段階のペルソナです。
実際に製品やサービスを購入した「顕在的顧客」の中から、理想的な顧客像を大まかに「仮ペルソナ」として設定します。
この段階ではまだ「仮」のため、2~3件にわけて設定しましょう。

仮ペルソナの参考とするのは、顕在的顧客層の上位20%に共通する要因(ファクト)です。
具体的には

1.性別
2.職業
3.勤務先での役職や業務内容
4.年収
5.家族構成 婚姻歴などパートナーの有無
6.居住地
7.最終学歴
8.趣味

などです。
最低でも、上記の8つのファクトは押さえておきましょう。
ファクトは多ければ多いほどペルソナのリアル感は増加していきます。

ファクトを書き出してまとめ、2~3人の仮ペルソナを作成しましょう。

2.仮ペルソナが、顕在的顧客内にいる割合を検証する

ざっくりと仮ペルソナを作った段階で、実際の顕在的顧客トップ20%のなかに、仮ペルソナに該当する人がどれくらい存在するのかを、統計などを使い検証していきます。
この検証作業によって仮ペルソナの偏りが修正されて、現実の潜在的顧客を最大公約数的に表現できるひとつの「ペルソナ」に統合されます。

3.ペルソナを運用し、修正→完成に近づける

出来あがったペルソナにあわせたコンテンツを制作しても、思ったような手ごたえが感じられないことがあります。
その場合は設定したペルソナと現実の潜在的顧客の間に「ズレ」が生じています。このズレを、現状に即して修正していきましょう。

修正をしていくことで、ペルソナがどんどんリアルになり、より効果的なコンテンツ発信ができます。

3.ペルソナ分析のメリット

上記の手順を踏んで「ペルソナ設定・分析」をするメリットは、3点あります。

1.潜在的顧客がイメージしやすくなる
2.顧客が解決したいと思っている問題点=コンテンツで書くべきテーマが浮かび上がる
3.関係者全員が、ひとつの顧客イメージを共有できる。

メリットの中で意外と大きなものが「3」です。
コンテンツマーケティングの作業はほぼWeb上で完結するだけに、誰に向かってコンテンツを発信して良いのかわからなくなることがあります。

ひとつのペルソナを共有することで、関係者全員が「生きた顧客を相手にしていること」を常に意識でき、的を絞ったコンテンツ制作ができるようになります。

まとめ

コンテンツマーケティングでは、初期段階でペルソナを設定することがとても重要です。
以下の3点に注意しながらペルソナの設定・運用をしていきましょう

1.手順に沿って必要なデータを盛り込んだペルソナを設定する
2.ペルソナを関係者で共有し、明確なターゲットをイメージしてコンテンツを制作する
3.実際にペルソナを運用しながら、必要に応じて、随時を修正していく

正しいペルソナに向かって発信できれば、コンテンツマーケティング成果も上がります。
結果につなげるためにも、ペルソナ設定・分析は非常に重要なのです。

一次情報のコンテンツマーケティングが最強

コンテンツマーケティングとは、良質なコンテンツを継続的に更新し続けることでブランドイメージを高め、読者との間に信頼関係を構築、製品・サービス購入へつなげる手法です。
ここでは「有用なコンテンツ制作のために必要な情報源」についてご説明しましょう。

とくに一次情報の有用性について、「コンテンツを強める一次情報」、「二次情報の上手な利用法」「一次情報を早く発信する利点」の3点から探っていきます。
読者を引き付けるコンテンツには、力のある「一次情報」が重要なのです。

コンテンツを強める「一次情報」

コンテンツの良否は情報取集で決まります。
情報には「一次情報」と「二次情報」があり、重視すべきは、記事を書いた本人が直接的に経験して得た情報や調査結果、考察による「一次情報」です。具体的には顧客へのインタビューや、専門家のコメント、製品を利用した実体験、現場へ行って得た情報などをいいます。

一次情報は、書き手本人がその場へ行ったり、体験したりする必要があるため、時間も費用もかかります。
しかし臨場感のあるオリジナルな情報のため、「一次情報」は情報としての価値が高いのです。

それに対して「二次情報」とは、他者経由で得られた情報、あるいはどこかに掲載されていた情報のことで、オリジナリティはありません。
書籍や新聞、テレビ、ネット上の情報はすべて「二次情報」にあたります。

ネットの普及によって二次情報は非常に入手しやすくなりました。あまりに簡単に入手でき、しかも膨大な量のため、二次情報は「有益な情報と信頼できない情報の見分け方」がとても難しくなっています。
コンテンツマーケティングにおいては有用性の高い記事が欠かせません。

「一次情報」の多い記事ほど集客力があるといっていいでしょう。

「二次情報」の上手な利用法

「一次情報」がコンテンツの集客力を高める記事を生み出すのは間違いありませんが、「二次情報」も使い方次第では価値が見出せます。
「二次情報」のコンテンツを上手に使うコツは「参考記事にする」ということです。

ネット上にある「二次情報」のコンテンツには良質なものがありますし、有益性の高いものも存在します。
無数にある二次情報コンテンツの中から、コンテンツのテーマとなりそうなものを探すときなどは、二次情報でも役に立ちます。

「一次情報」を得るためのきっかけづくりとしては、二次情報のコンテンツも有用性があるのです。

いっぽうで、コンテンツを作るにあたっては、二次情報を採用しない方がいいでしょう。
いわゆる「まとめサイト」は、どのサイトで読んでも同じような情報しかありません。

なぜなら他サイトからの引用などで構成されており、いわば「情報の切り貼り」だからです。
コンテンツマーケティングにおいて重要なのは、読者=潜在顧客が「読んでよかった」と思うようなコンテンツを提供すること。

オリジナリティのない情報では読者を満足させることはできませんし、検索ランキングも上がりません。
なによりもPVが増えないので、潜在顧客の掘り起こしにつながらないのです。

良質なコンテンツを発信するためには、独自の視点からデータを集め、体験し、オリジナルな考察を書き込むことが大切です。

一次情報を早く発信する利点

さらに、「一次情報」はできる限り早く発信することが大切です。
「情報は生ものだ」とよく言いますが、どれほど手間と時間をかけた一次情報でも、他のサイトで同じような内容のコンテンツを先に発信されてしまえば、オリジナリティは薄まります。

たとえライターが本当に現場にいき、臨場感あふれる記事を書いても、先に出した記事のほうがより臨場感の高い情報を提供できるからです。
そのため手に入れた一次情報は、必要な事実の裏付け確認や検証を終えたら、ただちにコンテンツとして発信するようにしましょう。

上手なコンテンツ制作の流れは「情報収取→検証・考察・コンテンツ作成」 です。
この最後に「すみやかな発信」を付け加えれば、より効果的に「一次情報」をいかしたコンテンツ制作ができます。

まとめ

コンテンツマーケティングで最も重要なことは、良質なコンテンツを発信し続けること。
そのためには以下の点にこだわって、貴重な情報を有意義に生かした記事制作をしましょう。

1.オリジナリティのある一次情報をもとにしてコンテンツ制作
2.二次情報はテーマ探しなどで利用
3.一次情報が新鮮なうちにコンテンツ制作・発信

コンテンツの質を左右するのは、ライティングテクニックではなく、情報の正確さ・臨場感です。
読者に有益なコンテンツを届けるためにも、情報収集に手間と時間を掛けましょう。

リードナーチャリングの為のコンテンツマーケティング

インターネットやスマホの普及によって、営業活動も大きく変化してきました。
これまでのように直接お客さんと顔を合わせて営業していくほかに、Webサイト上で顧客との関係を構築する方法も重要になりつつあります。

そこで「リードナーチャリング」に焦点を当てて、「顧客育成」「購入プロセスの長期化」「顧客の流出防止」について考えてみましょう。
見込み顧客の育成で、営業成果が違ってくるのです。

「リードナーチャリング」とは

「リードナーチャリング」とは「見込み客の育成」のこと。
ここでいう「リード」とは「見込み客」という意味です。

従来の得方法では「リードジェネレーション=新規開拓および、購入見込みのある顧客」を獲得することを主な目的としてきました。
つまり「案件につながりそうな顧客に購入を案内する」方法です。

これはこれで効果のある営業手法ですが、広く多くの人に対してアピールできるとは限りません。
そこでコンテンツマーケティングでは、コンテンツ更新やSNS発信などで集めた潜在的な顧客に対し、メルマガなどの継続的なコミュニケ―ションから、潜在顧客の購入意欲を高めていく戦略をとります。

つまり「案件につながる顧客を育てていく」のが主眼です。
良質のコンテンツを継続的に更新することによって、じっくりと顧客を育てていく。

これが「リードナーチャリング」のためのコンテンツマーケティングです。

購買プロセスの長期化とリードナーチャリングの関わり

ゆっくりじっくりと「見込み顧客(リード)を育てる」ことがリードナーチャリングの目的ですが、なぜこれが顧客の育成が効果的なのでしょうか。
実は、リードナーチャリングの台頭と、Webが発展したことによる「購買プロセスの長期化」には深い関係があります。

Webでさまざまな情報が手に入る時代になり、従来の「店頭で商品を見てから購入」という購入アクションとは、まるで違う手順を踏む人が増えてきました。
どんなものでも、情報入手後の比較検討、商品スペックやユーザーのクチコミなどの読み込みを経て、ようやく購入が決まります。

そのため営業方式も従来の見込み顧客を相手にする「リードジェネレーション」だけでは効果が上がりません。
Web上に多数いる「潜在顧客」をじっくりと育て上げ、顧客とブランドとの間に信頼関係を構築したうえで自社商品やサービスの購買へ導くことが重要。

手順が複雑なようですが、長期的に見ると営業効果が上がっていくリードナーチャリングこそ、現在の顧客動向にあった営業方法なのです。

ただし、リードナーチャリングには時間がかかります。
ネットにおけるユーザーの販売心理プロセスをあらわす「AISCEAS(アイシーズ)」から見れば、コンテンツを読んでいる顧客は、まだInterest(関心)や Search(検索)の段階です。

ここから購入まではさらに時間がかかるため、良質なコンテンツ更新を重ねて顧客の気持ちを引き付ける必要があります。

リードナーチャリングをしなければ、顧客が流出

「リードナーチャリング=潜在顧客の育成」には、時間と手間がかかります。
それならコンテンツマーケティングで「リードナーチャリング」などせずに、従来どおり、見込み顧客にだけアプローチすればいいのでは?と思うかもしれません。

それも一つの方法ではありますが、リードナーチャリングをしなければ、顧客が他社へ流れてしまう危険性もあります。
実際、コンテンツ更新やメルマガ発信などをおこたり、長期的なリード(潜在顧客)フォローを続けていけない場合は、多くの顧客は2年以内に競合他社から製品やサービスを購入するというデータがあります。

顧客を長期的に育成していくことは、たとえ短いスパンで見ると購入アクションにつながらなくても、他社への流出を食い止める力になりえるのです。
みすみす潜在顧客を他社に取られてしまうわけですから、これほど大きなビジネス上の損失はないでしょう。

「潜在顧客」や、以前は製品を購入したが最近はお休みという「休眠顧客」に対しては、コンテンツの継続発信によるソフトなアプローチが次第に効果を上げていきます。
顧客の流出を防ぐためにも、リードナーチャリングは有効な方法です。

まとめ

ネットの普及によって、企業にとって潜在顧客となりうる層は飛躍的に増大しました。
多大な可能性のある顧客層をしっかりと取り込むためには、次の3点に留意して顧客育成(リードナーチャリング)およびコンテンツマーケティングを展開していく必要があります。

1.コンテンツ更新・SNS発信・メルマガで、継続的に潜在顧客に働きかける
2.購買プロセスの長期化に対応し、中・長期的なスパンで顧客を育成する
3.定期的なコンテンツ更新で、顧客の流出をふせぐ

効果的なリードナーチャリングには、コンテンツマーケティングが有用です。
時間をかけて、潜在顧客の育成・休眠顧客の掘り起こしを続けましょう。

コンテンツマーケティングとアフィリエイトの違い

コンテンツマーケティングとは、この数年のうちに大注目を浴びているWEB上のマーケティング手法です。
いっぽう、アフィリエイトはインターネット黎明期より続く、重要なビジネス手法のひとつ。

この二つは、「ネット上でコンテンツを発信する」点は同じですが、違いはあるのでしょうか?
ここでは二つの手法の違いを、それぞれの「目的」や「コンテンツの目指す方向性の違い」からご説明します。

目的の違いが分かれば、コンテンツマーケティングとアフィリエイトの違いが理解しやすくなるでしょう。

コンテンツマーケティングの目的

コンテンツマーケティングの主な目的は、「良質のコンテンツを発信し、ネットユーザーの中から潜在的な顧客を掘り起こしていくこと」です。
事前にコンテンツの読者層ペルソナを絞り込み、特定の年齢層および性別の読者にアピールする内容の記事を制作、発信する流れで、商品に興味はないがコンテンツは読みたい・自分のかかえる問題解決につながる記事を読みたいというネットユーザーをターゲットとしています。

このようにコンテンツマーケティングで商品の売り込みを前面に出す必要がないので、純粋にコンテンツのみを発信するサイトをつくり、商品に興味を持ってもらえた時点で自社サイトへ飛ぶボタンを設置している形式も見られます。

どのような形式であれ、良質のコンテンツを継続的に発信することで「まだ商品を買う気がない層を顧客化する」ことが、コンテンツマーケティングの目的です。

アフィリエイトの目的

アフィリエイトの主な目的は、記事内で特定の商品を紹介し、「読者の購買によってインセンティブを得る」ことです。
想定されている読者層はコンテンツで紹介している商品に興味があり、購入するかどうかを迷っているひと。

そのためコンテンツの内容は、その商品のメリットや使い心地などを具体的に紹介するものになります。
アフィリエイトの場合、広告がクリックされなければ収入につながりません。

わかりやすい文章とともに画像や動画をうまく組み合わせて、「買う気になっている読者の購買意欲をそそる」ことがアフィリエイト記事の目的です。

コンテンツマーケティングとアフィリエイトの違い

「セールスしないで売る」か「直接的に売り込む」か

コンテンツマーケティングとアフィリエイトの最大の違いは、「直接的に売り込む」かどうか、です。
コンテンツマーケティングでは、商品をダイレクトに売り込みません。

関連するコンテンツを発信することで読者の興味を引き、質の良い記事を継続的に更新することで、読者を顧客化していくことが狙いです。
この場合、ダイレクトセールスを含む内容の記事ではかえって読者の警戒心を生み、コンテンツから離れてしまうリスクがありますから、コンテンツマーケティングでは「直接型売り込みをしない」ことが重要なのです。

いっぽう、アフィリエイトの場合はダイレクトに売り込まなければ意味がありません。
記事中で商品の具体的なベネフィットを伝えていかなければ、読者の購入意欲を刺激することができないからです。

アフィリエイトでは「分かりやすく、直接売り込む」ことが重要です。

「組織的」か「個人的」か

もうひとつ大きな違いとしては「組織度の差」があります。
一般的に、コンテンツマーケティングを展開するのは企業です。

自社製品およびサービスをひろく知ってもらう・買ってもらうために展開するもので、たとえ直接的にコンテンツを制作・発信・管理するのが1人の担当者であっても、その周囲には組織としての企業があります。もちろん予算もついています。

コンテンツマーケティングでは、長期的な展望をもって展開できる点が強みです。
いっぽう、アフィリエイトはおもに個人のアフィリエイターによって運営されています。

この場合、背後に組織がないので、ひとりで記事を立案・制作・発信・管理する必要がありますし、長期的な展望を持ちにくいデメリットがあります。
ただしアフィリエイターは1人で作業を動いているためにスピード感があり、さまざまな状況に柔軟に対応することができます。

また副業として行っている人も多いために、売り上げが少なくても本人に続ける意思があればどれだけでも続けられる点が強みです。

まとめ

コンテンツマーケティングとアフィリエイトの差は、「顧客を作る」か「直接的に商品を売る」か、という目的の違いにあります。
コンテンツマーケティングでは、売り込みより「記事内容の質」が問われますし、アフィリエイトでは「効果的な商品紹介記事」が重要です。
それぞれの目的の違いをしっかり押さえて、めざすべき記事の方向性をかためることが成功の基本となるでしょう。