コンテンツマーケティング内製化のメリット

コンテンツマーケティングは、良質のコンテンツを継続発信することでネット上の読者と信頼関係を構築・売り上げにつなげる手法です。
プロに外注するケースが多いのですが、社内スタッフだけで内製化・インハウス化することもできます。

ここでは「内製化のメリット3点」をピックアップしました。
コンテンツマーケティングの内製化は、いったんうまくいき始めたらメリットもあるのです。

メリット1:全体をみて、マーケティングの方向性をスピーディに決められる

コンテンツマーケティング内製化の大きな利点は、マーケティングの方向性を決定・変更したいときに、すばやく決められる点です。
内製化の場合は全員が社員ですから、売り込みたい製品およびサービスについては熟知しており、どういった客層をターゲットとするか、どのタイミングで売り込むかの「共通認識」があります。

共通認識があるためにスタッフ同士の意思疎通もしやすいですし、変更や修正についてもスピーディに行えます。
ただし、社員と外注スタッフの間でも十分なコミュニケーションができていれば、スピーディかつ柔軟な変更や対応が可能です。

外注に出してもとくに大きなデメリットとなる点ではありませんが、同じ会社の社員同士なら話が早いのは確かです。

メリット2:自社を客観的にみることができる

成功するコンテンツマーケティングのポイントは「潜在的顧客に役立つコンテンツ」を制作することです。
そのためにはネット上にいる「潜在的顧客の視点」にたち、第三者的な立場から、会社および製品・サービスを客観的に見る必要があります。

普段、社内で働いていると視点は「会社の中から外へ」という流れになりますが、コンテンツマーケティングのスタッフは「会社の外から、中を見る」という逆の視点で俯瞰します。外から眺めてみると、会社の意外な長所や、改善ポイントが見えてくることが多いのです。

自社製品やサービスに関するコンテンツを書いていて、ふと「こうしたらもっと利便性が高まるのでは?」と考えたり、「このサービスに関するコンテンツはPVが多い、強化してみてはどうだろうか」などと気づいたりすることがあります。

必ずしもすべてのコンテンツマーケティング担当者が、有益な改善策を出せるとは限りませんが、会社を第三者的な立場から見る社員を「育成」できる可能性は高いです。

メリット3:社内にコンテンツマーケティングスキルが蓄積される

コンテンツマーケティングには、さまざまなノウハウが必要です。
潜在的顧客にアピールする「キーワードの選択」やデータ分析によるサイトの見直し、コンテンツから製品・サービス購入ページへの誘導など、多数のテクニックが駆使されています。

コンテンツマーケティングの経験を積むことによって、スキルが社内に蓄積されていくというメリットがあります。
スキルが身に着いた専任スタッフが能率的に動き始めれば、サイトへの流入数も上り、コンバージョン率も上がって売り上げに繋がります。

スキルを蓄積し、社内での横の展開もスムーズにいくようになって初めて、内製化の成果が上がってきたと言えるのです。
ここで問題となるのは、スキルを持った社員が退職してしまうと、また初めからスタッフ育成を始めなければならない点です。

外注と違い、社員には退職・転職のリスクがあります。
人材流出をふせぐためには人件費を惜しまず、できれば複数の専任スタッフを置いてスキルの供用をはかりましょう。

コンテンツマーケティングの内製化には、人件費の上昇というデメリットもつきものなのです。

まとめ

コンテンツマーケティングの内製化では、メリットも少なからずあります。大きなものは次の3点でしょう。

1.マーケティング展開の変更・修正をすばやく決められる
2.会社や製品を第三者的な立場から見るスタッフが育つ
3.社内にコンテンツマーケティングのスキルが蓄積される

いっぽう、内製化によるデメリットは「過大な作業量」と「人件費などの見えにくいコストアップ」です。
上記のメリットと比較してベストな方法を模索しましょう。

コンテンツマーケティング内製化のデメリットはこちら
▶  コンテンツマーケティング内製化のデメリット

メリット・デメリット・リスクを検討した上で自社に最適なコンテンツマーケティングを考えましょう。

メールマガジンからコンテンツページへと誘導しリードナーチャリング

今や、売り込みや直接営業だけで売り上げを作るのは難しくなりつつあります。
かわりに登場してきたのが、コンテンツマーケティングなどでとられる「リードナーチャリング」です。

リードナーチャリングは見込み顧客を「育成」することで売り上げるという、従来とは大きくちがうマーケティング手法。
ここでは「ナーチャリングとは」という点から始めて、「メルマガによるリードナーチャリングのメリット」「メルマガからコンテンツに誘導する導線づくり」へ進めていきます。

「顧客を育てる」ことで、顧客も企業もウィンーウィンの関係を作り上げていきましょう。

ナーチャリング、リードナーチャリングとは、既存顧客以外の「潜在的顧客」を発掘し、まだ購入意欲が固まっていない段階から時間をかけて顧客を育成。
最終的に自社製品やサービスの売り上げを上げることです。

単純にメルマガのクリック率を上げることや、コンテンツのリードを上げることだけではなく、その先にある購入アクションが最終目的です。
さて、リードナーチャリングのツールは複数ありますが、ここでは「メルマガとコンテンツ」に焦点を当ててメリット2点を見てみましょう。

継続的な配信でがっちりと顧客の心をつかみ、メルマガからコンテンツへ誘導。購買アクションへつなげられるのが大きな利点なのです。

メルマガによるリードナーチャリングのメリット2点

継続的、定期的にアプローチでき、顧客との信頼関係を構築しやすい

リードナーチャリングにおいて最も重要なことは「継続して、定期的にアプローチし続ける」ことです。
Webの世界では毎日多数の情報があふれています。

有益なもの、あまり役に立たない情報が無数にある中で、読者に効果的にアピールするためには、つぎの2点を頭に入れておきましょう。

1.継続的にメルマガ、コンテンツを発信し続けることで、企業としての体力・信頼度をアピール
2.読者に有益と思われるメルマガ、コンテンツを届けることによって、信頼関係を構築

継続的・定期的にメルマガやコンテンツを配信し続けることは、想像以上に労力がかかります。
まず継続的に配信し続けるためのコンテンツのストックが必要ですし、コンテンツの質も重要です。

またいったん始めたら最低でも半年は配信をつづける必要があり、スタッフによる配信作業ができる体制にあるかどうかも重要視されます。
これほど時間をかけてでも、継続的にメルマガを配信していけば、読者は一度くらい開封してみようかという気になりますし、読んでみて役に立てば次からは自動的に開封してくれます。

継続配信は、顧客との信頼関係を構築できるテクニックなのです。

リードの購買プロセスに合わせた情報提供ができる

メルマガ・コンテンツの配信は漫然と行っていてもコンバージョンにつながりにくい。
必要なのは、「読者のいる位置」に合わせた内容のメルマガを適宜、配信していくことです。

たとえば、メルマガを送り始めたばかりの顧客に「最新機種が発売されます!」という記事を送ってもそれほどはかばかしい反応はありません。
なぜなら、その顧客はまだ購入アクションに近い場所にいないからです。

反対に数カ月の配信を続けてきた顧客なら、その製品の購入を検討するでしょう。それだけの、下準備がメルマガで作られているからです。
このように、潜在的顧客それぞれがいる場所・位置によって、さまざまなタイプのメルマガを送り分けることができるのが大きなメリット。

必要な時に必要な記事を送ることで顧客のステージを順番に上げて、最終的な購入アクションに近づけていくことができます。

メルマガからコンテンツへ呼び込む導線づくり

継続的なメルマガ配信でクリック率が上がったら、今度はWebページのコンテンツへ顧客を誘導しましょう。
実はメルマガにはひとつ弱点があります。それは「効果は高いが瞬間的なもの」である点。
メルマガはどれほど有用な内容であっても「フロー型」ですから、内容的にもボリューム的にも、一回読み切りスタイルです。

反対にコンテンツは「ストック型」。ある程度のボリュームがあり、何度も読み返せるだけの内容が詰まっています。
ですから、コンテンツマーケティングの流れとしては

「メルマガで読者の興味を引く・必要な情報の告知をする→Webページへ誘導し、コンテンツにいたる」

というのが効率的なのです。
メルマガは、いってみれば新聞の「大見出し」のようなもの。
ここで興味を引き、一気に「本文」であるコンテンツへ連れてゆく役割があるのです。

まとめ

今さらメルマガなんて、という意見もありますが、メルマガは効果的な「つかみ」になります。
メルマガからコンテンツページに誘導するには

1.継続的なメルマガ配信で、読者の信頼を得る
2.適切な内容のメルマガを送ることで、読者を育てる
3.メルマガで顧客をつかみ、コンテンツへの興味を持たせる

の3点をおさえておくのが大切です。
メルマガから行った先で、有用性の高い上質のコンテンツを読めば、きっと顧客は忠実な読者・購買層になってくれるでしょう。

サーチコンソール・Googleアナリティクスをコンテンツに活用

コンテンツマーケティングなんて、コンテンツを継続発信するだけでいいんでしょう?と思っていませんか?
成功するコンテンツマーケティングでは、良質のコンテンツを発信していくことに加えて、「サイトパフォーマンスの分析」および「キーワード検索の分析」をおこない、定期的にサイト構築やコンテンツの方向性を見直すことも大切です。

今回は分析ツールの「GoogleサーチコンソールとGoogleアナリティクス」の活用法についてご説明しましょう。
まずは「二つのツールの違い」を理解し、「Googleサーチコンソールの活用法」「Googleアナリティクスの活用法」を知って効果的に使い分けましょう。

このふたつを併用することでより明確にサイトの状況が見えるようになるのです。

「Googleサーチコンソール」も「Googleアナリティクス」のちがい

「Googleサーチコンソール」も「Googleアナリティクス」も、どちらもグーグルの無料解析サービスです。このふたつは以下のような違いがあります。

1.Googleサーチコンソール(Search Console)は、「Webサイトにアクセスする前」のデータを解析するツールです。

ユーザー属性および集客経路・アクセスページを組み合わせて分析し、自社サイトがどれくらい表示されているか、クリックされているかを知ることができ、検索エンジンにおけるサイトの評価もわかります。また潜在的顧客のコンバージョン測定も可能です。

2.Googleアナリティクス(Analytics)は、「Webサイトにアクセスした後」のデータを解析するツールです。

潜在的顧客が「どの検索キーワード」でサイトにやってきたのか、「キーワードの検索ニーズ」はどれくらいあるのかがわかるもの。
サイトにやってきた潜在的顧客が「どこから」きて、サイトの「どのページ」を見て、見た後にどんな「アクション」をしたのか、ということを突き止めることができます。

なお、どちらのツールも無料ですが、利用にあたってはGoogleアカウントが必要です。事前に作成しましょう。

コンテンツマーケティングでの、Googleサーチコンソールの利用法

Googleサーチコンソールでは検索エンジンとの連携をおこなうことができ、検索エンジン内に蓄積された分析データを、Googleで検索して表示させてみることができます。
具体的には、潜在的顧客が「どんなキーワードで検索して、サイトへ流入したか」がわかるのが大きなメリットです。

またサイトのクリック数や表示回数、CTR(Click Through Rate クリック率のこと)、掲載順位がでるため、自社サイトのパフォーマンスをチェックするのに最適です。
とくにCTRの解析は非常に重要。

コンテンツマーケティングでは、いくら表示回数が多くても、クリックされてコンテンツが読まれなければ意味がありません。
検索エンジンでの表示回数とクリック数、CTRを解析して、どれくらいの人数が表示後にクリックしているのかを確認することで、「何故スルーされるのか?」「どうしてコンテンツまで誘導できないのか」という問題点の洗い出しにつながり、改善策を見つけるきっかけになります。

コンテンツマーケティングでのGoogleアナリティクス利用法

Googleアナリティクスでは、潜在的顧客のWebサイト流入後のデータを解析することができます。
具体的には、ユーザーひとりひとりについて、閲覧ページとコンバージョンの成果が分かるようになっているのがとても有用です。

たとえば2016年4月にリリースされた機能「ユーザーエクスプローラー」を使えば、潜在的顧客がサイトにやってきた回数ごとのデータが保存されており、どのページをいつ見たのかが時系列でわかるようになっています。
その顧客が「いつ・どのページを・どのコンテンツを読んだのか」が分かれば、現在ポジションが推測でき、適切な内容のメルマガ・コンテンツを送付することができます。

潜在的顧客を次のステージに誘導するために最適なコンテンツを事前に選定できるのです。
コンテンツマーケティングにおいては、潜在的顧客を育成することが重要。

Googleアナリティクスを利用することで、より効果的に「その顧客に必要なコンテンツをベストなタイミングで届ける」ことが可能になるのです。

まとめ

GoogleサーチコンソールとGoogleアナリティクスは、併用することで相乗効果が上がります。活用方法は以下の3点です。

1.Googleサーチコンソールではサイト流入後の分析を、Googleアナリティクスではサイト流入前の分析をする
2.GoogleサーチコンソールでWebサイトのパフォーマンスを管理する
3.Googleアナリティクスでは潜在的顧客の立ち位置を確認する

それぞれのツールが解析できるポイントが異なるため、組み合わせることでムラのないデータ分析が可能になります。
分析をおこない、必要な改善策をこうじておけば、より効果的にコンテンツを発信できるのです。

BtoB集客におけるコンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングは、直接的に潜在的顧客に働きかけることができるマーケティング手法です。
それでは企業から企業への働きかけには効果がないのか?という疑問がわきますが、適切な方向からアピールすれば、十分な効果を得られます。

むしろコンテンツマーケティングはBtoBにおいて非常に有効なマーケティング手法と言えます。

ここでは「BtoB集客(顧客との直接やりとりによる集客)におけるコンテンツマーケティングの有益性」や「成功のポイント」を考えましょう。
対企業であっても、コンテンツマーケティングは購買実績を上げうる手法なのです。

BtoBとは

「BtoB」とは、「Business to Business 」のことで、企業対企業の取引を言います。
売る立場と買う立場の両方が「企業」であることが特徴です。

企業と消費者の取引である「BtoC(Business to Consumer)」と「BtoB」との徹底的なちがいは、サイトを見ている人が購入者であるとは限らないということです。
「BtoB」の場合、相手は企業内に入る人ですから、購入決定までにはユーザー以外の大勢の人間が関与しています。

つまり、購入の意思決定者が複数人も存在しているのです。
そのため、サイトに来てから購買アクションまでには長い時間がかかります。

購入金額が高額になるほど、承認・購入決定までに時間が必要なのです。
そのかわり、いったん購入が決まったら、継続的に大量の販売が可能になります。

「大口顧客」になりうる潜在的顧客を狙うのが、BtoBの戦略です。

BtoBでコンテンツマーケティングは有益か?

BtoBの場合、企業に向かって、直接働きかけるのは難しいと思うかもしれません。
やはり、従来の営業マンが直接企業を訪問して人間関係を作り上げるマーケティングのほうが役に立つのではないか?

しかし、ネットの普及で企業の購買プロセスも大きく変わりました。
企業の購買担当者も、ネットで商品やサービスをチェックする時代です。

営業マンが訪問しない企業であっても、コンテンツやサイトを読むことで商品やサービスの機能・概要を知ることができ、購入にいたることもあります。
購買が決定するまでには競合他社の商品やサービスと比較検討されることになりますが、サイトやコンテンツの内容がしっかりしていれば、営業マン不要で売上を作ることが可能です。

つまり、BtoBでもコンテンツマーケティングは有益なのです。

BtoBで成功するコンテンツマーケティングのポイント2点

「組織人」を意識したペルソナ構築

それでは、BtoBで成功しやすいコンテンツマーケティングのポイント2点を、続けてご紹介しましょう。
BtoBビジネスでは、「組織の中にいる人物」を念頭に置いて、ペルソナを作り上げるのが重要なポイントです。

よくBtoBはペルソナを作りにくいと言われますが、潜在的顧客を「企業・組織の中にいる人物」と想定することで、ペルソナ構築は通常のBtoCビジネスと同じことになります。
具体的には、以下のような項目を上げてペルソナを作ってみましょう。

1.年齢
2.性別
3.役職
4.決裁権のレベル
5.所属部署
6.担当している事業と所属歴
7.担当事業の抱える課題

コンテンツ作成では、7の「担当事業の抱える課題」を解消できる内容をテーマに持ってきます。
潜在的顧客の問題解決につながるコンテンツを製作するという点においては、BtoBもBtoCも同じことなのです。

ただしBtoBの場合は、購入決定までに複数のひとがかかわっていることを考慮して、ペルソナも複数人作成するといいでしょう。

「組織人ペルソナ」が必要とするコンテンツを制作・発信

ペルソナの問題解決に向けたコンテンツを作ることは、BtoCと同じ。だとしたら、いきなり自社商品やサービスをすすめるコンテンツを作っても、あまり効果はありません。
通常のコンテンツマーケティングのように、中・長期的な視点で戦略を進めていきましょう。

まずは、目の前にある「企業人ペルソナ」の問題に向かって、コンテンツを制作・発信。問題解決に当たっては、論理的・合理的なコンテンツ内容も有用ですし、企業人相手であっても、ユーザーの感情面にアピールする内容も必要です。

BtoBの場合は、コンテンツ内容の剛柔のバランスが重要でしょう。
コンテンツで働きかけるのが「組織内・企業内の人物」であることに留意することで、無駄なく企業ロイヤリティの育成が進んでいきます。

まとめ

BtoBマーケティングの場合、ペルソナ構築がうまく行けばコンテンツマーケティングでも十分な成果を上げることができます。

1.サイトユーザーと購入者は同一人物でなく、購入決定までに複数の人間がかかわっている
2.ペルソナ構築に当たっては、一個人ではなく複数の「組織内人物」を想定する
3.正確な商品データ・ユーザーの感情面に訴える内容など、コンテンツのバランスをとる

BtoBであっても、最終的に攻略すべきは「人間」です。
企業の中にいる人物像に向かってコンテンツを発信することで、営業マン要らずの売り上げを上げていきましょう。

BtoC集客におけるコンテンツマーケティング

継続的なコンテンツ発信で、顧客とコミュニケーションをはかるコンテンツマーケティングでは、企業と顧客との距離が近いのが特徴です。
ここでは「BtoC集客(顧客との直接やりとりによる集客)」戦略における「コンテンツマーケティングの有益性」や「成功のポイント」を考えてみましょう。

BtoCのように顧客との距離が近いほど、コンテンツマーケティングは効果を発揮し、高い集客を得やすいのです。

BtoCとは

「BtoC」とは、「Business to Consumer」のことで、企業が消費者に対して、直接取引や働きかけをすることを言います。
そしてウェブサイトを利用したBtoCマーケティングの特徴は、ほとんどの場合「ネットユーザーと購入者が同一である」点です。

サイトを見ているユーザーがそのまま商品やサービスを購入するため、購入の意思決定がとても速いのが大きな特徴。
さらに購入の理由は商品の機能性だけでなく「これを買ってみたい」というユーザーの感情に大きく左右されます。

ですから非常に便利で機能的な商品・サービスであっても、サイトを見ているユーザーが「カッコいい」「使ってみたい」と思わなければ、購入アクションにつながりにくく、購入の判断基準は非常に流動的です。

「BtoC」マーケティングにおいては、デザイン性や流行を意識して商品・サービスを開発していく必要があり、「ユーザーの感情面」に働きかけるコンテンツが非常に有効だと言えます。

でコンテンツマーケティングは有益か?

ネットユーザーの感情をベースにして購入が決定される「BtoC」ではコンテンツマーケティングは非常に有益な方法です。
そもそもコンテンツ制作にあたっては、あらかじめ規定しておいた「潜在的顧客のペルソナ」に向かってアピールしやすいキーワードを抽出していますから、消費者(Consumer)の心理や感情に近づきやすいのです。

さらに効果を上げるには、細かくペルソナを設定し、特定の層の潜在的顧客に向かって一点突破方式でコンテンツを投げかけてゆくのがおすすめ。
ネットユーザーが多様化している現在では、消費者を大きなカテゴリー別にとらえていては網にかけることができません。

ユーザーの趣向が細分化されているため、消費者を年齢や性別などの大枠で分けてもあまり効果がないからです。
細かくペルソナを作成し、効果的にコンテンツを発信して効率よく潜在的顧客層にアピールしましょう。

BtoCで成功するコンテンツマーケティングのポイント2点

スマホユーザーを意識したコンテンツ制作

それでは、BtoCで成功しやすいコンテンツマーケティングのポイント2点を考えてみましょう。
まずひとつは、スマホユーザーを意識してサイト・コンテンツを作ることです。

現在、多くのネットユーザーはスマホを経由してサイトにアクセスしています。
そのため、スマホに最適化したコンテンツマーケティングをBtoCに取り入れることによって、より多くのサイト流入を見込むことができます。

サイト構築では、まずファーストビューに力を入れましょう。
スマホユーザーのほとんどは、ページのファーストビューで続きを読むかどうか決定します。

キャッチーなタイトルに画像や動画を取り入れ、求心力の強いコンテンツ制作を心がけましょう。

感情訴求型コンテンツを制作・発信

BtoCでは、ユーザーの感情に訴えることが非常に大きな要素を持ちます。
合理的で論理的なコンテンツよりも、ユーザーが「おもしろいな」「カッコいいな」と思える内容が効果的です。

つまり「感情喚起型」「感情訴求型」のコンテンツが重要になります。
さらにユーザーの感情にぴったりはまったコンテンツは、ツイッターなどSNSでシェアされることになり、ときに爆発的な波及力を得るのです。

もちろん商品やサービスの品質も重要ですが、いいものであってもユーザーの気持ちに引っ掛からなければ、思ったような購入アクションにつながりません。
ユーザーの共感を得やすいテーマ、コンテンツ内容にすることで、高い集客効果を上げることができます。

まとめ

BtoCマーケティングとコンテンツマーケティングは、非常に相性のいいビジネス戦略です。
より効果的にコンテンツを発信し集客するためには、次の3点を意識しましょう。

1.ユーザーと商品利用者と購入者は同一人物、購入決定までの時間が短い
2.多くのユーザーはスマホ経由でアクセス、ファーストビューを重視している
3.ユーザーの感情面にアピールするコンテンツで、潜在的顧客の共感を得る

ネットの普及で、企業は直接、消費者につながることができるツールを手に入れました。
良質のコンテンツ発信を続けることで顧客と強く結びつき、企業ロイヤリティを育成していきましょう。

OODAループを用いてコンテンツマーケティング

コンテンツ発信をツールとして、顧客との間に関係性を構築してゆくコンテンツマーケティング。
非常に目まぐるしく移り変わる市場に対しては、柔軟に対応する必要があります。

ここでは、スピーディな意思決定法「OODAループ」の4つのステップを紹介しながら、コンテンツマーケティングに生かす方法をご紹介します。
起業・新規事業に効果的なフレームワークを使いこなして、確実な業績を上げていきましょう。

市場に柔軟に対応するための意思決定法「OODAループ」

「OODAループ(ウーダループ)」は、アメリカの軍事戦略家であるジョン・ボイドが作り上げた意思決定方法のためのフレームワークです。
状況の変化に瞬時に反応し、すばやく行動に移すことで先の見えにくい状況のなかでも柔軟に意思決定をくだせるためにさまざまなビジネスシーンで取り入れられています。

現在は、市場や顧客を取り巻く環境が変化するスピードが従来よりもスピーディ。
コンテンツマーケティングを展開する中でも、せっかく立てた計画が現状にそぐわなくなり、思ったような成果があがらないことがあります。

そんな時こそ、「OODAループ(ウーダループ)」を使って分析をしてみるべきタイミング。
ここでは、OODAループを「4つのステップ」の流れに沿ってご紹介します。

「観察(Observe)」「仮説構築(Orient)」「意思決定(Decide)」「実行(Act)」の4つです。
ちなみに「OODAループ」という変わった名前は、4つのステップの頭文字を集めたものです。

コンテンツマーケティングで思うような成果が上がっていない時は、この流れに従って見直してみてはいかがでしょう。

「OODAループ」の四つのステップ

1.観察(Observe)

第1ステップの「観察(Observe)」では、情報収集をおこないます。
市場の動向やコンテンツマーケティングでターゲットとすべき「潜在的顧客」が置かれている状況・環境などを的確に把握します。

また顧客の置かれている状況だけでなく、「3C分析」などのツールを使って競合他社およびサイトの現状、自社の分析も含めて総合的な情報収集につとめましょう。
情報収集を始めたら、つねに次のステップである「仮説構築(Orient)」を意識しながら動くのが大切。

なぜなら、「観察(Observe)」と「仮説構築(Orient)」のあいだには、余計な時間を置いてはいけないからです。
情報が新鮮で正確なうちに、第二ステップへ移行しましょう。

2.仮説構築(Orient)

第2ステップである「仮説構築(Orient)」は、集めた情報・データを統合して分析、仮説を構築する段階です。
その時点で最適だと考えられる仮説を立てて、今後のマーケティング戦略の方向性を定めます。

OODAループでは、仮設構築は一回では終わりません。
思うようにコンテンツマーケティングでの成果が上がらないたびに、情報収集→仮設構築をおこない、仮説を作り直します。

その際、前回の仮説がなぜうまく行かなかったのかを分析し、同じ間違いを繰り返さないことが重要。
こうやってOODAループを繰り返すうちに戦略の誤りが正され、効果的なマーケティングを展開できることになります。

3.意思決定(Decide)

第3ステップの「意思決定(Decide)」では、第4ステップ「実行(ACT)」に向けての「意思決定(Decide)」をおこないます。
「仮説構築(Orient)」の段階では、まだ方向性しか決まっていないので、行動の幅が広すぎます。

決めた方向性を実行可能な行動レベルに落とし込む作業が必要なのです。
机上の戦略を、具体的な行動につなげ、最後の実行ができる状態へもっていくのが、「意思決定(Decide)」での仕事です。

4.実行(Act)

第4ステップ「実行(Act)」は、最終段階。「Decide(意思決定)」で決めた行動をおこない、結果を確認します。
実は、OODAループはここで終わりではありません。

1回めのOODAループは第4ステップ「実行(Act)」で終了しますが、この後すぐに次のループが始まります。
最初のループの第4ステップ「実行(Act)」で、「行動の実行後に起きた変化や状況のデータを収集」。

そしてこのデータが、すぐに2回目のループの第1ステップ「観察Observe」に取り入れられていくのです。
こうやって情報収集を繰り返し、仮設の誤りを正して戦略を修正、再び行動に落とし込んで変化を見極める。

この繰り返しがOODAループです。

まとめ

成功するコンテンツマーケティングでは、つねに変化するWeb上での動きに的確に反応することが求められます。
そのためには

1. OODAループの4ステップに従い、正確に現状を把握する
2.情報収集から行動までの時間を短くする
3. OODAループを繰り返すことで構築した仮説の誤りを正し、戦略を修正し続けていく

コンテンツマーケティングのターゲットである潜在的顧客も市場も、常に流動的です。
変化を把握し、一足先に動き続けることで、顧客に刺さるコンテンツを制作・発信していきましょう。

繁忙期・時流の変わるタイミングに合わせたコンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングでは、企業の繁忙期や時流のタイミングにあわせてコンテンツを制作・発信・蓄積することで、より効果的に潜在的顧客へ働きかけます。
ここでは「繁忙期前の閑散期にやるべきこと」、「繁忙期にやるべきこと」をご紹介しましょう。

繁忙期前と繁忙期中に同じことをやっていても流入数は上がりません。
タイミングを見て緩急をつけたコンテンツ発信で、サイトへの流入数を一気に上げていくことが可能なのです。

繁忙期にあわせて戦略をスタート・展開

繁忙期に大量のPV、サイトへの流入を得たいなら「繁忙期から逆算して、コンテンツ制作・発信をする」ことが必要です。
コンテンツマーケティングの狙いは、ネット上で良質のコンテンツを発信し、ブランドの認知度を高めてコンテンツ読者との間に信頼関係を構築すること。

しかし1年を通じてずっと同じようなペースでコンテンツ発信するだけではいい成果は上がりません。
企業には繁忙期があり、繁忙期は検索エンジン上位に食い込んでおくことで、効率よく購買につなげることが重要だからです。

しかし、繁忙期直前や繁忙期まっただなかにコンテンツを大量発信しても、目立った効果はあがりにくい。
なぜなら、どれほど良質なコンテンツでも1日や1週間では検索順位が上がらず、効果が出てくるまでには一定の期間が必要だからです。

繁忙期に検索エンジン上位に食い込みたいと思ったら、最低でも4カ月前、あるいは半年前からコンテンツの発信を始め、計画的なサイトへの流入アップをはかりましょう。

成功するコンテンツマーケティングは「閑散期」を重視

コンテンツマーケティングは中・長期的な視野で戦略を展開する必要があり、「閑散期」は繁忙期に向けた「仕込み」の時期です。
コンテンツごとのPVをチェックして、より潜在的顧客に向かって効果が高いキーワードを選定しなおし、サイト内導線のチェックで、コンテンツからサイトへ入っていきやすい環境を整える時期でもあります。

このようなサイトおよびコンテンツ制作全体の再チェックなどは、業務にゆとりのある閑散期にしかできません。
面倒な作業ですが、分析や仕込みをきちんとほどこしたサイトは、次の繁忙期には集客効果を上げ、営業利益に結び付くことになります。

繁忙期の更新には”リパーパス”が効果的

繁忙期および、ネット上での流れの変わるタイミングでは「リパーパス(RE-PURPOSE)」も取り入れていきましょう。
「リパーパス」とは、コンテンツの再利用のこと。以前発信した記事を、より潜在的顧客がもとめる問題解決力の高い記事に仕立て直すことです。

繁忙期にコンテンツの更新頻度を上げると、サイトへの流入が多くなります。
その場合、新規記事に加えて、これまでに人気の高かったコンテンツをリニューアルして再投入すると「コンテンツの層」に厚みが増します。

同時にこれまでコツコツと更新してきた大量のコンテンツがサイト内に蓄積されています。これもリンク付けなどで一緒に利用しましょう。
つまり、事前準備をしておけば、繁忙期には、「新規コンテンツ+リパーパス記事+サイト内のコンテンツ預金」という、サイト流入が上がりやすい流れができるのです。

3.繁忙期前にビジネスゴールを設定

繁忙期の前後には、コンテンツマーケティングにかかわるスタッフ全員が、目標PV数や売り上げなどのビジネスゴールを頭に入れておきましょう。
さらに、何のためにコンテンツを発信しているのかを明確にしておくと効果が上がりやすいのです。

コンテンツマーケティングは中・長期的な展開が必要な手法。それだけに途中で「コンテンツの制作・発信」が目的化してしまうことがありますが、これでは本末転倒です。
重要なことは、コンテンツから読者をサイトへ引き込み、購買アクションにつなげること。

繁忙期前にスタッフ全員が明確なビジネスゴールを念頭に置けば、無駄のないコンテンツ発信ができます。
そして繁忙期後にはコンテンツの分析をおこない、評価の良かったコンテンツ内容・キーワードをチェック。

これを次の繁忙期までのコンテンツ制作に反映させます。
こういった循環がうまくいき始めれば、コンテンツマーケティングの成果が数字として上がり始めるのです。

まとめ

成功するコンテンツマーケティングでは、閑散期・繁忙期にそれぞれやるべきことをやっておくことで、来るべき繁忙期や、時流が大きく変わるタイミングについて行くことができます。
そのためには

1.繁忙期から逆算して、コンテンツマーケティングを開始する
2.閑散期には分析をおこない、効果的なコンテンツ制作・発信・記事の蓄積をつづける
3.繁忙期にはリパーパスコンテンツも取り入れて、「コンテンツ層の厚み」を増す

何事も、事前の準備が大切です。
先々の繁忙期を視野に入れて、毎日のコンテンツ発信を続けていきましょう。

コンテンツマーケティングの前の3C分析は重要

コンテンツマーケティングは、ネット上にコンテンツ(記事)を発信するだけだから、簡単♪などと思ってはいませんか?
確かに実際の作業はシンプルかもしれませんが、ネット上のスピーディな変化に合わせて、どんどんコンテンツの傾向やテーマを変えていく柔軟性が必要とされるマーケティング方法です。

ここでは「3C分析」の観点から、具体的な分析方法を見ていきましょう。
戦略をもって進めていくことで、効果的にマーケティングを展開することができるのです。

コンテンツマーケティングの「3C分析」とは

3C分析とは、「Customer(市場・顧客)・Competitor(競合)・Company(自社)」の3つのCを起点にして、現状を分析しつつ、課題を見つけて克服。
効果的な戦略を作成・展開していくためのビジネス分析ツールです。

「3C」とまとめて言いますが、効率よく問題点をあぶり出していくためには、それぞれの「C」において、以下の点に注目した分析が必要になります。

1.カスタマー(市場と顧客)→最新の市場や顧客のニーズをつかむ
2.コンペティター(競合相手)→競合相手の企業の動きを知る
3.カンパニー(自社)→市場や顧客のニーズに対して、どう動けばいいのかを分析する。競合相手の企業やブランドの動きが参考となる

3C分析では、それぞれのCにおける問題点・解決策をひとつずつ見極め、最終的に統合することが最終的なゴールです。
そして統合した情報で戦略を練り上げ、コンテンツマーケティングを展開していくことで、無理なく効果的に潜在的顧客のニーズにあった記事発信が可能になります。

つまり、3C分析はコンテンツマーケティングのスタート段階でやっておくべき分析であり、3C分析をふまえてマーケティングの方向性を決めるべきなのです。
それでは、具体的な分析方法をみていきましょう。

具体的な分析方法

1.カスタマー分析

カスタマー分析では、最初のステップとして「情報」を集めていきます。
自社のもつ顧客データやオープンになっている情報を利用して、自社製品およびサービスに対するニーズ、すでに自社製品やサービスを購入したことのある「顕在的顧客」の属性や、これから購入してくれる可能性のある「潜在的顧客」の規模などを分析します。

この段階の潜在的顧客はまだ数字・データの形をしていますが、つぎの段階で、データを利用して潜在的顧客の最大公約数的な姿「ペルソナ」を構築していくことになります。
ペルソナのリアル度がコンテンツマーケティングの成否に関わりますので、最新・正確な情報を集めてくることは、重要な要因のひとつです。

2.コンペティター分析

自社製品・サービスに関する情報を集めて分析し終えたら、つぎに視点を外へ向けましょう。
コンペティタ―分析では、競合あいての企業や商品について調べて、自社製品の強みや弱点、今後取り入れていくべき長所などを分析します。

コンテンツマーケティングでターゲットとすべきなのは、潜在的・顕在的顧客だけではありません。
潜在的顧客が流れていく可能性の高い「競合相手・コンペティター」も視野に入れて、コンテンツ作成していく必要があります。

同じような製品・サービスを販売している場合は、競合相手との違いをコンテンツ上で明確に表現することによって差別化ができ、強力な販売アピールになるからです。
またコンペティター分析では、製品やサービスだけでなく競合企業のサイトや発信しているコンテンツも要チェック項目。

こちらでも競合サイトとの差別化をはかりましょう。

2.カンパニー分析

カンパニー分析は、カスタマー+コンペティター分析で得られた情報を統合して、自社サイトに落とし込む作業です。
とくに競合相手における不足分や弱点は、こちらにとっては利点となるもの。相手の足りない部分を追加することによって、ネットユーザーにとってより使いやすく、より魅力的なサイトおよびコンテンツを提供することができます。

3C分析においては、3つの視点のどれが欠けても正しい方向性を得ることができません。
3点それぞれに均等に力を入れて、正確な分析につとめましょう。

まとめ

コンテンツマーケティングにおいては、コンテンツを届けたい潜在的顧客層に、「ささるコンテンツ」を発信することが重要です。
そのためには

1.顧客・競合企業についての正確な情報を集め、分析する
2.競合企業のサイトを参考にして、自社サイト・コンテンツ内容についての見直しをする

の2点をおさえて、ブレのない戦略で段階的にマーケティングを展開していくことが肝心です。
いったんコンテンツマーケティングを始めたら大きな軌道修正するのは困難になります。

マーケティング開始前の段階できちんと3C分析をおこない、方向性を固めてからスタートすると、無駄なく戦略を進めていけるのです。

コンテンツマーケティング前のペルソナ分析は重要

継続的に良質なコンテンツをネット上で発信し続けるコンテンツマーケティング。
しかし「コンテンツを頻繁に発信」する作業だけでは、働きかけたい客層に効果的に記事を送ることはできません。

まずはコンテンツを届けたい対象「ペルソナ」の分析から始めましょう。
ここでは「ペルソナの設定」のほか、具体的な「ペルソナ分析の手順」「分析のメリット」を順番にご説明します。

ペルソナをきちんと設定・分析することで、コンテンツマーケティングの効果は大きく変わってくるのです。

コンテンツマーケティングにおける「ペルソナ」とは

「ペルソナ」とは、コンテンツマーケティング上で「ターゲットとしたい顧客の属性・状況」をまとめて設定した架空の潜在的顧客像のこと。
コンテンツを読んでもらい、「潜在的顧客→自社製品やサービスを購入する可能性のある潜在的顧客」へと育成したい客層のイメージ像です。

ペルソナの設定は面倒な作業に思えますが、ネット上には非常に幅広い年代・属性のユーザーがおり、漫然とコンテンツを更新しても最終目的である「購買」につながるかは不明です。
SEO対策などをほどこして検索エンジン上位に上がったとしても、自社製品・サービスに全く興味のないユーザーでは、営業効果が上がりにくいのです。

狙った客層にコンテンツを読んでもらうには、最初に「潜在顧客になる可能性が高いペルソナ」を明確に設定することが重要。
そして設定したペルソナが興味を持ちそうなテーマ、キーワードを選択したうえでコンテンツを制作・発信していくことで効果が上がります。

コンテンツの無駄打ちを防ぐためにも、マーケティング初期の段階で、理想のペルソナ設定・ペルソナ分析をしておくことが重要なのです。
では、具体的にペルソナ分析の4つの段階をみていきましょう。

ペルソナ分析の手順・4段階

1.仮ペルソナを2~3件、設定する

「仮ペルソナ」とは、ひとつの人物像に結集する前の段階のペルソナです。
実際に製品やサービスを購入した「顕在的顧客」の中から、理想的な顧客像を大まかに「仮ペルソナ」として設定します。
この段階ではまだ「仮」のため、2~3件にわけて設定しましょう。

仮ペルソナの参考とするのは、顕在的顧客層の上位20%に共通する要因(ファクト)です。
具体的には

1.性別
2.職業
3.勤務先での役職や業務内容
4.年収
5.家族構成 婚姻歴などパートナーの有無
6.居住地
7.最終学歴
8.趣味

などです。
最低でも、上記の8つのファクトは押さえておきましょう。
ファクトは多ければ多いほどペルソナのリアル感は増加していきます。

ファクトを書き出してまとめ、2~3人の仮ペルソナを作成しましょう。

2.仮ペルソナが、顕在的顧客内にいる割合を検証する

ざっくりと仮ペルソナを作った段階で、実際の顕在的顧客トップ20%のなかに、仮ペルソナに該当する人がどれくらい存在するのかを、統計などを使い検証していきます。
この検証作業によって仮ペルソナの偏りが修正されて、現実の潜在的顧客を最大公約数的に表現できるひとつの「ペルソナ」に統合されます。

3.ペルソナを運用し、修正→完成に近づける

出来あがったペルソナにあわせたコンテンツを制作しても、思ったような手ごたえが感じられないことがあります。
その場合は設定したペルソナと現実の潜在的顧客の間に「ズレ」が生じています。このズレを、現状に即して修正していきましょう。

修正をしていくことで、ペルソナがどんどんリアルになり、より効果的なコンテンツ発信ができます。

3.ペルソナ分析のメリット

上記の手順を踏んで「ペルソナ設定・分析」をするメリットは、3点あります。

1.潜在的顧客がイメージしやすくなる
2.顧客が解決したいと思っている問題点=コンテンツで書くべきテーマが浮かび上がる
3.関係者全員が、ひとつの顧客イメージを共有できる。

メリットの中で意外と大きなものが「3」です。
コンテンツマーケティングの作業はほぼWeb上で完結するだけに、誰に向かってコンテンツを発信して良いのかわからなくなることがあります。

ひとつのペルソナを共有することで、関係者全員が「生きた顧客を相手にしていること」を常に意識でき、的を絞ったコンテンツ制作ができるようになります。

まとめ

コンテンツマーケティングでは、初期段階でペルソナを設定することがとても重要です。
以下の3点に注意しながらペルソナの設定・運用をしていきましょう

1.手順に沿って必要なデータを盛り込んだペルソナを設定する
2.ペルソナを関係者で共有し、明確なターゲットをイメージしてコンテンツを制作する
3.実際にペルソナを運用しながら、必要に応じて、随時を修正していく

正しいペルソナに向かって発信できれば、コンテンツマーケティング成果も上がります。
結果につなげるためにも、ペルソナ設定・分析は非常に重要なのです。